1956-03-05
衆議院
田口良明
商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会
田口良明の発言 (商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会)
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○田口参考人 私ただいま御指名を受けました石炭鉱業整備事業団の田口でございます。本日当委員会において整備事業団の設立の経過、現況並びに投資につきまして御説明申し上げる機会を得ましたことを厚くお礼を申し上げます。
石炭鉱業の合理化の問題につきましては、すでに皆様御承知の通り、石炭鉱業合理化臨時措置法が昨年第二十二国会の会期末に近い三十年七月二十二日に衆議院において、また三十日参議院においてそれぞれ可決されたのでございます。この法律は八月十日法律第百五十五号として公布されたものでございます。これに伴いまして八月二十四日に石炭鉱業合理化臨時措置法の施行期日を定めます政令及び石炭鉱業整備事業団の登記令が公布になりました。この政令の方は法の施行期日を九月一日に定めたものでございます。またこの事業団の登記令は石炭鉱業整備事業団の登記に関する手続を定めたものでございます。続いて八月三十一日に石炭鉱業合理化臨時措置法の施行令が公布になりました。この政令は日本開発銀行及び中小企業金融公庫から資金を借り入れておる鉱業権者の納付金の額及び通産大臣が鉱業権者などから徴収することができる報告事項について定めたものでございます。なおこの事業団の設立につきましては、この法律の第三章において石炭鉱業の合理化のための炭鉱整備を行うという目的をもってこの事業団を設立することになっておりますが、その設立は九月の二十三日に通産大臣外九名の方が石炭鉱業整備事業団設立委員として任命をされまして、九月二十七日に第三公邸において事業団の設立委員会を開催し、そのときに石橋通産大臣が委員長となられました。そして設立の手続、事業団の機構について事務当局から簡単な説明を行いまして、最後に法第四条の第一項の規定に基きまして理事長となるべき者として私が、また監事となるべき者としては万仲余所治氏を指名することにいたしまして、事業団は十月一日をもちまして設立することに相なったわけでございます。しこうして十月一日に事業団の設立登記を完了いたしまして、ここに石炭鉱業整備事業団は発足の運びとなった次第でございます。
なおこの設立の経過につきましては、お手元に差し上げてございますのでごらん願いたいと思いますが、そのうち要点を若干つけ加えて申し上げますと、十月一日に設立登記を終りまして、当事業団は北海道、東部、西部、九州の各地区に支部を設けることにいたしまして、十月の十二日に北海道支部長に小堀巌氏、東部支部長に清宮一郎氏、西部支部長に山田高氏、また十月の十七日に九州支部長に坪内正吉氏を任命いたしたわけであります。
次に十一月一日に通産大臣から従たる事務所設置の認可を受けまして、各支部の登記を完了して業務態勢を整えるとともに、十一月十六日主たる事務所を日活ビルから三信ビルに移転しまして事務所移転の登記を完了いたしたわけでございます。十一月二十八日に第三回の合理化、部会及び第三回合理化専門分科会の合同会議を開催いたしまして討議の結果、石炭鉱業整備事業団の業務運営の大綱を定める事業団の業務方法書、法第三十六条二項に定める出炭トン当りの鉱業権者の納付金額十五円及び法第五十四条に基いて提出されました北海道地区における坑口開設工事の許可申請一件についていずれも原案通り承認されまして、その旨総会に答申があったわけであります。この業務方法書及び出炭トン当りの納付金額の決定につきまして、十一月二十九日第四回の審議会を開催いたしまして、合理化部会からの答申を検討の結果答申通り承認されまして、その旨通産大臣に答申されたわけでございます。その審議会の答申に基きまして通産大臣は、鉱業権者が二十九年度の出炭量に応じて事業団に納付する金額を十五円と決定しました。その旨十二月二十日の通産省告示第三三二号をもって、またこの石炭鉱業整備事業団の業務方法書については十二月二十八日通産省告示第三五九号をもってそれぞれ告示されたわけであります。
引き続きまして十二月一日事業団の理事に三井鉱山取締役近藤剛氏、三菱鉱業の取締役の秋元章好氏の両氏を任命する一方、当日通産大臣から業務方法書の認可を受けまして、事業団は本格的に業務を開始する運びとなったわけであります。法第二十五条に定める事業団の主たる業務は、納付金の徴収と採掘権及び鉱業施設の買収でございまするが、現在までに徴収されました第一回の普通納付金、これは二十九年度の出炭に応ずる納付金でございますが、十二月の十七日に納入告知書を発送いたしまして、二月二十五日現在までに一億八千七百万円、納入率が八八%というような成績になっておるわけであります。この事業団の主たる業務でございます炭鉱の売り渡し申し込みの状況はどうかと申しますると、これは二月二十五日現在の数字でございますが、全国申し込み炭鉱数は二十八炭鉱であります。二十八炭鉱の年間生産数量は二十三万五千三百二十六トン、これの常用労務者は千八百三十三名、このうち業務方法書第五条によりまして適格炭鉱と審査されました炭鉱は十四炭鉱、年間生産数量で十四万四千二百五十トン、常用労務者千三十九名になっております。
以上がこの事業団設立の経過並びに現況でございますが、今後の見通しいかんということを御説明申し上げまするならば、当初通産省におきまして、本年度すなわち三十年度の買い上げ目標炭鉱数四十炭鉱、これが出炭数は四十万トン、こういうことになっておりましたが、炭況の回復並びに売り渡し炭鉱のひより見の関係炉ございまして、この計画に対しましてだいぶ申し込み炭鉱数も下回っております。従いまして本年度の事業団の買い取り予想の見通しにつきましては、最近事業団におきまして立てました実施計画によりますと、買い取りの価格決定に至るまでの過程を踏むものは、本年度中において炭鉱数にいたしまして二十八炭鉱、これ炉出炭トン数は三十三万七千トン、このうちこの年度中に買収の契約締結を完了するものが二十一炭鉱で、出炭三十万二千トン、こういう見通しになっております。
なお来年度、三十一年度の見通しにつきましては、すでに通産省の方で一応計画を立ててあります百六十万トン、百六十炭鉱、また三十二年度は百炭鉱、百万トン、これで合計いたしまして三ヵ年間に三百万トン、三百炭鉱ということに相なるわけでありまするが、現在の状況から見まして三十一年度百六十万トン、あるいは本年度の計画対実績見込みの十万トンのズレは、来年度に持ち越すといたしますると、来年度は百七十万トンということに相なるわけであります。ただいまの状況から見ますと、買い上げ基準になっております品位掛ける能率の六〇%未満の炭鉱を買い上げることにいたしておりまするが、この六〇%ではあまりにきつきに過ぎる、こういう数字では、ほとんど休止状態にあるような、特に不良炭鉱しか対象にできないという状況にございまするので、事業団といたしましては、明年度は少くとも品位掛ける能率の六〇%をさらに比率を引き上げることが必要であろうと考えておるわけであります。そういうことにいたしますならば、三百万トンの三ヵ年間の買い上げ計画、これの来年度に占める百六十万トンないし百七十万トンの買い上げも、おおむね可能であろうという一応の見通しは持っております。
なおこの事業団の仕事につきましては、私どもまだふなれでございまするし、また炭況の変動によりまして申し込み炭鉱数もまだ思うように集まっておりません。しかし事業団といたしましては、全力をあげて買い取り申し出炭鉱の急速な評価をいたしまして、事業団設立の目的に沿いたいというように考えております。
きわめて簡単でございましたが、以上をもちまして、事業団の設立の経過、現況並びに今後の見通しにつきましての御説明を終ります。