商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会

1956-03-05 衆議院 全51発言

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会議録情報#0
本小委員は昭和三十一年一月十三日(金曜日)委
員長の指名で次の通り選任された。
      内田 常雄君    小笠 公韶君
      菅  太郎君    小平 久雄君
      首藤 新八君    野田 武夫君
      長谷川四郎君    淵上房太郎君
      伊藤卯四郎君    多賀谷真稔君
      松平 忠久君    水谷長三郎君
同日
 小笠公韶君が委員長の指名で小委員長に選任さ
 れた。
    —————————————
会議
昭和三十一年三月五日(月曜日)
    午前十時四十九分開議
 出席小委員
   小委員長 小笠 公韶君
      菅  太郎君    野田 武夫君
      長谷川四郎君    淵上房太郎君
      伊藤卯四郎君    多賀谷真稔君
 出席政府委員
        通商産業事務官
        (鉱山局長)  松尾 金藏君
        通商産業事務官
        (石炭局長)  齋藤 正年君
 小委員外の出席者
        商工委員長   神田  博君
        議     員 齋藤 憲三君
        議     員 笹本 一雄君
        議     員 椎名悦三郎君
        議     員 帆足  計君
        参  考  人
        (石油資源開発
        株式会社社長) 三村 起一君
        参  考  人
        (石炭鉱業整備
        事業団理事長) 田口 良明君
        専  門  員 越田 清七君
    —————————————
二月十日
 多賀谷真稔君同月七日委員辞任につき、委員長
 の指名で小委員に補欠選任された。
同月十六日
 小委員松平忠久君及び水谷長三郎君同日小委員
 辞任につき、その補欠として田中利勝君及び佐
 々木良作君が委員長の指名で小委員に選任され
 た。
三月五日
 内田常雄君及び首藤新八君同月二日委員辞任に
 つき、委員長の指名で小委員に補欠選任された。
同日
 野田武夫君同月三日委員辞任につき、委員長の
 指名で小委員に補欠選任された。
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本日の会議に付した案件
 総合燃料対策及び地下資源開発に関する件
 石油資源開発株式会社及び石炭鉱業整備事業団
 に関し参考人より説明聴取
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小笠公韶#1
○小笠小委員長 これより会議を開きます。
 本日はまず石油資源開発株式会社及び石炭鉱業整備事業団の設立の経緯、現況及び見通し等につき、御出席の参考人、石油資源開発株式会社社長三村起一君及び石炭鉱業整備事業団理事長田口良明君よりそれぞれ御説明を承わりたいと思います。
 それではまず三村参考人より御説明をお願いいたします。
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三村起一#2
○三村参考人 ただいま御指名にあずかりました三村起一でございます。石油資源開発株式会社の設立から今日に至るまでの、社業の経過並びに三十一年度の事業方針等につきまして項を分けまして、第一が設立の経過、第二が会社の現況、第三が三十一年度の方針、それから第四が結びと、項を分けて申し述べさせていただきます。
 第一が設立の経過でございますが、御案内の通り第二十二国会におきまして、石油資源の急速かつ計画的開発を行うための、特殊会社法案の御審議が行われまして、昨年八月九日に石油資源開発株式会社法の制定公布を見ましたわけでございます。政府におかれましては、直ちに政府及び国会の関係各位、出資予定者の関係の方々、学識経験者各位等二十数名からなります設立委員を任命せられまして、以来数次にわたる設立委員会の議を経て、すでに御承知の通り昨年の十一月十六日に、授権資本四十億円として定款等の作成がなされました。これと並行しまして石油資源開発株式会社法の附則第十項に基きまして設立せられましたる、石油鉱業権の評価審査会の議決を経まして、帝国石油株式会社から鉱業権の譲り受けを定款に規定された次第でございます。この定款につきましては、主務大臣の認可がありまして、引き続き予定通りに株式の引き受けがなされました。十億二千万円——これは少しく端数が出たのでありますが、政府出資の株価等に関係がありますので、こういう端数が出たわけであります。十億二千万円の払い込みが行われまして、昨年十二月一日に創立総会が開催せられる運びとなったのであります。
 創立総会におきましては、取締役七名、監査役二名が選任されました。また本社所在地は、どうも場所が適当なところがございませんでしたが、幸いに、狭いのでございますけれども、赤坂の田町七丁目三番地機械貿易会館内に本社を置くことにいたしました。同日設立登記を完了いたしまして、正式に発足いたした次第であります。以上が会社設立までの概況でございます。
 第二に会社の現況を申し上げます。もちろん三十年度の現況でございますが、昨年十二月一日以来の状況を申し上げます。まず会社の機構と人事及び諸規程のこと、それに続いて鉱区のこと、事業の現況、こういうふうに分けて申し上げてみたいと思います。
 会社の発足に伴いまして、とりあえず会社機構といたしましては、本社に社長室、それから事務系統として総務部と経理部、それから技術系統といたしまして探鉱、物理探鉱、開発部の三部を設けまして、総計五部といたしました。また鉱業所を札幌の地区に置きました。なお探鉱事務所を、秋田県の秋田市と山形県の酒田市と新潟県の柏崎市の三地方に置きました。
 なお事務要員と術枝要員は最小限度にとどめて発足いたした次第でございます。
 この会社の人員は、大体当社設立の際の帝国石油株式会社との間の了解事項というのがございまして、それによってほとんどの人がみな帝国石油株式会社からきたような次第でございます。ごく少数の例外を除いて、帝国石油株式会社から転出したわけでございます。これは帝国石油株式会社の人を優先的にとるという了解事項に基いたわけでございます。現在の数は二百六十六名になっております。なお機構の簡素化と社員の少数精鋭の方針をとっておりますことを特に申し添えておきます。
 なお当社の諸規程につきましては、実は昨年十二月末になってようやく人手もそろったような次第でございまして、設立早々の際でございまして、諸規程の整備はまだ十分できておりません。着々整備をしておりまして、経理規程の本則等はすでに成立を見たのでございますが、その他の給与とか労働組合との協定といったような事柄は、暫定的に帝国石油株式会社の規程を一時準用しておるような次第でございます。この点はすでに会社内に規則整備委員を設けまして、草案の作成と、通産省との折衝に当らしておるような次第でございます。近いうちに全部を整理したいと思っております。
 次に鉱区関係でございますが、これは非常に問題になったことだと思いますが、帝国石油株式会社からの譲り受け鉱区と委託事業について一言申し上げます。当社の発足と同時に帝国石油株式会社から譲り受けました鉱業権は、出願中の鉱業権を含めて全部で千六百三十九件でございました。ところが昭和三十年度の探鉱作業につきましては、御承知の通り当社の発足がだいぶおくれましたので、鉱山局におかれましては、当社の設立を前提として、石油開発五ヵ年計画の線に基いて作業計画をお立てになりまして、これを帝国石油株式会社に委託されたのでございます。いわば設立前の当社にかわって、設立することが予定されておるというところで帝国石油株式会社がこういう事柄を実施してきたような関係になっております。従って当社設立後も、地質調査のいろいろな作業については、さっそく当社の自営に移したのでございますが、いろいろな設備なり機械なり、また住宅なり倉庫、あるいは機械工場とかいうような関係もございますので、試掘工事及び試錐工事につきましては、暫定的に帝国石油の方に委託しておるのでございます。この点はあとでまた申し上げたいと思っております。ですから試掘及び試錐工事は帝国石油に委託してきておるのは、全くやむを得ずそういうことになってきておりますので、これはできるだけ早い機会に当社の自覚に切りかえていきたいと思いますが、自営についてはあとでもう一度申し上げてみたいと思います。
 その次に申し上げたいのは帝国石油株式会社の委託工事の実費支払いの件でございますが、右申し上げたような次第で、帝国石油株式会社に対しまして、同社が実際に要しました実費は実費として、これらの試掘工事及び地質調査の実費を支払わねばなりません。これはどうしても支払うべきものでございますが、その支払い方法といたしまして、いろいろ政府の御当局と打ち合せて研究の結果、当該鉱業権の対価の中に含めまして支払うことといたしました。そういう工事費を、鉱業権の中に含めて支払うことにいたしたので、あります。それで第一次が済みまして、今第二次にかかっております。それから第三次で終る予定でございます。
 それで第一次の譲り受けといたしまして、当社の発足のときまでに清算が完了いたしておりましたる、昭和三十年八月三十一日現在までの終了済みにかかります工事に関係しております鉱業権と、当該鉱区においてまだ工事もしくは調査等がなかった鉱業権のみを譲り受けた次第でございます。もう一度申しますれば、三十年の八月末日までにすでに工事が済んでしまった鉱業権と、それから全然工事に着手しておらなかった鉱業権だけを第一次に譲り受けたのでございます。これについてはここに参考の書類をつけておきましたから、金額その他はごらんを願いたいと思います。
 第二次の譲り受けといたしましては、当社設立後も工事の継続しております鉱区につきましては、同様に工事が終了して清算が結了次第工事の実費を帝国石油株式会社に支払い、その鉱業権を引き取るというわけでございます。昨年九月一日以降十一月三十日までに、すなわち当社の設立された十二月一日の前日までに工事の完了いたしました鉱区につきましては、すでに評価も大体きまっておりますし、調査が済みましたので、近々当局の認可を得まして、譲り受けを終了する予定でございます。その鉱業権は三十五件で、先ほどの第一次のは千六百三十九件です。なお十二月一日以降にかかる工事等につきましては、まだ対価を確定し得ませんが、その鉱区数が十六件でございまして、これは簿価が非常に安いのでありますが、簿価で譲り受けるということになっておりますが、一万円ぐらいでございます。なお工事費は今のところ未定でございます。これが第三次でございまして、この第三次の譲り受けを終りますれば、全部帝国石油からの鉱区の譲り受けを完了することになります。
 なおこれらの工事費につきましては、鉱山局の査定を受けますほか、さらに鉱区の評価審査会の議を経まして、鉱区の対価とするものでございますので、この点は特に申し添えておくわけでございます。鉱区の評価は、一応は薄価でありますが、それに付随した工事費の査定ということはなかなかむずかしいのでございまして、御当局からも現地について、一々伝票まで調べられて御決定を願うようなことになっております。
 それから事業の現在の状況を申し上げますが、第一に探鉱計画とそれから試掘の模様を申し上げます。まず探鉱計画でございますが、今年度の事業関係につきましては、先ほども申し上げました通り、地質調査計画を自営しておりまして、これは重力探鉱が五班、地震探鉱が二十二班、地表調査が五十九班、なお構造試錐二班をもって編成したわけであります。なお新規着手分の大部分は、これはあとから申しますが、当社の新方針でございます平原下、たとえば関東平野とか、あるいは石狩の方の平野、あるいは信濃川の流域の平野といったような平原と申しますか、平原下の集油構造の探鉱でございまして、さしあたり関東地方の埼玉県、茨城県、千葉県等を対象としております。ここに写真がございますが、これは二月十六日に八王子の北方で構造試錐を行いましたのと、地震探鉱を東松山市付近で行なっておりますが、その模様をちょっととっておきましたので、ごらんを願います。
 次に試掘の計画は二十三坑でございまして、そのうち当社設立後の新規工事は、北海道の平取、お手元の資料に謄写版ずりの図面をつけておきましたが、それでごらん願います。これは三十一年度で、三十年度のものはつけてないのですが、大体のところがわかりますから申し上げます。試掘計画は二十三坑でございますが、これは全部深掘りじゃございません。浅掘りもあるのでございます。北海道の平取、これは厚真幌というところが下の方にございますが、そのそばです。それから、その次のページにあります秋田県と山形県の県境にあります大飯郷、それから、ここには書いてありませんが、そのすぐ上のところの海岸にございます小屋川、それから新潟県の後谷、後谷はちょうど見附の西の方の海岸寄りになりますが、その四坑でございまして、小屋川というのは海岸で試掘いたしますので、いわゆる海底の油田発見のために陸地から斜めに掘りまして、さらに三百メートルの地点から今度は垂直に掘るようになるわけでございまして、海中にやるわけじゃございません。全く陸地からやるわけでございます。これは海中油田の一つの発見のためにかかるわけでございまして、今月の二十日過ぎに採掘することになっております。これらの工事の細部につきましては、お手元に差し上げてございます資料によりまして御承知いただきたいと存じますが、今日までの試掘の成果について申し上げますと、秋田県の先ほど申し上げました大飯郷地区におきまして、石油を伴うガス層——石油は少量でございますが、石油を伴うガス層を発見いたしました。ほかに各地におきまして、集油構造を発見し、ないしは集油があるだろうということを推定するに足る結果を得ておりますので、この探鉱に基きまして、今後の探鉱を一そう精密にすると同時に、試錐の方に進んでいきたいと思っております。
 第三に三十一年度、来年度の方針についてかいつまんで申し上げます。
 この三十一年度の事業計画のこまかいことにつきましては、実はただいま種々の角度から検討を加えておりまして、まだ監督官庁との間にも確定的な話し合いを行う段階に至っておりません。この点をお含みいただいて、私どもの方針を概略申し述べさせていただきます。
 まず第一は、探鉱の方策でございます。探鉱作業につきましては、先ほども申し上げました通り、今日までの調査によりまして、相当規模の油田となり得べきいわゆる背斜構造、こういう馬の背みたいな構造になって、その背斜になっておるところに油がたまるわけであります。背斜構造の存在を確認しております。しからばどこにあるかと申しますれば、北海道の野幌地区というのがここにございます。この北海道の石狩の北のところにある野幌地区、それから秋田県の先ほど申しました大飯郷地区、ここが非常に有望なところでございまして、何かにつけて大飯郷地区が出てくるのであります。それから新潟県の平野でありますが、これは信濃川流域の平野でございます。ここが非常に大きな背斜構造が探鉱の結果出てきております。それから秋田県の由利沖海底、これは秋田の八郎潟の方からずっと南にかけまして、由利沖といいますが、そこの海底でございます。またこの他にもたくさんの地域がございますけれども、これらを今申しました点を重点として、精密な物理探鉱を集中的に実行していきたいと思っております。なおその結果に基いて的確な試掘地点を選定しまして、試掘の段階に進みたいと存ずる次第であります。
 これに関連して申し上げたいのは、特に当社が新たに重点を置いている点でありますが、平原下に今申しました集油構造がどうなっておるかという点を重点を置いてみたい。従来は——これはあとから申しますが、平原というものについてあまりやらずに、傾斜地帯を大体探っておりまして、そして油徴のあるところを探っておったのでありますが、今度は全くそういうことのない関東平野のごときところを大きく探ってみよう。西は八王子から東は矢田部に至る広範な地域の地震探鉱をやってみたい。それから八王子の北、先ほど申しました霞ヶ関のもう少し北のところですが、あそこのところまで地震探鉱をいたしまして、平原下の集油構造等を発見することに重点を置いていきたいと思います。
 同時に第二には、地域的には大陸だな、すなわち海底の油を発見しようという予定であります。そしてこれは秋田県の海岸、山形、新潟へかけての海岸であります。それから先ほど申しました小屋川の試掘もそれの一つでございます。
 それから第三としては、物理探鉱の徹底化を期したい。なお試掘の掘さく深度を高めまして、従来よりもはるかに深いところを探ってみたいと思っております。
 それで、これに関連して二つのことを特に申し上げたいのは、一つは海外と技術提携をしたいということと、それから外国の一流メーカーの世界的な名声のあり、実績を持っており、りっぱな成果を上げました機械を輸入したいということでございます。
 第一の海外との技術提携といたしましては、物理探鉱のためにドイツの最も優秀な探鉱会社でありますブラクラと提携したいと思っております。また海中の物理探鉱のためには、米国が非常に海中の物理探鉱が進んできておりますので、その点は米国の技術を導入したいと思いまして、米国においても同様最優秀の探鉱会社がありますので、その中から一つ選びたいと思って、今せっかく選択中でございます。これらの一流の海外の物理探鉱班を招聘いたしまして、先ほど申しました地域に対して徹底的な探鉱をやってみたいと思っております。そうして正確な資料をつかみまして、それを総合的に検討して、どの地点に試錐すべきかということをきめていきたいと思っております。なおそれによってわが国の技術の向上もまたはかっていきたいと思っております。
 かくのごとくして大油田の有望地帯であります関東平野、北海道の十勝平野、秋田、山形、新潟を連ねる海中のいわゆる大陸だなの調査を順次に計画的に進めて参るつもりでございます。要するに露頭をたどって探鉱を進めるという従来のわが国の数十年にわたるやり方は、大体やり尽されたと申しても過言ではないのでございまして、新たなるこういう方向に勇を鼓して進んでいきたいと思っております。
 今申しましたのは技術の提携でございますが、次には優秀機械器具の導入でございます。最近石油資源用発の非常な発展をなしたのは、御承知の通りドイツ、フランス、イタリア、アメリカでございますが、その原因は主として最新精密ねる物理探鉱法の十分に駆使された結果だと思われているわけでございます。われわれも先ほど申しましたような方法で十分に背斜構造を総合的に研究して、確認して一発必中を期する覚悟でございます。その目的のために、フランスのシュランベルジャーという世界的に優秀な会社が最優秀な技術と機械を持っておりますので、これは掘進しました坑道内でいろいろなことを調べるのであります。そごの水とかガスとか油とか、それからそこの電気関係、磁力関係等を調べます。そういう非常に進んだ機械を持っておりますので、昭和十年ごろでしたか、日本でもこれを入れてパテントも買ったのだそうですが、その後機械も十四台ほどありますけれども、その機械ではなくて、さらに非常に進んだ性能を持った機械がこのごろできている。今までファシリティが四つくらいしかわからなかったのが、このごろは七つぐらいまでわかるというような、いろいろな方法がわかるくらいの精密なものが発明されておるそうでございますのでその機械を導入したいと思っております。幸いに当社の石田常務、林物探部次長、それから大学の上床博士——本社の顧問でありますが、その三人は昨年末約二ヵ月にわたって欧米における石油探鉱技術の進歩の状況の実績をつぶさに視察して参ったのでありまして、当社の確立した新方針の実施に大いに役立つことと存じております。
 それから先ほどもちょっと触れましたが、会社は創立早々であるから無理もないが、調査探鉱に主力を置いて、試掘の方は帝国石油に委託しておるということを申しました。それではいつ何どき自覚にするのかという点が問題になると思います。それで試掘作業の自営問題につきましては、本年度は先ほど申しました通りでございますが、試掘部門を中心とする掘さく部門は帝国石油株式会社に委託しておりますけれども、三十一年度といたしましては、自主的経営の本筋に立って会社を自主的に経営したいと思いますので、ことしの初めから三十一年度に入りますと直ちに自営態勢に移行するような方針を立てて目下着々準備中でございます。これによりまして当然本社及び地方機構も変更を要し、またさく井部門の人員を帝国石油株式会社等から充足いたし、さく井機械、その他の機械器具につきましても整備を必要とすることは申すまでもございません。なおさく井機械につきましては、先ほど申しました通り今後の試掘がどんどん深くなりますので、それに応じて深掘り機械を整備、強化したい。同時にもう一つは、これは初めてやるのでありますが、簡易な掘さく機械としてスリム・ホール・ドリリングという、小坑径でもって掘る機械が試作されつつあります。これは新潟鉄工所において政府も補助金を千八百万円ほどお出しになって作ることになっておりますので、これを一つ利用してみたい。これを使うと非常に簡単でありますし、金もかからず、もしその結果がよければ非常にいい成績を上げると思います。一方においては深掘り機械の整備ということ、他面においては小坑径のスリム・ホール・ドリリングを整備していきたいと思っております。
 以上申し上げましたところは当社内部におきまして一応の結論として内定しておりまするけれども、先ほど申し上げました通り、今後監督官庁と具体的な話し合いをいたします。その御認可を得まして初めて決定の域に達するわけでございますので、この点を皆様方に一言申し添えておく次第でございます。
 なお説明が前後いたしましたが、今次国会において補正予算の決定によりまして、石油開発のために補助金二億八千万円が当社に対する出資金に振りかえられました。近日中に所要の手続を経まして増資を行う手はずと相なっております。先般臨時総会を開きましてその決議はしております。これらの資金は先刻申し上げました探鉱設備の近代化、またその他三十一年度の事業計画遂行のための諸般の準備引き当てに充当されるわけでございます。なお三十一年度の資金の問題でございますが、調達その他につきましては御関係各位の非常なお骨折りと皆様方の御尽力によりまして、政府出資金も予算案におきまして七億円の計上を見ております。また民間出資の方も帝国石油株式会社を初め、石油関係業者及び関連産業等から御賛同を得まして、全部合せて十四億円となる予定でございます。私どもといたしましては、これらの資金を最大限に有効に活用いたしまして、三十一年度におきましてはぜひとも相当規模の油田を発見いたして、社運の飛躍的な発展の基礎を固めると同時に、将来のための計画的な探鉱を画期的な精密さをもって行いまして、五ヵ年計画の目標であります百万キロリットル原油生産確保のために用意周倒な方策を実施して設立の目的を達したいと思っております。
 なお最後に一言申し上げたいのは、先ほどから申し上げましたところで、要するに三十年度は創立早々のことでありまして、調査探鉱に重点を置きました。三十一年度は自営態勢を確立したいということと、第二はわが国の技術陣を十分に活用すると同時に、海外の新鋭にして豊富なる経験と輝かしき実績を有しておるドイツ、米国の技術と提携すること、次に同時にドイツ、フランス、イタリア及び米国において驚くべき実績を上げ得ましたその原動力でありまする米、仏の物理探鉱機械器具等をとり入れて画期的な探鉱をしたい、そうして先ほど申しましたように、平原下の集油状況を徹底的に調べる、大陸だなの試掘をする、及び有望鉱区の深掘り試掘をすること等を考えております。当社が国策会社として発足いたしましたにつきましては、往々にして世間からいろいろと国策会社については言われておることもありますので、その弊に陥ってはならぬと思いまして、社内業務態勢の合理化、簡素化をはかり、また能率の向上をはかりまして、公私の別を正し、そうして十分なる注意をなして目的を達成したいと思って日夜社内を督励しておる次第でございます。幸いにして皆様方の御叱正によりまして、国庫補助によりまして今後一そうの発展の基礎を固めて御期待に沿うべく努力したいと思っております。何分よろしくお願いいたします。
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小笠公韶#3
○小笠小委員長 次に田口参考人より御説明をお願いいたします。
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田口良明#4
○田口参考人 私ただいま御指名を受けました石炭鉱業整備事業団の田口でございます。本日当委員会において整備事業団の設立の経過、現況並びに投資につきまして御説明申し上げる機会を得ましたことを厚くお礼を申し上げます。
 石炭鉱業の合理化の問題につきましては、すでに皆様御承知の通り、石炭鉱業合理化臨時措置法が昨年第二十二国会の会期末に近い三十年七月二十二日に衆議院において、また三十日参議院においてそれぞれ可決されたのでございます。この法律は八月十日法律第百五十五号として公布されたものでございます。これに伴いまして八月二十四日に石炭鉱業合理化臨時措置法の施行期日を定めます政令及び石炭鉱業整備事業団の登記令が公布になりました。この政令の方は法の施行期日を九月一日に定めたものでございます。またこの事業団の登記令は石炭鉱業整備事業団の登記に関する手続を定めたものでございます。続いて八月三十一日に石炭鉱業合理化臨時措置法の施行令が公布になりました。この政令は日本開発銀行及び中小企業金融公庫から資金を借り入れておる鉱業権者の納付金の額及び通産大臣が鉱業権者などから徴収することができる報告事項について定めたものでございます。なおこの事業団の設立につきましては、この法律の第三章において石炭鉱業の合理化のための炭鉱整備を行うという目的をもってこの事業団を設立することになっておりますが、その設立は九月の二十三日に通産大臣外九名の方が石炭鉱業整備事業団設立委員として任命をされまして、九月二十七日に第三公邸において事業団の設立委員会を開催し、そのときに石橋通産大臣が委員長となられました。そして設立の手続、事業団の機構について事務当局から簡単な説明を行いまして、最後に法第四条の第一項の規定に基きまして理事長となるべき者として私が、また監事となるべき者としては万仲余所治氏を指名することにいたしまして、事業団は十月一日をもちまして設立することに相なったわけでございます。しこうして十月一日に事業団の設立登記を完了いたしまして、ここに石炭鉱業整備事業団は発足の運びとなった次第でございます。
 なおこの設立の経過につきましては、お手元に差し上げてございますのでごらん願いたいと思いますが、そのうち要点を若干つけ加えて申し上げますと、十月一日に設立登記を終りまして、当事業団は北海道、東部、西部、九州の各地区に支部を設けることにいたしまして、十月の十二日に北海道支部長に小堀巌氏、東部支部長に清宮一郎氏、西部支部長に山田高氏、また十月の十七日に九州支部長に坪内正吉氏を任命いたしたわけであります。
 次に十一月一日に通産大臣から従たる事務所設置の認可を受けまして、各支部の登記を完了して業務態勢を整えるとともに、十一月十六日主たる事務所を日活ビルから三信ビルに移転しまして事務所移転の登記を完了いたしたわけでございます。十一月二十八日に第三回の合理化、部会及び第三回合理化専門分科会の合同会議を開催いたしまして討議の結果、石炭鉱業整備事業団の業務運営の大綱を定める事業団の業務方法書、法第三十六条二項に定める出炭トン当りの鉱業権者の納付金額十五円及び法第五十四条に基いて提出されました北海道地区における坑口開設工事の許可申請一件についていずれも原案通り承認されまして、その旨総会に答申があったわけであります。この業務方法書及び出炭トン当りの納付金額の決定につきまして、十一月二十九日第四回の審議会を開催いたしまして、合理化部会からの答申を検討の結果答申通り承認されまして、その旨通産大臣に答申されたわけでございます。その審議会の答申に基きまして通産大臣は、鉱業権者が二十九年度の出炭量に応じて事業団に納付する金額を十五円と決定しました。その旨十二月二十日の通産省告示第三三二号をもって、またこの石炭鉱業整備事業団の業務方法書については十二月二十八日通産省告示第三五九号をもってそれぞれ告示されたわけであります。
 引き続きまして十二月一日事業団の理事に三井鉱山取締役近藤剛氏、三菱鉱業の取締役の秋元章好氏の両氏を任命する一方、当日通産大臣から業務方法書の認可を受けまして、事業団は本格的に業務を開始する運びとなったわけであります。法第二十五条に定める事業団の主たる業務は、納付金の徴収と採掘権及び鉱業施設の買収でございまするが、現在までに徴収されました第一回の普通納付金、これは二十九年度の出炭に応ずる納付金でございますが、十二月の十七日に納入告知書を発送いたしまして、二月二十五日現在までに一億八千七百万円、納入率が八八%というような成績になっておるわけであります。この事業団の主たる業務でございます炭鉱の売り渡し申し込みの状況はどうかと申しますると、これは二月二十五日現在の数字でございますが、全国申し込み炭鉱数は二十八炭鉱であります。二十八炭鉱の年間生産数量は二十三万五千三百二十六トン、これの常用労務者は千八百三十三名、このうち業務方法書第五条によりまして適格炭鉱と審査されました炭鉱は十四炭鉱、年間生産数量で十四万四千二百五十トン、常用労務者千三十九名になっております。
 以上がこの事業団設立の経過並びに現況でございますが、今後の見通しいかんということを御説明申し上げまするならば、当初通産省におきまして、本年度すなわち三十年度の買い上げ目標炭鉱数四十炭鉱、これが出炭数は四十万トン、こういうことになっておりましたが、炭況の回復並びに売り渡し炭鉱のひより見の関係炉ございまして、この計画に対しましてだいぶ申し込み炭鉱数も下回っております。従いまして本年度の事業団の買い取り予想の見通しにつきましては、最近事業団におきまして立てました実施計画によりますと、買い取りの価格決定に至るまでの過程を踏むものは、本年度中において炭鉱数にいたしまして二十八炭鉱、これ炉出炭トン数は三十三万七千トン、このうちこの年度中に買収の契約締結を完了するものが二十一炭鉱で、出炭三十万二千トン、こういう見通しになっております。
 なお来年度、三十一年度の見通しにつきましては、すでに通産省の方で一応計画を立ててあります百六十万トン、百六十炭鉱、また三十二年度は百炭鉱、百万トン、これで合計いたしまして三ヵ年間に三百万トン、三百炭鉱ということに相なるわけでありまするが、現在の状況から見まして三十一年度百六十万トン、あるいは本年度の計画対実績見込みの十万トンのズレは、来年度に持ち越すといたしますると、来年度は百七十万トンということに相なるわけであります。ただいまの状況から見ますと、買い上げ基準になっております品位掛ける能率の六〇%未満の炭鉱を買い上げることにいたしておりまするが、この六〇%ではあまりにきつきに過ぎる、こういう数字では、ほとんど休止状態にあるような、特に不良炭鉱しか対象にできないという状況にございまするので、事業団といたしましては、明年度は少くとも品位掛ける能率の六〇%をさらに比率を引き上げることが必要であろうと考えておるわけであります。そういうことにいたしますならば、三百万トンの三ヵ年間の買い上げ計画、これの来年度に占める百六十万トンないし百七十万トンの買い上げも、おおむね可能であろうという一応の見通しは持っております。
 なおこの事業団の仕事につきましては、私どもまだふなれでございまするし、また炭況の変動によりまして申し込み炭鉱数もまだ思うように集まっておりません。しかし事業団といたしましては、全力をあげて買い取り申し出炭鉱の急速な評価をいたしまして、事業団設立の目的に沿いたいというように考えております。
 きわめて簡単でございましたが、以上をもちまして、事業団の設立の経過、現況並びに今後の見通しにつきましての御説明を終ります。
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小笠公韶#5
○小笠小委員長 この際参考人並びに政府当局に対し、御質疑があればこれを許します。——淵上房太郎君。
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淵上房太郎#6
○淵上小委員 ちょっと田口さんにお尋ね申し上げます。二十八炭鉱、三十三万トンの地方的内訳——北海道とか九州とか、概略でけっこうですから……。
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田口良明#7
○田口参考人 九州が十九炭鉱、西部が二炭鉱、東部が六炭鉱、北海道が一炭鉱、合計二十八炭鉱でございます。
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淵上房太郎#8
○淵上小委員 もう一つお尋ねします炉、一昨年整備事業団の設立が痛感されておったころの情勢と、今は非常に情勢が変ってきておる。今は非常に炭価も上って、石炭も足りないような状態ですが、それにもかかわらず二十八炭鉱と契約されるようなことになったのでありますが、これは理事長あたりのごらんになった目ではどういう炭鉱でしょうか、よほど品位の悪い、能率の悪い炭鉱であると思うのですが、私はむしろ炭価が上って、整備事業団の仕事が、開店休業である方がいいくらいに実は思っておるのでありますが、二十八炭鉱というのは、どういう炭鉱でしょうか、概括的の話でけっこうでありますから……。
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田口良明#9
○田口参考人 お答えいたします。二十八炭鉱の内容につきましては、いろいろございまして、なかなか一品に申し上げられませんが、大体のことを申し上げますと、品位掛ける能率、いわゆるトン・カロリー、PCと申しておりますが、これの六〇%以下の炭鉱である。それだけに非常に成績のよろしくない炭鉱——ただこれだけの、二十八炭鉱の申し込みがあって、まだ買い取りの評価の段階にまでいっていない理由は、ほとんどこれが休止をしておったりしまして、方法書の五条によって、これが適格炭鉱であるという判定が非常にむずかしいというような状況にありまして、こういうような炭鉱を買い上げることでは、法の精神に反するわけであります。あくまでも成算のある、またそれを買い上げることによって、炭鉱の集約生産に寄与するということに資するような炭鉱であることが望ましいわけでありますが、非常に長いこと放置せられておりまして、休んでおったような炭鉱が多いということが概括的に申し上げられると思います。
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淵上房太郎#10
○淵上小委員 もう一つお尋ねいたしますが、本法成立の当時からいろいろ繰り返し問題になっておりました租鉱区の問題ですが、この中に租鉱炭鉱が何鉱入っておりますか。あるいは一つもないかもしれませんが、租鉱炭鉱は入っていないのでしょうかどうか、いかがですか。
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田口良明#11
○田口参考人 この二十八炭鉱のうちに租鉱権のものは一炭鉱であります。
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淵上房太郎#12
○淵上小委員 もう一つお尋ねします。租鉱権の問題につきましては、御承知のようにあの最終段階におきまして適当に考慮するという希望が付せられておりましたが、これは将来機会があればもう少し適当な法文に修正する必要があると私は考えております。この租鉱権にかかる炭鉱の買い上げにつきましては、衆議院の附帯しましたあの希望条件を十分尊重されまして、現実の取扱いの上におきまして格段の御配慮を得たいということをこの機会に特にお願い申し上げておく次第であります。
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小笠公韶#13
○小笠小委員長 多賀谷君。
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多賀谷真稔#14
○多賀谷小委員 法案が通過いたしまして初めて石炭鉱業合理化臨時措置法の実施について報告を正式に受けるわけですが、買い上げの基準とかその他いろいろ業務方法書に掲げてあります重要な点だけを一応概略御説明願いたいと思います。これは理事長でもいいし、あるいは局長でもよろしいです。
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田口良明#15
○田口参考人 業務方法書の内容につきまして特に評価の問題が重要と思いまするので、評価の問題につきまして特に御説明申し上げたらよろしいのではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
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多賀谷真稔#16
○多賀谷小委員 買収の基準から……。
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田口良明#17
○田口参考人 買収につきましてはこの業務方法書の第八条から十一条まで規定してございます。まず買収物件といたしまして採掘権、それから主要坑道、土地、その他の鉱業施設、これがおもな買収の対象物件であります。そこで特にむずかしいのは採掘権の評価でございまして、この採掘権の評価といたしましては、方法書の第八条で規定してございます。この採掘権の鉱区における実収可能炭量を出しまして、これに基準価格を乗じて得た額の合計額にその採掘権の鉱区の炭層価値率を乗じていただく。ここでまず実収炭量とはどういうことかと申しますと、これは八条の二項に書いてございますが、炭量は一応確定炭量と推定炭量と予想炭量の三つに分けて考えてみる。その確定、推定、予想の三つの炭量にそれぞれ安全率と実収率を掛けて、それぞれの実収炭量、推定実収炭量、予想実収炭量、この三つを合計しますと、これが実収可能炭量になるわけでありますが、その炭量が出ますと、その炭量に基準価格をかけるわけであります。この基準価格は、その炭鉱の年間生産数量の二十年分までの炭量に三十八円をかける、それ以後につきましては十年分ごとに十二円、七円、四円、二円、一円、こういうふうに減らして参りますが、この三十八円をかけました理由につきましては、いわゆるホスコルド方式を採用したわけであります。この算式が、厄介な算式でございまして、Pというものを一応評価額といたしまして、これをホスコルドの算式に当てはめる場合に、その係数が、aは年収でsが報酬利率、rが積率、tが租税、nが可採面積、qが実収炭量というような係数をそれぞれはじき出しし、出しました数値が大体三十八円になります。これは大手の十八炭鉱を基準にとりまして、これらの炭鉱の昭和二十六年の下期から二十九年の上期までの過去四年間の産出量によりまして算出いたしました数字でございます。こういうようにして出しました数値を基準価格といたしまして、これが三十八円になったわけです。それから、十二円になりましたのは、この三十八円にかける一プラスrの二十乗分の一というようにいたしましてはじき出した数字が十二円になったわけでございます。同様にして、三十年から四十年は、今度は、今の三十八円かける一プラスrの三十乗分の一ということにいたしまして七円がはじき出された、こういうようにいたしましてこの基準価格を出したわけでありますが、この基準価格をかけまして、さらにその採掘権の鉱区の炭層価値率を乗じて得たわけです。炭層価値率につきましては、お手元に資料を配付いたしたと思いますが、その資料をごらん下さいますとおわかりになると思いますけれども、炭層にもいろいろございまして、その炭層の深さだとか厚さだとか、あるいはその炭層の中に入っておりますはさみの状況とか、あるいはその炭層の傾斜とか、そういういろいろなファクターを勘案しまして、そこに炭層の価値率というものが別表の第一に定められたわけであります。こういうようにいたしまして採掘権の評価額を出しておる、こういうわけであります。
 その次に主要坑道の評価方法でございますが、これは第九条に書いてございます。主要坑道の評価額につきましては、その坑道の基準価格に傾斜価値係数を掛ける、さらにその坑道の残存価値率を掛けて出た数字でございます。この坑道の基準価格につきましては、その主要坑道の構造の種類によりまして別表第二に定めてございます。また傾斜価値係数につきましては、その坑道の傾斜に応じましてこれが価値係数を算出してございますのが別表第三でございます。かくのごとくにしてメートル当りの坑道の評価額が出るわけであります。
 次に土地の評価額でございますが、土地の評価額につきましては、第十条に、土地の評価額は固定資産税の課税標準となる価格の一五〇%の額というふうに規定してございます。
 その次に主要坑道及び土地以外の鉱業施設の評価、これは家屋とかあるいは機械設備、そういうものでございますが、この鉱業施設につきましては非常に種類が多種多様で、鉱業施設の評価額は、その鉱業施設の基準価格にその施設の残存価値率を掛けて出した数字でございます。そしてこの鉱業施設の基準価格は、第十一条の第二項に規定してございますが、その鉱業施設の種類、構造、型式、容量などの別に応じまして、これが再取得価格を出したわけであります。その再取得価格をここで適正なものに直しまして、そうしてこれを基準価格といたし、その基準価格につきましては通産大臣の承認を受けてこれが適正を期するということにいたしておるわけであります。それでこの鉱業施設の残存価値率の問題は十一条の三項に規定してありますが、残存価値率は、鉱業施設の使用可能年数及び経過年数に応じて別表第四に定めることになっております。
 かくのごとくにして評価の大綱は、この方法書の第八条から十一条までに規定してありますところに基きまして、ケース・バイ・ケースで事業団においてこれが評価の適正を期しておるというわけでございます。
 以上が評価の問題でございますが、このほかに鉱害の問題もまた重要でございまして、九州及び宇部地区はもちろん、常磐方面におきましても鉱害が発生しておるというような状況でございますので、その鉱業採掘権の買収につきまして、その鉱害の問題を慎重に審査する方針をとっておりますが、この問題につきましてはこの方法書の十二条から十四条に規定してございます。これをごく集約的に申し上げますと、鉱害は三つに分れると思います。それは既発生の鉱害と不安定の鉱害と未発生の鉱害、この三つに分れますが、既発生の問題につきましては、この鉱害の賠償処理につきまして、鉱業権者がこの処理を完了したものについてのみ買い上げるということになっておりますから問題ないと思いますが、不安定鉱害及び未発生鉱害につきましては、これが実情を十分調査いたしましてこれを算定いたしまして、そのうち臨鉱法にかけまして復旧する場合につきましては、その鉱業権者の支払うべき金をあらかじめ積み立てておくということにいたしております。また年々賠償で処理していく問題につきましては、これもまたその賠償金額を算定いたしましてこれを積み立てていく、こういうふうにいたしておるわけであります。
 この業務方法書には一切の事業団の業務の大綱をきめてあるわけでありますが、ただいまの御質問に対しまして特に重要な評価の問題、それから鉱害の問題について御説明を申し上げたわけでございます。
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多賀谷真稔#18
○多賀谷小委員 今御説明を伺ったわけですが、さらに法律の三十一条の買収の対象の中に書いてあります三号の問題、すなわち先ほどもお話がありました品位と能率をかけてその積の六〇%を買い上げの対象にする、こういうように算定をしたということでございますが、この算定をした基礎は当時どういう状況で六〇%という数字が出たのか、その後どうして六〇%を引き上げなければならぬような状況になっておるのか、これをお聞かせ願いたいのです。と申しますのは、景気がよくなればむしろ六〇%じゃなくて下げなければならぬ、大体六〇%を五〇%くらいにしなければいかぬという感じを持つのですけれども、むしろどうしても予定通り買い上げなければならぬからというので六〇%を七〇%に改正をしなければいかぬ、こういうことで無理をされておるのじゃなかろうかという気持を持つのです。その六〇%という数字が出た根拠をお示し願いたい。
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齋藤正年#19
○齋藤(正)政府委員 この六〇%の問題は、この法律の御審議を願っておった際にも説明したのでございますが、大体三百万トン程度のものを買い上げるといたしまして、ある能率の線で切りまして、その線の中に入る炭鉱の中で、新規の起業中の炭鉱でありますとかこういうものは現在はなるほど六〇%以下であるが、起業が完成すればそれからより上に上る炭鉱でありますから、こういうものは申し込みをしないであろう、それから六〇%以下でも経営の基礎が非常に強固でまたほかの条件が非常に有利だというような関係から申し込みはないだろうと考えられるものもあるわけであります。こういうものをのけて参りますと、これが大体三百万トンになるというので六〇%の線を引いたのであります。結局今申しました特殊の事情のある炭鉱以外は能率的に見て悪い炭鉱を全部買うとすれば、六〇%の線がちょうどよろしい、こういうことで引いたわけであります。ところが今理事長からも御説明いたしましたように、炭況が非常に回復してよくなりました関係から、その範囲の中のものでも経営のやっていけるものがだいぶ出てきた、そういうものは今度は申し込みをしないということになるわけであります。そうしますともう少し基準を上げないと三百万トンの分が使えないということになるわけであります。それではなぜ最低の六〇%にしたかと申しますと、これはできるだけ能率の悪い炭鉱から先に買っていきたい、もしこの基準を非常に高いところへきめますと、三百万トンしかわれわれの方としては買う資金がないのに五百万トン申し込みがあった、それを先着順で買ったといたしますと、あとからもっと能率の悪い、買い上げの適格性のより多い炭鉱が出てきても、それが買えなくなるといかぬという見地から、今申しましたようなやり方で最低の線をきめたわけでありますが、その範囲内では三百万トン分だけの申し込みがないということになれば当然それは少しずつ上げていっていい理屈でありますから、現状ではこれ以下の炭鉱で三百万トン分だけということになればもう少し上げてもいいのではないかということが問題になったわけであります。
 それから、これはもっと技術的な問題でありますが、最近になりましてこういう六〇%の基準以外に別にちょっと考えなければならぬような状況が起きて参ったのであります。それは一つの炭鉱——六〇%に該当する炭鉱でありますが、それが申し込みをいたしますと、それに関連して近隣の炭鉱がどうしても事業が継続できないような問題が起ってくるのです。御承知のように炭鉱では排水費というものが相当大きなウエイトを占めているのでありますが、上の方をやっておる炭鉱がやめますと、上の水が全部下の方へ行ってしまって上の方で揚げて曲った水を全部自分でかぶらなければならぬというような問題が起る、そういうような特殊な事情がある場合には、六〇%に拘泥しないで買わなければならぬというようなことも考えられますので、この辺はさらにわれわれも検討しまして適当な改正をしたらいかがかと思っている次第でございます。
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多賀谷真稔#20
○多賀谷小委員 近隣炭鉱の水の関係からくる問題、ある炭鉱が買い上げられなければその付近の炭鉱が非常に困るというので、Aの炭鉱で揚げておった水をBがかぶらなければならぬということで、よく事情はわかりますが、その際にも当然水をかぶるとするならばさらに採算はどうなるだろうか、こういう点でやはり基準というものを厳格に守っていただきたい。今はなるほど七〇%であるけれども、水をかぶれば六〇%以下になるという炭鉱ならやむを得ないと私は考えますけれども、そうでなくして、ただそれに便乗して買ってもらおうということではどうも法の精神からはずれておると思うのです。
 さらに、これは法律ができたから説明が違うといえば別ですけれども、立法当時もわれわれはどうも独占カルテルじゃないかということで盛んに言ったら、それを否定されて、現実に炭鉱は困っておるじゃないか、どうしても救わなければならないのだ、こういうお話でありました。そこで私は、その六〇%ということを固執する意味ではありませんけれども、当初考えられておった線——ところがその線以下でも実際は炭界の関係でやめておる、そこで炭況が思うようにいかぬからその線を上げて今まで予定しておったよりもいい炭鉱を買うということになれば、これはむしろ大手の独占カルテル的な法案に切りかえられる、こういう考え方にならざるを得ないのです。それで当初きめられた六〇%がどうも間違っておった、こういうなら別ですけれども、間違っておったのではなくて、むしろ炭界の事情が好転してきたのですから私は予定通り買い上げなくてもけっこうだと考えるのです。何も無理をして三百万トン買い上げなければいかぬということではなくて、事情が変更になったのですから、事情の変更でも救われない炭鉱はその範囲で買い上げていく、事業体としては十分仕事がなかったということになるかもしれませんが、それで私はけっこうであると考えるわけです。それをあえて買い上げようとすると、やはり大手の独占カルテル的な法案になってしまう、そこで簡単に私は基準を変えられては因ると考えるのです。一つ御答弁願いたい。
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齋藤正年#21
○齋藤(正)政府委員 六〇%にきめました基準は、先ほど申しましたように経営の困難になる炭鉱が——今度の炭鉱は何も六〇%以下のものばかりではないわけであります。六〇%といいますと、今われわれがきめております最終目標は十八トンくらいでありますから、全国平均でございますと十一トンくらいの能率ということになります。現状は全国平均で十三トンから十四トンになります。従って十一トン基準というものは非常に低いわけです。なぜそういうふうにきめたかと申しますと、あとから、申し込んでも金がなくなったから買えないのだというようなことを起さないように、条件の悪いところから逐次買っていけるように、最初はできるだけ低いところできめていく、低いところを買ってしまったら次に少し高いところを買う、こういうようにしたいために非常に厳格なる基準できめたわけでございます。もちろんこれは政府の方で強制的に買ったりあるいは勧告をして買うわけではございませんで、炭鉱の方で自発的に将来のことを考えてこれではとてもやっていけないということで申し込んできたものを買うわけでございますから、別に多賀谷委員の御意見に反対する意味ではございませんが、独占カルテルというようなこととは関係がないように私は考えるわけでございます。
 ただこの基準を軽々しく変えてはならないということは全くその通りでございまして、先ほど申しましたように、特殊な事情のあるものについて特別に考える、それも確かに必要でございますけれども、そういうものを離れて一般的にこれをむやみに上げていいというふうにはわれわれも全然考えておりませんので、その点は十分慎重にやっていきたいと思っております。
 それから三百万トンの問題でございますが、これは現在の炭鉱全体の生産能力と昭和三十四、三十五年度に考えられます五千万トン程度の実生産を考え合せまして、操業度をできるだけ上げるためには三百万トン程度買うことが必要だというふうに考えて出てきているわけでございます。従って炭鉱の全体の能力、それからそれに対する需要量というような関係が変ってこない限りは、この程度の炭鉱を買うのが一番適当だと思っておるのでありますけれども、しかし申し込みのない炭鉱を無理に買う考えはもちろんございませんし、また十八トンの能率に達し得るような炭鉱を買う考えももちろんございません。この辺は十分慎重にやっていきたいと考えております。
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多賀谷真稔#22
○多賀谷小委員 どうも局長はわかっておって答弁をされておりますので非常に因るのですけれども、今のような炭界の状態ならばこの合理化法案というものは出てないのですし、われわれが反対したわけです。通過をするとは考えられない。また当時の炭況と非常に変っているのです。法律が出たからあなたの方はこの法律の範囲内でおやりになるのだといってもわれわれはどうも承服できない。今炭鉱の景気がかなりいいとは私は申しておりません。しかし今の状態で合理化法案を出されても通過はしませんよ。これは大手十八社の独占的な法案だとだれでも、自民党の内部でもそう言われるにきまっている。そのときの状態は炭鉱がどうにもこうにもいかなくなっている。労働者の賃金未払いが続いている。だから賃金未払いを業者がやるためには買い上げ以外に方法がないんじゃないか、こういうことでこの法案は通過をしたと思うのです。それでありますから、私はこの法案については、事業団が買い上げて、休業になってもなっただけ炭界は好況になったんだからいい、こう考えなければならないのであって、無理に基準を引き上げて、そしてそれに便乗をする業者あるいは金融機関、こういうもののないように一つお願いをしておきます。また何か事がありましたら、いずれ本委員会で質問いたしたいと思いますので、この程度にいたしたいと思います。
 次に田口理事長にちょっとお尋ねいたしたいのですが、租鉱権にかかる鉱区の買収対象になっているのが一件ある、こういうお話ですが、これはどういうわけですか。主として希望しておるのは租鉱権者なんですか。それともたまたまある鉱区が買収対象になった、それの中に租鉱権が入っておったにかかわらず租鉱権者も同意した、こういうような意味なんですか。この事案を一つ御説明願いたい。
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田口良明#23
○田口参考人 この一件の租鉱権者の申し込みは、法律の建前から申しますと採掘権の上に租鉱権が設定してございまするので、採掘権者、親権者の同意を得なければならない。その親権者の同意がなかなか得られないということで租鉱権者が困っておるという状況でございます。事業団といたしましては租鉱権者だけの申し出では買い得ないわけでありますが、採掘権者の同意を得れば、これを分割なり何なりして租鉱権を消滅させる見通しがつけば受け付けまして評価を開始することができるわけであります。評価を開始いたしまして買収契約の締結までに租鉱権が消滅すれば買い上げる、こういうわけでありますが、今のは親権者と租鉱権者との間にはっきりしていない。そこの見通しがつけば私の方は買うというわけであります。
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多賀谷真稔#24
○多賀谷小委員 そこで淵上議員が心配された通りの状態になっておると思うのですが、租鉱権を買い上げるわけにはいかないのです。要するに租鉱権者が設定をして偽るその鉱区を独立さして、そしてその採掘権を買おう、こういうことになると思うのです。ですからわれわれはこの点を非常に心配をしておるのです。採掘権者の同意じゃないのですから——事実上は同意でしょうが、採掘権者が鉱業権をその租鉱権者にやらなければならぬ、もうすでにそのときは租鉱権者でなくなっておるでしょうけれどもやらなければならぬ、こういうことになるわけで、われわれはこれは法律上非常にむずかしい問題であると思う。しかしあのときは審議期間もなかったという事情で私はこれについてあまり深追いをしなかったわけでありますけれども、これはなかなか運営上も困難である。率直に申しますと、淵上委員が心配をされたようなことはなかなか行政運営ではできない、むしろやはり法律改正をしなければこれは解決しない、かように思うわけですが、その後石炭局の方でも十分研究をされたと思うのですが、それについて法改正の気持があるかどうかお聞かせ願いたい。
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齋藤正年#25
○齋藤(正)政府委員 この点は法案の審議の際にもだいぶ御審議願った問題でございますが、今までに実際に租鉱権の炭鉱について申し込みの例を見ますと、鉱業権者が鉱業権の譲渡について反対する理由として、その鉱業権をそのまま持っていたい、売り渡した実質的に反対だという意味の障害は非常に少い。ほとんどないといってよろしい。それじゃなぜ円滑にいかないかと申しますと、御存じのように炭鉱の場合には鉱業施設、鉱業権も全部ひっくるめまして財団になっておるものが相当多いわけです。鉱業財団ですからこういうものをはずすのに非常に手間がかかるという手数の関係と、それからもう一つはいろいろデリケートな問題でございますが、大体大手の炭鉱なんかの場合に問題になりますことは、鉱業権についての譲渡とかあるいは交換とかの申し込みというものが非常に多いわけであります。従ってこの売却——租鉱権の炭鉱が買い入れの申し込みをするために鉱業権の譲渡を求められた場合に、それを承諾すると、そういった場合でないほかの場合でもいろいろと鉱業権の譲渡なり交換なりについていろいろな申し出があってそれに応諾しなければならないようなことになっては困るというふうな懸念がございまして、そんなような問題で実はなかなか順調にいかないものがあるというわけでございます。これは租鉱権者がそこの鉱区を取ってしまいますればあと経済的に採掘できる状態ではなくなるわけでございますから、その部分だけを分割して譲渡することも実質的にはあまり反対ではないわけであります。従ってその手続面についてできるだけ簡易なやり方をやってもらえるようにわれわれとしても努力しなければならぬ。できればそういうものについて何かの規定を置けばなおよろしいのでありましょうが、こういう面は単にこの問題のほかに、たとえば債務処理についても現在の法律の建前でいきますと非常にめんどうな問題がたくさんあるのでございます。そういう問題も実は法律でこの際解決しておけばよろしかったのでありますけれども、事実問題の話し合いとしてやるので、法律的に司法関係を動かさない方がいいのではないかという考え方で、本法においてはそれについて全然タッチしなかった。それと同じような考え方でこの問題も実は触れなかったわけであります。そういうことでその考え方を根本的に変えない限り、また今のところ変えるのが適当だと思っておりませんので、現状では租鉱権について法律改正を国会へお願いするという考え方はございません。ただこれは前にも淵上委員からもお話がございまして、非常にごもっともでございます。もしこれが非常に円滑にいかないようならば何か法的な措置も考えなければいかぬ。ただ現状まででどうしても法律改定をしなければ円滑にいかないのだという断定をすることはちょっと早いのではないか。実際今までこういろ問題については通産局長なり何なりがあっせんするということになっておりますけれども、局長のあっせんまで問題が上ってきた例がございませんので、もう少し様子を見てからにしたいと思います。
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多賀谷真稔#26
○多賀谷小委員 これは経済立法ですから実情にそぐわないような法律では意義がないと思います。この法律が出ておりました当時に、非常に租鉱権の問題について、ことに租鉱権を買収できるようにしてくれということの要請がございましたが、今はむしろ業者は潤っている。ほとんど事実上租鉱権を買ってくれという要求を出す必要がなくなっておる。ですから私はこれは事実問題として起らない、かように考えて、なぜ法律改正の手続をとらないかというところまでは事実問題があまりありませんから追究いたしませんが、経済界がちょっと混乱をして若干炭界が下火に向くといった状態になりますと、見通しが暗いということになりますと、この連中は即刻買い上げてくれという要求を起すに違いないんです。ですから私はいろいろむずかしい手続を、法律上困難なことを書けというわけじゃありません。ただ御存じのように鉱業法上鉱区の面積に最小限度の制限がございます。その制限を一つこの法案によって、買い上げる場合にのみ適用除外をされたら比較的簡単に済むんじゃなかろうか、要するにわずかの租鉱権が設定されております鉱区のために、余分の最小限度の鉱区に成立するために分けてやるというような親切な採掘権者、鉱業権者はいないんですから、その点を手続上簡単ですから、あるいは法理論上は基本法に触れるという点もあるでしょうけれども、あくまでも臨時的な暫定立法ですから御考慮願いたい、私はかように希望をいたしまして次の質問に移りたいと思います。
 販売価格の設定はやるのですかやらないのですか、これを一つお聞かせ願いたい。
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齋藤正年#27
○齋藤(正)政府委員 標準価格の設定は法律にもそういうものをきめなければならないということになっておりまするので、もちろん設定するつもりでおります。現在もその準備を進めておりまして、それに関係する方面との打ち合せで時間がかかっておりますが、必要な資料はほとんど収集を終りましたので、近いうちに正式に審議会にかけたいというふうに考えております。
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多賀谷真稔#28
○多賀谷小委員 石炭業者が比較的人気がない、信用がないということは率直に言い得ると私は思うんです。非常に景気の悪いときはやいやい言ってきて、景気がいいときはふんぞり返っておるということをよく言われた。石炭の業界が一般に対して信用のないということは確かで、私はこの法案ができました際に陳情に来られた業者の人に率直に言いました。われわれ炭鉱のためにいろいろ骨を折ろうとするけれども、業者の人気が非常に悪い、これは一つ信用を回復してもらいたいということをよく話したんですけれども、少し炭界が上向きますと炭価を引き上げようとしていろいろ策動する、あるいはがんばるということでは今後長い目で見て業者自身が損をすると思うんです。ですから法案が出まして法案のいいところだけは食って、悪いところは知らぬ顔しておる、あるいは忌避しておる、こういうことでは今後の石炭産業を振興するいろいろな法案が出る場合に支障を来たすと思うんです。そこで通産省でも短期的な近視眼的な目で見ないで、長期的な遠大な気持から、法律が要求しておりまする標準炭価の問題は一つぜひ設定をしてもらいたい、かように要望いたしまして石炭に対する質問は終りたいと思います。
 続いて石油について一つ、これはむしろ開発会社の方よりも政府がいいんですが……。
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小笠公韶#29
○小笠小委員長 鉱山局長が見えております。
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