鈴木直人の発言 (地方行政委員会)

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○衆議院議員(鈴木直人君) ただいまの御質問を分析いたしますと二つあるようですが、一つは、財政再建計画を立てる場合に、明らかに赤字が将来出ると思われるような再建計画が立てられるかもしれません。そういうような場合に、自治庁長官が変更することができないというようなことでは、その財政再建計画そのものがずさんなものになって、憂慮すべき結果になりはしないかということが一点、第二点は、自治庁長官が今御答弁されました、二十一条でりっぱな再建計画は立てられたが後になって自治庁長官の監督権がないために、その再建計画とは別個な予算を立てたり、あるいは運営をしていくというような場合に、監督する規定がない。それではせっかくりっぱに立てた計画も後日実施されないようになるような修正を衆議院はしておるのじゃないかという二つの問題だと思うのでありますが、その第一点の財政再建計画を立てる場合に、一方的に変更することができないというのは、私たち修正いたしましたものの気持といたしましては、議会の議決を経ましてもって来ましたところの財政再建計画が自治庁長官のところに来る場合には、すでにそれぞれの議会の議決を経て、そうして自治体の意思としてもって来るのであります。その意思も聞かずに一方的にそれを変更するのでありますが、実際の例を見ますというと、その主任の方々、また一役人などがただ一方的な考え方からそれを、数字をぽんぽん直して、そうして自治庁長官の名前ではあるだろうが、いわゆる官僚独善と申しますか、そういうふうな名前でもってその自治体の意思が変更されるということは、地方自治のこれは自由性を傷つけるものである。であるから、一応これは法律的な建前としてはこれは削除しまして、そうしてその削除過程、国会がそれを削除したということは賢明なる自治体はよく知っているはずである、従いまして決してそれを知らないはずはない、そういう意味で削除したのである、自治体におきましても、そう国会側の意向を十分しんしゃくするだけのやはり政治的感覚を持っていると思うのであります。そういう意味で、まず財政再建計画を立てる場合に、あらかじめ何回も自治庁の方面と打ち合わして、そうして自治庁側も、あるいは大蔵省側もこれでよかろう、自治体もこれでやっていけるという腹を議会も長も立てた後にそれを成案として、そうして許可の申請を出すというような運行をすることが将来それを実施していく上においてもいいのではないか、こういうことを考えたのでありまして、ただいたずらに法律でもって自治庁長官の監督権を振り回し、あるいは一方的に変更するという法律を作ったからといってこの大きな財政再建はできるものではないというような見解から、その一方的な法律を削除して、行政上の運営にその自治体の良識を期待してやるというようにした次第であります。
 第二のそれを実際にやっていく場合の二十一条の規定でありますが、これも監督という規定は削除いたしました。これは国家が自治体を監督し、一方的に自治体の自主性を信頼しないで法律的にやるという建前よりは、これはやはり監督というようなことでなく、しかも国と自治体は対等の意思機関であるという考え方から、命じて一方的にこれをやるという法制的なものは、これは現存の制度の上においてはとるべきものではないということからして、これは求めるということであれば、財政再建債を借すのが国でありますから、そういう意味におきましてはやはり借す方が強い。だから行政的には対等であっても、現実においては国の方が強い立場にあるのでありますから、少くとも行政的には対等の立場において求めるといろ影をとっていくことが必要であろう、こういうことからいたしまして監督という規定をとったような次第でありまして、この点はおそらく御質問の方においてもよく気持は御了解いたされることであろうと存じておる次第でございます。

発言情報

speech_id: 102314720X00519551210_040

発言者: 鈴木直人

speaker_id: 16283

日付: 1955-12-10

院: 参議院

会議名: 地方行政委員会