地方行政委員会

1955-12-10 参議院 全52発言

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会議録情報#0
昭和三十年十二月十日(土曜日)
   午前十時五十六分開会
    —————————————
 出席者は左の通り。
   委員長     松岡 平市君
   理事      伊能 芳雄君
           小林 武治君
   委員
           小幡 治和君
           西郷吉之助君
           笹森 順造君
           高橋進太郎君
           安井  謙君
           松澤 兼人君
           岸  良一君
           館  哲二君
  衆議院議員    鈴木 直人君
  国務大臣
   国 務 大 臣 太田 正孝君
  政府委員
   自治庁次長   鈴木 俊一君
   自治長財政部長 後藤  博君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○地方財政再建促進特別措置法案(内
 閣提出、衆議院送付)(第二十二回
 国会継続)
    —————————————
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松岡平市#1
○委員長(松岡平市君) ただいまより委員会を開会いたします。
 まず地方財政再建促進特別措置法案を議題に供します。本件につきましては前国会の最終日に提案理由の説明を聴取いたしております。この際補足の説明をしていただきたいと存じます。
 お諮りいたしますが、御異議ございませんか。
  〔「異議止し」と呼ぶ者あり〕
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松岡平市#2
○委員長(松岡平市君) 御異議がないようでありますから、補足の説明をしてもらいます。
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後藤博#3
○政府委員(後藤博君) 地方財政再建促進特別措置法の内容につきまして、大臣からの御説明を補足いたしたいと存じます。あとで修正案の御説明がございますので、簡単に条文を中心に申し上げたいと思います。
 第一条は、この法律の趣旨を書いておりまして、再建を促進するためにこの法律を出すのでありますが、法律制定の理由は、従来の赤字があります団体が、このままの状態におきますとさらにその赤字がありますために一時借り入れをしなければならない、一時借り入れがさらに負債を生んで行くという因果の関係がありまするので、その因果関係を断ち切るという意味が第一点であります。第二点は、国、地方を通じて財政運営の改善をこの法律を出します機会にやっていただこうというのが第二の点であります。第三の点は、将来の健全財政運営の基盤を培養しようというねらいを持っておるわけであります。
 大体三つのねらいをもち、戻してこの法律案を作ったのであります。
 第二条は、財政再建計画の策定の内容を書いております。この趣旨は、赤字と称するものを一項に書いてあります。赤字はいわゆる実質赤字をいうのでありまして、繰り上げ流用だけではないという意味であります。従って支払い繰り延べ及び事業繰り越し等も含めた赤字を赤字と称するというのであります。その赤字は赤字の再建整備の場合に指定日という制度を作りまして、一応政令でもって指定日を作りまして、指定口現在を基礎にして赤字の再建に乗り出すという建前にしております。
 第二項は、その赤字はいわゆる一般会計の赤字でありまして、特別会計を大体含まない。ただし特別会計でも一般会計に繰り出し、繰り入れをしておるものがございます。特にまあ健康保険の赤字なんかは、これは一般会計と非常に関係がございまするので、特別会計のうちでもそういうものはやはり一般会計に関係がございまするので、赤字の要素の中に入れて考えるという考え方でございます。従って公営企業関係は一応除く、こういう考え方をしております。
 第三項は計画の内容でございますが、大体計画は指定日の属する年度、本年から始まりますと本年と、及びこれに続くおおむね七年の計画を立てるという建前にいたしております。大体八年計画というものを一応中心に考えておりますが、赤字の多い団体はさらに十年くらいになるものもございます。従って「おおむね」という言葉を使っております。それから財政再建計画の内容でありますが、まず再建の基本方針というのをきめます。基本方針と申しますのは、たとえば再建の期間をきめますとか、それから再建の実施の方針を歳出歳入にわたってきめますとか、それから再建の促進のために必要な、たとえば機構の簡素化でありますとか、予算の執行方針でありますとか、予算に伴う予算外義務負担の問題だとか、そういうことをやはり基本方針の中にうたっていきたいと思っております。それから再建計画に必要な具体的な処置はイロハニでハニと書いてあります。まず赤字を出さないような計画にしてもらいたい、つまり収支に合っている計画にしている、そのためには経費の節減計画を第一に立てていく、「目標とする経費の節減計画」と書いてありますが、これは「目標とする」という意味は、最初の年度は赤字が出ても仕方がない、赤字の出る場合もある、従ってやはり計画全体として均衡がとれておればよろしいと、こういう意味であります。それからまあ節減計画を第一にいたしまして、第二は税の増収の計画を立てる、増収の計画と申しますのは、現状の税率の下において増収、つまり平均以上の徴収をしてもらいたい。それから滞納につきましても、やはり同様に滞納整理を大体類似の団体の平均以上にしてもらいたいという意味でございます。町三点が滞納であります。
 第四点はそういうものを立てましても、さらに財源が足りない場合には標準税率の引き上げをするとか、また法定外の普通税を起すとか、そういうふうな措置を、いわゆる増税計画を立ててもらいたいという意味でございます。これは例外な場合でありまして、でき得れば、そういうことをやらないでまあやっていきたいと考えております。
 それから次に地方債の償還を完了するまでの間における毎年度ごとの歳出歳入に対する総合的な計画をやはりつけてもらいたい。それから地方債の償還計画、そのほか財政再建に必要ないろいろ予算に関連した問題がございますので、そういう必要な計画をつけていくというふうに考えてもらいたい。
 それから次にその再建計画をやらない団体——赤字は非常に多いが再建計画をやらない団体につきましては自治庁長官が勧告することができる、財政再建をやるように勧告することができるという規定があります。この規定は衆議院でいろいろ御意見がございまして、あとから削除の御説明があると思います。
 それから次の条の第三条は、財政再建計画の承認及び予算の調整、第一項は自治庁長官がやはり財政再建計画を赤字団体それぞれの申し出によりまして承認をしなければならないということにしております。大体まあ審査の重点は実施の確実性を中心にして考えていきたいと考えております。この場合に自治庁長官が承認いたしまする場合に、歳入歳出にわたって必要な条件をつけ、または変更を加えた上で承認するということにいたしておりますが、これは私どもの考え方といたしましては、歳入の関係で交付税だとか、地方債を財源にする場合が相当ございますので、その場合にわれわれが考えております以上の過大の歳入を見積りするような場合がございます。そういう場合には一々差し戻さないで、もう一ぺん議決を経て持ってくるようなことをしないで、われわれとしては条件をつけたり、さらに計画を変更していろいろ時間的な問題を片づけていきたいというふうに考えたのであります。しかしこれはなかなか誤解を生む規定でありまして、衆議院ではいろいろ議論がございました。
 それから第二項は計画の中に公共事業の関係のものがあります場合、つまり国との関連の事業がございます場合に、明らかにその事業が国の関連する事業をぶった切った場合には、やはりその部分につきましては関係の各省に協議をしなければならないという規定を設けております。これは国の行政と地方の再建計画との調和をはかりたいと考えてこの規定を設けたわけであります。その次は財政再建計画につきまして変更を加える場合にも、やはり同じように関係各省に協議するという建前にしております。
 それからその次の四項は緊急やむを得ない理由、これは大規模の騒擾事件等、また災害等がございました場合に計画の変更をすることがあり得るという規定であります。
 それから第五項は再建計画と予算との関係を明らかにしたものであります。「財政再建団体の長は、財政再建計画に基いて予算を調整しなければならない。」これは年々の予算との関係をここに規定いたしたのであります。
 それから次の第四条は財政再建計画の公表の規定であります。これは私どもの方で模範例を作りまして住民にわかりやすく公表するようにいたしたいと考えております。
 第五条は財政再建計画の承認の通知であります。これは第一項は承認した場合に各省に自治庁は通知する、こういうことであります。
 それから第二項は自治庁に関する計画につきましては府県知事に通知すらいうことであります。
 それから第六条は、国その他の地方公共団体及び公共的団体の協力の規定でございます。
 それから第七条は国の直轄事業の実施に関する自治庁長官への通知。直轄事業がありまする団体におきましては、この経費の総額及び負担額を各省から自治庁の方に通知をしてもらわなければならないという規定でございます。これは直轄事業が財政再建団体におきましては必ずしも再建計画を立てました場合にうまくいくかどうかわかりませんので、あらかじめわれわれの方で知っておく必要がございますので、通知をしてもらうということであります。
 第八条は長と委員会等との関係であります。財政再建団体に執行機関として置かれます委員会、委員、委員会の管理に属する機関は所掌事務につきまして財政再建計画の達成のためによろしく必要な政令で規定し、執行につきましては、あらかじめ団体の長に協議をしなければならないということにいたしております。これは長とそれから各委員会との間の調整の規定でございます。従って各委員会その他の執行機関は、あらかじめ原則的な問題につきましては協議をして実行に移ってもらいたいという趣旨でございます。
 第九条は都道府県教育委員会と市町村教育委員会との関係。これは御存じの通り任命権と財政権との調整の規定であります。財政権は府県の委員会にあり、任命権が市町村の委員会にございます。その間の調整をする規定をこの第一項で設けています。市町村の教育委員会の委員を聞いて府県の教育委員会は市町村ごとの職員の定数その他を定めるということにいたしております。
 それから第二項は府県の教育委員会は市町村の教育委員会に一般的な指示権、給与その他の給与につきまして一般的な指示権を持つことができるという規定でございます。
 それから第十条は事務同等の組織の簡素化の規定であります。再建団体につきましては他の自治庁法、教育委員会法、警察法その他いろいろの規定にかかわらず条例、規則、もしくは規程でもって事務局の簡素化のために部課の数を減ずるととができるというふうにしております。
 それから第二項は各種の委員会、行政委員会におきましては行政委員会側から現在の規定では申し出をすればこの長の、部課との間の何といいますか、併任をしたり、事務に従事したりすることができるのでありますが、長の方から、それができないような今規定になっております。で、長の方からもやはりそれができる、従って相互の事務に従事さしたり、兼務をさせることができる、こういう規定であります。
 それから次の十一条は、長と議会との調整の関係であります。長と議会との一体性を確保するという建前から、この再建計画をめぐってのいろいろの問題につきましての規定をここに掲げたわけであります。
 第一項は、長が作りました再建計画、それから再建団体の申し出、それから再建計画の内容の決議、またそれから変更の決議を否決した場合、それから再建計画の達成ができなくなるような規定をしたようなときは再議に付す、長の方から再議に付することができるという規定一でございます。
 それから第二項は再議に付しましてもなおかつ否決した場合には、当該議決を不信任の議決と考える、これもいろいろ問題がございまして、衆議院の方から御意見があると思います。
 それから第三項は不作為の場合にやはり同じように再議に付するということでございます。これは一項に見合うものであります。三項は一項に見合うものであります。それから四項は二項に見合う規定でございます。不作為の場合であります。
 それから次の十二条は、財政再建債の規定であります。第一項は、財政再建計画に基いて職員もしくは職制、むしくは定数の改廃または予算の減少によって職員を退職させる場合には、退職金に関して現在できませんでおります起債を認めるというのが第一項であります。
 第二項は、再建債そのものの再建債の内容に取るべき赤字額の規定でございます。これは先ほど申しましたように、繰り上げ流用した額と、それから事業繰り越ししたもの、支振い繰り延べをしたもの、事業繰り越しをしたものは全部赤字とは申せませんので、これは政令でもつて事業繰り越しをしたものの中から赤字になる部分を政令でもつて書きたいと考えております。それから第三号は退職金の起債であります。
 第三項は、現在の再建債二百億ございますが、二百億のうち百五十億が公募債でございます。その公募債を三十年度以降におきまして政府資金に振りかえるという規定であります。従って来年度になりますると、今の二百億は全部政府資金になるわけであります。
 それから十三条は、財政再建債の償還でありますが、これは再建計画と合せまして指定日の属する年度の翌年度以降、おおむね七年以内に、財政再建債の償還をするような計画にするということであります。
 それから十四条は財政再建債の許可であります。これは現在地方自治法の規定がございまするので、これらの規定にかかわらず自治庁長官の許可を受けなければならないということにいたしております。その場合にあらかじめ大蔵大臣に協議する。現在と大体同じような方式でやりたいと考えております。
 それから十五条は財政再建債の利子補給の規定でありまして、利子補給は政府資金をこすものについて、つまり公募債のものにつきまして大体八分五厘と六分五厘の差額二分を補給するという規定でございます。
 それから十六条の規定は、財政再建債の消化促進審議会、これは今年度は百五十億の公募債がございますので、その消化の促進をはかるために自治庁に促進審議会を設置する、その審議会に関する規定がこの十六条でございます。
 十七条は、国の負担金等を伴う事業に対する特例、これはいわゆる国庫補助事業でありますがこのうちで再建団体になりますると非常に一般財源が圧縮されて参ります。従ってその圧縮された中である程度の公共事業をやらなければならぬ場合もあろうかと思います。そういう場合に特別な国は補助率の引き上げをやることができるという規定であります。その再建団体、そういう再建団体は一号、二号で大体しぼった再建団体、特殊な、簡単に申しますと非常に財源が不足しておって、それから再建計画が非常に長くかかるような団体につきまして、補助率の引き上げをその団体に限ってやるという規定でございます。
 十八条の規定は助言、勧告その他の必要な援助の要請に関する規定でございます。
 十九条は報告及び公表に関する規定でございます。
 二十条は監査を必ずやるという規定でございます。
 それから二十一条は監督の規定であります。再建団体が再建計画に適合し安いような予算を作ったりする場合に予算の執行の停止を命ずる。またその他財政運営に必要な措置を講ずることを命ずる規定が第一項であります。これもいろいろ議論のある規定でございます。
 それから第二項は、制度改正がございました場合に、計画の変更を命ずることができる規定でございます。
 第三項はその命令、第一項、第二項の命令に従わなかった場合に対する一種の制裁の規定でございます。その場合には利子補給を停止する、またはその団体が起す地方債の許可をしない。それから市町村の場合には府県が市町村の許可をしておりますので、許可をしないように命ずることができる規定でございます。
 第二十二条は、財政再建債を起さないで行う財政の再建に関する規定でございます。再建債は必要としないが再建計画を立てたいという場合の規定は、再建債に関する規定を除いた規定を適用するというふうなことでございます。その規定が第一項であります。
 第二項は、三十年度以降、本年度以降において赤字を出した場合には、これは一応再建債をつけないで、自主的な再建計画を立てて再建をするということにいたしております。その場合に準用する規定であります。それは再建債及び監督、監査に関する規定以外の規定を大体そういう場合には準用するということにいたしております。
 それから次の二十三条は、昭和三十年度以降の赤字団体の地方債の制限であります。昭和三十二年度以降においては、昭和三十年度以降の赤字団体で政令で定めるものは自主的な再建計画を立てる場合でなければ、原則として地方債の許可とか……公共事業等の地方債以外は地方債をもって経費の財源とすることができない、つまり地方債を起すことができないという規定でございます。しかし政令でもって定める事業に関する経費の財源とする場合にはこの限りでない。特殊な場合はこれはやむを得ないけれども、原則的に地方債を許可しないということであります。
 それから二項は、二十九年度の赤字団体または三十年以降の赤字団体は、当分の間、他の地方公共団体または公共的団体その他政令で定めるものについて、寄付金や負担金その他これに類するものを支出しようとする場合には、政令で定めました限度以内だったらいいんでありますが、以上にわたる場合は自治庁長官の承認を得なければならないという規定でございます。寄付、負損金の制限の規定でございます。
 二十四条は退職手当の財源に充てるための地方債、この規定は、前には再建団体の規定がごさいましたが、地方団体全体で当分の間行政整理をやりまする場合には退職債を認めるという規定でございます。
 第二項は、これは再建団体以外の地方団体全体につきまして、当分の間、国及び国の機関に対する寄付、負担金は支出してはならないというら規定でございます。ただし、地方公共団体がその施設を国に移管しようとする場合、たとえば県立の大学を国立の大学に移管するような場合、その間にいろいろ協議が行われて従来ありますので、そういう場合には、やはり承認を得たものについてはこれは差しつかえない、こういうふうにいたしております。
 それから二十五条は自治庁長官の権限の委任であります。権限の市町村に関するものはこれは府県知事に委任することができるという規定でございます。
 それから二十六条の規定は政令への委任の規定でございます。それから附則は、第一項は施行に関する規定でございます。
 それから第二項は、先ほど申しました国に対する寄付、負担金の規定に関する経過的な規定でございます。
 第三項は、個人に対する道府県民税の所得割についての読みかえの規定でございます。
 第四項は、自治片設置法の中の自治庁の権限、それから所掌事務、それから財政審議会の付議事項等に関する規定の改正でございます。それから次は財政債建再消化促進審議会をやはり自治庁に置くという規定の改正でございます。
 それから第五項は、財政法の一部を改正する規定でございます。これも税の関係の規定の読みかえの規定でございます。
 六項もやはり地方財政法の一部を改正する法律の一部改正の規定でございます。
 以上簡単に再建促進特別措置法の補足説明をいたした次第であります。
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松岡平市#4
○委員長(松岡平市君) 御承知の通り本案は衆議院において修正の上送付されております。この際その修正点について衆議院側から説明を聴取いたしたいと思います。御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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松岡平市#5
○委員長(松岡平市君) さようにたします。
 衆議院満員の鈴木直人君が出席して説明していただくことになっております。鈴木君に説明をお願いいたします。
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鈴木直人#6
○衆議院議員(鈴木直人君) 衆議院において修正をいたしました内容の説明、修正理由につきましてはこれから申し上げますが、便宜お手元にガリ版として刷ったものがございますので、それを御参考のために朗読いたしたいと思います。
 ただいま議題となっております地方財政再建促遜特別措置法案に対する衆議院における修正部分につきまして、その理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 現下の地方財政の窮状を打開するため、地方公共団体における昭和二十九年度までの累積赤字を解決せんとする立法措置として政府が第二十二国会に提案いたしました地方財政再建促進特別措置法案の内容を見るに、地方財政再建の目的達成に急なるの余り、地方公共団体に対する国の意思が強きに過ぎ、かえって地方公共団体の自主的かつ自発的再建の意欲をそこね、地方自治の円満なる育成と発展に危惧の念を抱かしめるおそれがあり、また地方財政の赤字処理に対する国の財政措置についても十分ならざるものがありますので、地方自治の基盤をつちかいつつ財政再建の目的を達成するため、政府原案に対し相当の補強措置を講ずる必要ありと認め、所要の修正を行なった次第であります。次に修正の内容について、その大要を御説明いたします。
 第一は、財政再建計画の樹立に関する事項であります。
 政府原案におきましては、赤字団体の財政再建計画を自治庁長官が承認する場合に、自治庁長官が一方的に変更を加えることができるものとし、また赤字団体で財政再建の申し出を行わないものに対しては、自治庁長官が再建を行うべき旨の勧告をなし得るものとしておりますが、かくては、本来地方団体の自由意思に基いて策定せらるべき財政再建計画が、不当に強く国の意思によって左右せられることとなりまして、適当ではありませんので、これらの条項は削除することにいたしました。また、赤字団体の長が財政再建計画を樹立する場合においては、あらかじめ行政委員会等の意見を聞くことといたし、行政委員会等が知らぬうちに長のみの意思によって再建計画がきめられることのないようにいたしました。
 第二は、財政再建計画の実施に関する事項であります。
 政府原案におきましては、財政再建計画の実行を保証するため、長と行政委員会との関係について、各種の特例規定を設けておりますが、その間の調整措置につきあまりに長の権限が強きに過ぎるきらいがありますので、所要の緩和措置を講じた次第であります。
 第三は、長と議会との関係であります。政府原案におきましては、財政再建に関する特定の重要案件、第十一条の第一項各号に規定してあるのでありますが、この特定の重要案件について、長と議会との意思が対立する場合は、長が、これを再議に付し、なお議会側が反対の議決をいたしました場合には、長は当該議決を不信任の議決とみなすことができることにいたしております。
 この規定は議会に財政再建の熱意薄きがごとき感を抱かしむるとともに議会に対する長の権限をあまりにも強くし過ぎた規定であり、かえって長と議会との間の不和対立を激化せしむる結果となり、財政再建の円滑なる達成を期するゆえんでありませんので、不信任とみなす旨の規定は削除することといたしました。
 第四は、財政再建債に対する利子補給に関する事項であります。政府原案においては、財政再建債のうち利率が年六分五厘をこえるものについて、二分を限度として国が利子補給を行うことといたしておりますが、今日の地方財政の赤字原因の中には、国の責めに帰すべきものが相当あるのにもかかわらず、この程度の援助のみしか行わないことは、あまりにも与えるところが僅少でありますので、年三分五厘をこえる部分については、年五分を限度として政令に定める基準により利子補給を行うことができることといたしました。かくのごとき修正は、過去において、財政運営を堅実に、事施してきた地方公共団体と放漫に実施してきたそのものの間に均衡を欠く結果になるおそれもないとはいえませんが、累積せる赤字処理の目的を達成することが、緊急の急務であり、またその間の不均衡是正は政令の定める基準によって、解決をはからんといたした次第であります。
 第五は、財政再建団体に対する自治庁長官の監督に関する事項であります。政府原案によれば、財政再建団体について国がある程度の監督権を持つことになっておるのでありますが、政府原案の規定は、現行の地方自治制度に照らし厳に過ぎると考えますので、「監督」という字句及び「命ずる」という字句の修正を行うとともに、財政再建団体が国の求めに応じない場合に地方債を許可しないという強い規定を削除いたしました。
 第六は、赤字団体に対する地方債の制限に関する事項であります。地方財政に対する現在のような国の財源措置のもとにおいて、三十年度以降の赤字団体に対し、昭和三十二年から地方債を許可しないという政府原案の規定は、地方公共団体に対し片手落ちの措置であり、あまりにも酷であります。従ってこの規定の実施は、地方財政の基礎が確立した年度から適用することといたしたのであります。
 第七は、二十七年度以前の国の直轄工事の地方分担金の未納分に関する事項であります。政府が本法実施の要づけとして準備しております資金は二百億円でありますが、この程度の資金では地方財政再建計画の発送がきわめて困難であると考えられますので、これを補うために昭和二十七年度分以前の分担金で未納分については交付公債による納付を認めることといたしました。
 なお、再建資金の二百億は、不十分であると思いますが、この法律の実施は、年度末に近くなることでもあり、実際にこの法律を実施した上において不足が生じたる場合に、追加措置をとることといたし二百億にとどめておいた次第一で、あります。
 以上が本修正の内容の大要であります。何とぞ各位の御賛同を得ますようお願い申し上げます。
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松岡平市#7
○委員長(松岡平市君) 引き続いてただいまの政府の説明並びに衆議院の修正説明につきまして御質疑のある方は御質疑をしていただきます。
 政府からは自治庁長官並びに鈴木自治庁次長、後藤財政部長、ほかに説明員として柴田自治庁財政課長が出席しております。衆議院からは衆議院議員の鈴木直人君と、ほかに地方行政委員会の専門員円地与四松君も出席しておられます。
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伊能芳雄#8
○伊能芳雄君 自治庁当局にお伺いしたいのですが、この衆議院修正によりまして、自治庁長官の勧告が二条の場合並びに十八条の場合、自治庁長官の勧告ということが削られたんですが、実際は自治法による地方財政に関する一般的な勧告の規定がありますので、この規定をとっても大した実際上の問題としては非常に地力が自主的にやれるということにならないのじゃないかと思いますが、どうですか。
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後藤博#9
○政府委員(後藤博君) 私どもの原案の建前は、自治庁の設置趣旨から申しまして、赤字団体で放置いたしますれば、そのままにしておりますればいろいろな将来支障ができまするので、やはり自治庁の設置の建前からいんしまして一応の注意を与えるという意味の勧告を考えたのであります。しかしこれはまあ法律上はっきりやるか、事案上やるかという問題もございまするし、法律の建前としてはなくなりましても、実際問題としていろいろ指導する場合にやはり再建団体のこれは自主的な再建計画を立てていくべきではないかという指導は依然としてやらなければならぬと考えておりますが、やはり法律的な勧告ということになりますると、やはり慎重を期さなければなりませんので、これがなくなりますことによって、やはり私は、自治団体の側からすれば、注意勧告の働きがなくなりますので、自治団体の自主的な立場から申しますれば、やはりおっしゃるようなことになるのじゃないかというように考えております。
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伊能芳雄#10
○伊能芳雄君 非常にひどい赤字団体でこの手続をしないという団体があった場合に、法律による勧告権がないからというのでほうっておきますか、それとも自治法による勧告を行うことがありますか、どうですか。
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後藤博#11
○政府委員(後藤博君) この規定が法律からなくなりましても、自治法上やはり一種の助言監督の規定がございますので、そちらの方でやる場合も私ども考えておりますから、別に差しつかえはないと思います。
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伊能芳雄#12
○伊能芳雄君 第十条の2のこの修正ですね。職員を事務に従事させ、または兼務させ得るということを修正していますが、原案によれば、これははっきり長がやらせるようになっておりますが、今度の修正によりますと、団体がやらせるということになっております。これは鈴木議員にお伺いしたいのですが、たれが一体これをきめるのですか。修正の考え方は、財政再建団体がきめると言うのですが、団体がきめるというのは手続としてはどういうふうな手続をとるのですか。
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鈴木直人#13
○衆議院議員(鈴木直人君) 政府原案によりますと、団体の長が自治法の第百八十条の三の規定にかかわらず兼務させるととができるというととは、権能を与えた規定であります。百八十条の三というのは、御承知の通り長が議会の事務局から申し出があった場合にやることができる、お互いがお互いの関係において申し出があった場合にはやることができるというか可能である、こういうのが第百八十条の三の規定と解釈しておるのですが、この規定は可能である、できるということでなくてやる権能を持つと、こういうふうな権能を与えた規定かと思うのであります。従いまして、長は相手方が全然その意思がなくても、一方的に長が兼務させることができるという規定で、非常に強過ぎると考えたのであります。それでこの字句をとりました後の文章から見ますと、財政再建団体はお互いの職員と兼務させることができるというのは、する権限でなくして、可能である、財政再建団体は事務局、委員会等の職員とお互いに兼務させることが、法制的に可能である、こういうふうにこの「できる。」というのをわれわれは解釈したのであります。従って、しからば可能なる法制の範囲内においてどうしてやるかという場合においては、ここに規定はないのでありますが、原則として第百八十条の三のような趣旨にのっとって、団体の中において、行政委員会から申し出があった場合には、長もやろうと思えばやれるし、また長から行政委員会、議会等に申し出があった場合には、お互いの話し合いによってお互いに兼務させるととが法制的に可能であるという可能性をここに規定したという考え方で、この削除をいたした次第であります。
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伊能芳雄#14
○伊能芳雄君 つまり、これをやりたいと思った方の、たとえば団体の長がやりたいというときには、相手方の議長なりあるいは委員会の責任者に相談をしてやらせる、相談してこういう発令をする、こういう意味ですか。
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鈴木直人#15
○衆議院議員(鈴木直人君) そういうような運営を期待してこの規定をとったわけであります。
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伊能芳雄#16
○伊能芳雄君 次に、十一条の、再議に付してなお否決された場合には不信任とみなすという規定、これの削除によって、結局二回目に再議に付して否決された場合には、その団体は長と議会の意思が一致しないから、再建計画を進めるということがそれで頓挫する、こういうことになると思います。が、そういう場合の救済方法は別にないので、もうそういう場合にはほうっておくと、こういうことになるわけですか。
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鈴木直人#17
○衆議院議員(鈴木直人君) ただいま御質問の点は、非常にごもっともな点であります。従いまして、この点については相当検討いたしまして、地方自治法の十一条の第一項各号の規定というところにこれを入れようかというふうにも考えたのでありましたが、いろいろ検討の結果、全面的にこれを削除することに結論が到達いたしたのであります。その結果といたしまして、議会と長とが衝突いたしました場合においては、長が議会の意思にもかかわらず不信任の議決とみなしてそうして自治法の議会に対する解散権、あるいは辞職するか解散するかというところまで持っていく規定をとれば、両方が衝突した場合にはどうにもならぬという結論になるのでありますが、ただ現実の場合において、この財政再建をするというような大きな仕事は、長と議会とが一致して初めて可能なるものであって、長が議会を不信任とみなすようなことまでしても再建をいたそうとしたところで、これは実行できるものではない、こういうことから議会側の良識をわれわれは信頼いたしましてこの規定を削除した次第なのであります。ただ法制的には、との条文を削除したためにお互いが衝突してどうにならないという場合においては、事実上財政再建はできないということになるわけであります。
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伊能芳雄#18
○伊能芳雄君 自治庁長官に伺いますが、今のような場合、長と議会とが再建計画や何かでその案に衝突しておって、実際は非常に再建しなければなら無いような団体でありながらできなくなったというときに何か救済方法をお考えですか、黙ってやむを得ないと思って見ていますか。
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太田正孝#19
○国務大臣(太田正孝君) 次長から一つ……。
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鈴木俊一#20
○政府委員(鈴木俊一君) ただいまの点は、伊能委員の仰せになり御心配なさることもごもっともだと思いますが、衆議院の御修正の趣旨は、ただいま鈴木議員からお話しのごとく、事柄が非常に重大であるから、長と議会がやはり意思が合致したところでなければこれだけの大きな問題は解決できないであろう、こういう見通しでこの不信任の決議の点を削られたわけでございます。私どもといたしましては、やはりこのような形のものが、たとえば災害関係の経費を削りましたとか、あるいは伝染病関係の経費を削りましたとかいうような、相当政策的に重要な経費を議会が削り、さらにこれを再議に付してもなお改めないときには不信任議決とみなすことができるという現在規定がありますものですから、まあそういうよう血建前と同じように、これは相当政策的に重要な問題であるから、同じような取扱いにしたらよかろうというので、一応こういう原案を政府としては考えたわけでございますが、しかし半面たとえば現行法の中におきましても、予算が収入及び支出について執行しがたいとき、収支のバランスが合わないような予算の修正を議会がいたしました場合には、これを再議付するわけでございますが、その場合になお改めないという際に不信任議決とみなすというような規定はないのであります。この場合はもっぱら議会の良識にまかして議会がちゃんときれいな最終的な措置をせられるであろうと、こういうところに期待をしておるのでありますから、そういうような規定もございますので、この場合の問題の考え方を衆議院の方の御修正の趣旨から申せば、そういういま一つの類型の方の建前で考えたいと、こういう御趣旨だろうと思うのであります。要するに議会の良識に訴えて一度再議に付して反省をしてもらえばそれ以上さらに非常に不合理なことを議会の方から執行機関に要求されることはないであろうという良識に期待をしておられる修正だと思うのでございまして、との点は若干見解は両論あろうかと思いますが、政府といたしましてはこの衆議院の修正で行ってみるのも一つの案であろうという意味でこれは賛成をいたしてきたわけでございます。
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鈴木直人#21
○衆議院議員(鈴木直人君) さきほど説明を申し上げた場合に、自治法の十一条というふうに間違って言ったかもしれませんが、百七十七条の規定でありますから、訂正しておきます。
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伊能芳雄#22
○伊能芳雄君 それから第十五条の利子補給の問題ですが、六分五厘以上補給するというのを三分五厘以上に改めた修正をしたわけでございます。鈴木議員の修正のお気持を伺いたいのですけれども、まじめな団体は一生懸命起債のワクをもらおう、起債をもらって六分五厘の利子を払いながら事業をやってきた・ところが一方の赤字団体はもう起債などはどうでもいい、赤字などんどん出してもかまわないからやれというのでやってきた、という場合に、この赤字は大体いろいろなところにしわ寄せされて、地方銀行にあったり、あるいは信連にあったり、いろいろなところへしわ寄せされておるのですが、そういうものを三分五厘までみてやる、一方のまじめにやった地方団体はすでに四千億もある、公債を年年償還するのに非常な起債で困っておる、その方はほっておいて、赤字を出した団体だけを三分五厘でみてやるという考え方は、まじめなものが努力してその起債の範囲で自己財源で一生懸命努力して来た団体にはとにかく六分五厘払わしておきながら、悪くいえばある程度ふまじめにやってしまえ、やってしまえとやってきて赤字を出した団体に三分五厘までみてやるという考え方は、幾ら赤字整理団体であっても再建整備団体であるにしてもあまりに正直者がばかをみるやり方ではないか、こうは思いませんか。
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鈴木直人#23
○衆議院議員(鈴木直人君) ただいま伊能委員の御説のようなことはもっともでありまして、この点についても十分検討を加えた次第なのであります。もちろん多くの地方団体を見ますというと、堅実に赤字を出さないようにということをやって参りました地方団体もございますし、またやや放漫な政策を実施してきたためにより以上の赤字を出した団体もあることはたしかと思います。その間においてただいま御説のような正直者がばかをみるというような結果が出てくるようなこともないというわけにはいかないのであります。しかしながら利子を全部国が補給するというようなことになりますれば、そういうことも強く考えられるのでありますが、三分五厘までみるという点はこれは中間でございまして、この程度のことをすることによって正直者がばかをみるということは少しは薄らぐのではないか、そうしてまた三分五厘までやるという国の施策が地方公共団体の自主的な自発的な再建整備の意欲を起すことができるならば、大きく見てこの法律の効果が上るのではないか、今この赤字を消すということが地方団体のきわめて重要なる施策でありまするから、これをうまくやってのけるということがむしろ三分五厘というところにしたために正直者がばかをみるというよりももっと政策的に重要なものではないかという政治的感覚からこういうよう血修正をいたした次第であります。
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伊能芳雄#24
○伊能芳雄君 この問題はかなりめんどうな問題ですし、これ以上私も質問は申し上げませんが、次に二十二条の「昭和三十年度以降の赤字団体」というのを、まあこれからずっと出て幾つも出ていますが、「歳入欠陥を生じた団体」というふうに修正をされているのですが、これはどういう意味なんでしょうか。
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鈴木直人#25
○衆議院議員(鈴木直人君) これは二十二条の第二項に「昭和三十年度以降の年度において、歳入が歳出に不足するため翌年度の歳入を繰り上げてこれに充て、又は実質上歳入が歳出に不足するため当該年度に支払うべき債務の支払を翌年度に繰り延べ、若しくは当該年度に執行すべき事業を翌年度に繰り越す措置を行った地方公共団体ですでに財政再建団体となっているもの以外のもの」をいわゆる略称して昭和三十年度以降の赤字団体」とこう書いてあるわけであります。従いまして二十三条における「昭和三十年度以降の赤字団体」というのはこの条項をそのまま持ってきてここに規定してあるわけなんです。ところがこの三十年度以降の赤字団体というのは、要するに赤字が二十九年度末に出たけれども再建団体にはならなかったというような団体を三十年度以降の赤字団体、こういうように略称しておるわけであります。しかるところこの財政再建法あるいは昭和三十年度における地方財政計画等を見ますというと、この法律によって再建団体に指定されなかった団体であっても赤字が出るととは明らかなんでありまして、三十年度において地方において百四十億の赤字が出ると称せられておりまして、そういうような財政計画を立てて三十年度以降からは一切地方団体には赤字が出ないのだということは言えないと思うのであります。従いまして政府においては、あるいはこの法律を作った政府においては三十年度からは再建団体以外の団体には一切赤字は出ないという考え方からこういう減額措置をとっておると思うのであります。私たちの見解といたしましては現在のような国の財政措置でもっては三十年度以降必ず赤字団体が出るのだ、だからこういう地方債の制限等をやることは酷である、こういうことからいたしましてこの修正をいたした次第であります。すなわち特に国、地方を通じまして財政再建措置が完全に行われて、そうしてこの程度であれば地方財政の基礎が確立したと思われるような年度以降においても赤字が出た場合にはやむを得ないであろう、現在のような状態では三十年度からは赤字が出ないとは言えない、こういうことからいたしまして二十三条を修正いたしたのでありまして、その題目といたしまして「歳入欠陥を生じた団体」というふうに題目を変えたような次第であります。
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伊能芳雄#26
○伊能芳雄君 つまり次の二十三条に「地方財政の基礎が確立した年度以降」という言葉を使っておりますが、その確立した年度以降という問題とからんでくるわけですか。
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鈴木直人#27
○衆議院議員(鈴木直人君) ほんとうから申しますと地方財政の基礎が確立した年度以降において歳入欠陥を生じた団体、こういう意味であります。
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伊能芳雄#28
○伊能芳雄君 つまり今の二十三条の修正とこれはどうしてもからんでくるというふうに考えていいわけですか。
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鈴木直人#29
○衆議院議員(鈴木直人君) そうです。
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