1956-03-05
衆議院
三村起一
商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会
三村起一の発言 (商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会)
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○三村参考人 ただいま御指名にあずかりました三村起一でございます。石油資源開発株式会社の設立から今日に至るまでの、社業の経過並びに三十一年度の事業方針等につきまして項を分けまして、第一が設立の経過、第二が会社の現況、第三が三十一年度の方針、それから第四が結びと、項を分けて申し述べさせていただきます。
第一が設立の経過でございますが、御案内の通り第二十二国会におきまして、石油資源の急速かつ計画的開発を行うための、特殊会社法案の御審議が行われまして、昨年八月九日に石油資源開発株式会社法の制定公布を見ましたわけでございます。政府におかれましては、直ちに政府及び国会の関係各位、出資予定者の関係の方々、学識経験者各位等二十数名からなります設立委員を任命せられまして、以来数次にわたる設立委員会の議を経て、すでに御承知の通り昨年の十一月十六日に、授権資本四十億円として定款等の作成がなされました。これと並行しまして石油資源開発株式会社法の附則第十項に基きまして設立せられましたる、石油鉱業権の評価審査会の議決を経まして、帝国石油株式会社から鉱業権の譲り受けを定款に規定された次第でございます。この定款につきましては、主務大臣の認可がありまして、引き続き予定通りに株式の引き受けがなされました。十億二千万円——これは少しく端数が出たのでありますが、政府出資の株価等に関係がありますので、こういう端数が出たわけであります。十億二千万円の払い込みが行われまして、昨年十二月一日に創立総会が開催せられる運びとなったのであります。
創立総会におきましては、取締役七名、監査役二名が選任されました。また本社所在地は、どうも場所が適当なところがございませんでしたが、幸いに、狭いのでございますけれども、赤坂の田町七丁目三番地機械貿易会館内に本社を置くことにいたしました。同日設立登記を完了いたしまして、正式に発足いたした次第であります。以上が会社設立までの概況でございます。
第二に会社の現況を申し上げます。もちろん三十年度の現況でございますが、昨年十二月一日以来の状況を申し上げます。まず会社の機構と人事及び諸規程のこと、それに続いて鉱区のこと、事業の現況、こういうふうに分けて申し上げてみたいと思います。
会社の発足に伴いまして、とりあえず会社機構といたしましては、本社に社長室、それから事務系統として総務部と経理部、それから技術系統といたしまして探鉱、物理探鉱、開発部の三部を設けまして、総計五部といたしました。また鉱業所を札幌の地区に置きました。なお探鉱事務所を、秋田県の秋田市と山形県の酒田市と新潟県の柏崎市の三地方に置きました。
なお事務要員と術枝要員は最小限度にとどめて発足いたした次第でございます。
この会社の人員は、大体当社設立の際の帝国石油株式会社との間の了解事項というのがございまして、それによってほとんどの人がみな帝国石油株式会社からきたような次第でございます。ごく少数の例外を除いて、帝国石油株式会社から転出したわけでございます。これは帝国石油株式会社の人を優先的にとるという了解事項に基いたわけでございます。現在の数は二百六十六名になっております。なお機構の簡素化と社員の少数精鋭の方針をとっておりますことを特に申し添えておきます。
なお当社の諸規程につきましては、実は昨年十二月末になってようやく人手もそろったような次第でございまして、設立早々の際でございまして、諸規程の整備はまだ十分できておりません。着々整備をしておりまして、経理規程の本則等はすでに成立を見たのでございますが、その他の給与とか労働組合との協定といったような事柄は、暫定的に帝国石油株式会社の規程を一時準用しておるような次第でございます。この点はすでに会社内に規則整備委員を設けまして、草案の作成と、通産省との折衝に当らしておるような次第でございます。近いうちに全部を整理したいと思っております。
次に鉱区関係でございますが、これは非常に問題になったことだと思いますが、帝国石油株式会社からの譲り受け鉱区と委託事業について一言申し上げます。当社の発足と同時に帝国石油株式会社から譲り受けました鉱業権は、出願中の鉱業権を含めて全部で千六百三十九件でございました。ところが昭和三十年度の探鉱作業につきましては、御承知の通り当社の発足がだいぶおくれましたので、鉱山局におかれましては、当社の設立を前提として、石油開発五ヵ年計画の線に基いて作業計画をお立てになりまして、これを帝国石油株式会社に委託されたのでございます。いわば設立前の当社にかわって、設立することが予定されておるというところで帝国石油株式会社がこういう事柄を実施してきたような関係になっております。従って当社設立後も、地質調査のいろいろな作業については、さっそく当社の自営に移したのでございますが、いろいろな設備なり機械なり、また住宅なり倉庫、あるいは機械工場とかいうような関係もございますので、試掘工事及び試錐工事につきましては、暫定的に帝国石油の方に委託しておるのでございます。この点はあとでまた申し上げたいと思っております。ですから試掘及び試錐工事は帝国石油に委託してきておるのは、全くやむを得ずそういうことになってきておりますので、これはできるだけ早い機会に当社の自覚に切りかえていきたいと思いますが、自営についてはあとでもう一度申し上げてみたいと思います。
その次に申し上げたいのは帝国石油株式会社の委託工事の実費支払いの件でございますが、右申し上げたような次第で、帝国石油株式会社に対しまして、同社が実際に要しました実費は実費として、これらの試掘工事及び地質調査の実費を支払わねばなりません。これはどうしても支払うべきものでございますが、その支払い方法といたしまして、いろいろ政府の御当局と打ち合せて研究の結果、当該鉱業権の対価の中に含めまして支払うことといたしました。そういう工事費を、鉱業権の中に含めて支払うことにいたしたので、あります。それで第一次が済みまして、今第二次にかかっております。それから第三次で終る予定でございます。
それで第一次の譲り受けといたしまして、当社の発足のときまでに清算が完了いたしておりましたる、昭和三十年八月三十一日現在までの終了済みにかかります工事に関係しております鉱業権と、当該鉱区においてまだ工事もしくは調査等がなかった鉱業権のみを譲り受けた次第でございます。もう一度申しますれば、三十年の八月末日までにすでに工事が済んでしまった鉱業権と、それから全然工事に着手しておらなかった鉱業権だけを第一次に譲り受けたのでございます。これについてはここに参考の書類をつけておきましたから、金額その他はごらんを願いたいと思います。
第二次の譲り受けといたしましては、当社設立後も工事の継続しております鉱区につきましては、同様に工事が終了して清算が結了次第工事の実費を帝国石油株式会社に支払い、その鉱業権を引き取るというわけでございます。昨年九月一日以降十一月三十日までに、すなわち当社の設立された十二月一日の前日までに工事の完了いたしました鉱区につきましては、すでに評価も大体きまっておりますし、調査が済みましたので、近々当局の認可を得まして、譲り受けを終了する予定でございます。その鉱業権は三十五件で、先ほどの第一次のは千六百三十九件です。なお十二月一日以降にかかる工事等につきましては、まだ対価を確定し得ませんが、その鉱区数が十六件でございまして、これは簿価が非常に安いのでありますが、簿価で譲り受けるということになっておりますが、一万円ぐらいでございます。なお工事費は今のところ未定でございます。これが第三次でございまして、この第三次の譲り受けを終りますれば、全部帝国石油からの鉱区の譲り受けを完了することになります。
なおこれらの工事費につきましては、鉱山局の査定を受けますほか、さらに鉱区の評価審査会の議を経まして、鉱区の対価とするものでございますので、この点は特に申し添えておくわけでございます。鉱区の評価は、一応は薄価でありますが、それに付随した工事費の査定ということはなかなかむずかしいのでございまして、御当局からも現地について、一々伝票まで調べられて御決定を願うようなことになっております。
それから事業の現在の状況を申し上げますが、第一に探鉱計画とそれから試掘の模様を申し上げます。まず探鉱計画でございますが、今年度の事業関係につきましては、先ほども申し上げました通り、地質調査計画を自営しておりまして、これは重力探鉱が五班、地震探鉱が二十二班、地表調査が五十九班、なお構造試錐二班をもって編成したわけであります。なお新規着手分の大部分は、これはあとから申しますが、当社の新方針でございます平原下、たとえば関東平野とか、あるいは石狩の方の平野、あるいは信濃川の流域の平野といったような平原と申しますか、平原下の集油構造の探鉱でございまして、さしあたり関東地方の埼玉県、茨城県、千葉県等を対象としております。ここに写真がございますが、これは二月十六日に八王子の北方で構造試錐を行いましたのと、地震探鉱を東松山市付近で行なっておりますが、その模様をちょっととっておきましたので、ごらんを願います。
次に試掘の計画は二十三坑でございまして、そのうち当社設立後の新規工事は、北海道の平取、お手元の資料に謄写版ずりの図面をつけておきましたが、それでごらん願います。これは三十一年度で、三十年度のものはつけてないのですが、大体のところがわかりますから申し上げます。試掘計画は二十三坑でございますが、これは全部深掘りじゃございません。浅掘りもあるのでございます。北海道の平取、これは厚真幌というところが下の方にございますが、そのそばです。それから、その次のページにあります秋田県と山形県の県境にあります大飯郷、それから、ここには書いてありませんが、そのすぐ上のところの海岸にございます小屋川、それから新潟県の後谷、後谷はちょうど見附の西の方の海岸寄りになりますが、その四坑でございまして、小屋川というのは海岸で試掘いたしますので、いわゆる海底の油田発見のために陸地から斜めに掘りまして、さらに三百メートルの地点から今度は垂直に掘るようになるわけでございまして、海中にやるわけじゃございません。全く陸地からやるわけでございます。これは海中油田の一つの発見のためにかかるわけでございまして、今月の二十日過ぎに採掘することになっております。これらの工事の細部につきましては、お手元に差し上げてございます資料によりまして御承知いただきたいと存じますが、今日までの試掘の成果について申し上げますと、秋田県の先ほど申し上げました大飯郷地区におきまして、石油を伴うガス層——石油は少量でございますが、石油を伴うガス層を発見いたしました。ほかに各地におきまして、集油構造を発見し、ないしは集油があるだろうということを推定するに足る結果を得ておりますので、この探鉱に基きまして、今後の探鉱を一そう精密にすると同時に、試錐の方に進んでいきたいと思っております。
第三に三十一年度、来年度の方針についてかいつまんで申し上げます。
この三十一年度の事業計画のこまかいことにつきましては、実はただいま種々の角度から検討を加えておりまして、まだ監督官庁との間にも確定的な話し合いを行う段階に至っておりません。この点をお含みいただいて、私どもの方針を概略申し述べさせていただきます。
まず第一は、探鉱の方策でございます。探鉱作業につきましては、先ほども申し上げました通り、今日までの調査によりまして、相当規模の油田となり得べきいわゆる背斜構造、こういう馬の背みたいな構造になって、その背斜になっておるところに油がたまるわけであります。背斜構造の存在を確認しております。しからばどこにあるかと申しますれば、北海道の野幌地区というのがここにございます。この北海道の石狩の北のところにある野幌地区、それから秋田県の先ほど申しました大飯郷地区、ここが非常に有望なところでございまして、何かにつけて大飯郷地区が出てくるのであります。それから新潟県の平野でありますが、これは信濃川流域の平野でございます。ここが非常に大きな背斜構造が探鉱の結果出てきております。それから秋田県の由利沖海底、これは秋田の八郎潟の方からずっと南にかけまして、由利沖といいますが、そこの海底でございます。またこの他にもたくさんの地域がございますけれども、これらを今申しました点を重点として、精密な物理探鉱を集中的に実行していきたいと思っております。なおその結果に基いて的確な試掘地点を選定しまして、試掘の段階に進みたいと存ずる次第であります。
これに関連して申し上げたいのは、特に当社が新たに重点を置いている点でありますが、平原下に今申しました集油構造がどうなっておるかという点を重点を置いてみたい。従来は——これはあとから申しますが、平原というものについてあまりやらずに、傾斜地帯を大体探っておりまして、そして油徴のあるところを探っておったのでありますが、今度は全くそういうことのない関東平野のごときところを大きく探ってみよう。西は八王子から東は矢田部に至る広範な地域の地震探鉱をやってみたい。それから八王子の北、先ほど申しました霞ヶ関のもう少し北のところですが、あそこのところまで地震探鉱をいたしまして、平原下の集油構造等を発見することに重点を置いていきたいと思います。
同時に第二には、地域的には大陸だな、すなわち海底の油を発見しようという予定であります。そしてこれは秋田県の海岸、山形、新潟へかけての海岸であります。それから先ほど申しました小屋川の試掘もそれの一つでございます。
それから第三としては、物理探鉱の徹底化を期したい。なお試掘の掘さく深度を高めまして、従来よりもはるかに深いところを探ってみたいと思っております。
それで、これに関連して二つのことを特に申し上げたいのは、一つは海外と技術提携をしたいということと、それから外国の一流メーカーの世界的な名声のあり、実績を持っており、りっぱな成果を上げました機械を輸入したいということでございます。
第一の海外との技術提携といたしましては、物理探鉱のためにドイツの最も優秀な探鉱会社でありますブラクラと提携したいと思っております。また海中の物理探鉱のためには、米国が非常に海中の物理探鉱が進んできておりますので、その点は米国の技術を導入したいと思いまして、米国においても同様最優秀の探鉱会社がありますので、その中から一つ選びたいと思って、今せっかく選択中でございます。これらの一流の海外の物理探鉱班を招聘いたしまして、先ほど申しました地域に対して徹底的な探鉱をやってみたいと思っております。そうして正確な資料をつかみまして、それを総合的に検討して、どの地点に試錐すべきかということをきめていきたいと思っております。なおそれによってわが国の技術の向上もまたはかっていきたいと思っております。
かくのごとくして大油田の有望地帯であります関東平野、北海道の十勝平野、秋田、山形、新潟を連ねる海中のいわゆる大陸だなの調査を順次に計画的に進めて参るつもりでございます。要するに露頭をたどって探鉱を進めるという従来のわが国の数十年にわたるやり方は、大体やり尽されたと申しても過言ではないのでございまして、新たなるこういう方向に勇を鼓して進んでいきたいと思っております。
今申しましたのは技術の提携でございますが、次には優秀機械器具の導入でございます。最近石油資源用発の非常な発展をなしたのは、御承知の通りドイツ、フランス、イタリア、アメリカでございますが、その原因は主として最新精密ねる物理探鉱法の十分に駆使された結果だと思われているわけでございます。われわれも先ほど申しましたような方法で十分に背斜構造を総合的に研究して、確認して一発必中を期する覚悟でございます。その目的のために、フランスのシュランベルジャーという世界的に優秀な会社が最優秀な技術と機械を持っておりますので、これは掘進しました坑道内でいろいろなことを調べるのであります。そごの水とかガスとか油とか、それからそこの電気関係、磁力関係等を調べます。そういう非常に進んだ機械を持っておりますので、昭和十年ごろでしたか、日本でもこれを入れてパテントも買ったのだそうですが、その後機械も十四台ほどありますけれども、その機械ではなくて、さらに非常に進んだ性能を持った機械がこのごろできている。今までファシリティが四つくらいしかわからなかったのが、このごろは七つぐらいまでわかるというような、いろいろな方法がわかるくらいの精密なものが発明されておるそうでございますのでその機械を導入したいと思っております。幸いに当社の石田常務、林物探部次長、それから大学の上床博士——本社の顧問でありますが、その三人は昨年末約二ヵ月にわたって欧米における石油探鉱技術の進歩の状況の実績をつぶさに視察して参ったのでありまして、当社の確立した新方針の実施に大いに役立つことと存じております。
それから先ほどもちょっと触れましたが、会社は創立早々であるから無理もないが、調査探鉱に主力を置いて、試掘の方は帝国石油に委託しておるということを申しました。それではいつ何どき自覚にするのかという点が問題になると思います。それで試掘作業の自営問題につきましては、本年度は先ほど申しました通りでございますが、試掘部門を中心とする掘さく部門は帝国石油株式会社に委託しておりますけれども、三十一年度といたしましては、自主的経営の本筋に立って会社を自主的に経営したいと思いますので、ことしの初めから三十一年度に入りますと直ちに自営態勢に移行するような方針を立てて目下着々準備中でございます。これによりまして当然本社及び地方機構も変更を要し、またさく井部門の人員を帝国石油株式会社等から充足いたし、さく井機械、その他の機械器具につきましても整備を必要とすることは申すまでもございません。なおさく井機械につきましては、先ほど申しました通り今後の試掘がどんどん深くなりますので、それに応じて深掘り機械を整備、強化したい。同時にもう一つは、これは初めてやるのでありますが、簡易な掘さく機械としてスリム・ホール・ドリリングという、小坑径でもって掘る機械が試作されつつあります。これは新潟鉄工所において政府も補助金を千八百万円ほどお出しになって作ることになっておりますので、これを一つ利用してみたい。これを使うと非常に簡単でありますし、金もかからず、もしその結果がよければ非常にいい成績を上げると思います。一方においては深掘り機械の整備ということ、他面においては小坑径のスリム・ホール・ドリリングを整備していきたいと思っております。
以上申し上げましたところは当社内部におきまして一応の結論として内定しておりまするけれども、先ほど申し上げました通り、今後監督官庁と具体的な話し合いをいたします。その御認可を得まして初めて決定の域に達するわけでございますので、この点を皆様方に一言申し添えておく次第でございます。
なお説明が前後いたしましたが、今次国会において補正予算の決定によりまして、石油開発のために補助金二億八千万円が当社に対する出資金に振りかえられました。近日中に所要の手続を経まして増資を行う手はずと相なっております。先般臨時総会を開きましてその決議はしております。これらの資金は先刻申し上げました探鉱設備の近代化、またその他三十一年度の事業計画遂行のための諸般の準備引き当てに充当されるわけでございます。なお三十一年度の資金の問題でございますが、調達その他につきましては御関係各位の非常なお骨折りと皆様方の御尽力によりまして、政府出資金も予算案におきまして七億円の計上を見ております。また民間出資の方も帝国石油株式会社を初め、石油関係業者及び関連産業等から御賛同を得まして、全部合せて十四億円となる予定でございます。私どもといたしましては、これらの資金を最大限に有効に活用いたしまして、三十一年度におきましてはぜひとも相当規模の油田を発見いたして、社運の飛躍的な発展の基礎を固めると同時に、将来のための計画的な探鉱を画期的な精密さをもって行いまして、五ヵ年計画の目標であります百万キロリットル原油生産確保のために用意周倒な方策を実施して設立の目的を達したいと思っております。
なお最後に一言申し上げたいのは、先ほどから申し上げましたところで、要するに三十年度は創立早々のことでありまして、調査探鉱に重点を置きました。三十一年度は自営態勢を確立したいということと、第二はわが国の技術陣を十分に活用すると同時に、海外の新鋭にして豊富なる経験と輝かしき実績を有しておるドイツ、米国の技術と提携すること、次に同時にドイツ、フランス、イタリア及び米国において驚くべき実績を上げ得ましたその原動力でありまする米、仏の物理探鉱機械器具等をとり入れて画期的な探鉱をしたい、そうして先ほど申しましたように、平原下の集油状況を徹底的に調べる、大陸だなの試掘をする、及び有望鉱区の深掘り試掘をすること等を考えております。当社が国策会社として発足いたしましたにつきましては、往々にして世間からいろいろと国策会社については言われておることもありますので、その弊に陥ってはならぬと思いまして、社内業務態勢の合理化、簡素化をはかり、また能率の向上をはかりまして、公私の別を正し、そうして十分なる注意をなして目的を達成したいと思って日夜社内を督励しておる次第でございます。幸いにして皆様方の御叱正によりまして、国庫補助によりまして今後一そうの発展の基礎を固めて御期待に沿うべく努力したいと思っております。何分よろしくお願いいたします。