東俊郎の発言 (地方行政委員会)
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○東参考人 国民体育大会は昭和二十一年から毎年行われまして、去年第十回を終りまして、本年第十一回を兵庫県でいたすということになっております。最初は関西で行いましたが、その後石川県になりまして、この間国家の方から大体四十万円の補助金をいただきまして、それを主催者としての体育協会が、地方の国体の運営並びに中央におけるその準備、運営の費用に充てて参ったのでありますが、ちょうど石川県で第二回をやりましたときに、そのあと各県で国体開催の要望が非常にありまして、各県が自分の方でやりたいということで一つの競争の状態になりました。それで体育協会といたしましては、各県の実情を調査いたしまして、その次の回、その次の回をきめるようにして参ったのでありますが、回を重ねるに従って、その開催希望県が多くなりましたので、遂にブロック別にやるということで九ブロックをきめまして、その九ブロックでやって参りました。これが第九回の北海道をもって一回りしたのでありますが、その前からさらに地方持ち回りをやるべきであるという全体的の地方の御意見でありまして、第十回以後はこれを六ブロックに分けまして、そのブロック間で調整していただいて開催希望県をきめる、そういうふうな申し合せになりまして、一昨年から第十回以後の開催県をきめたわけであります。今日まで各県の要望が強く、すでに第十回から十六回まで、つまり六地方ブロックが全部自分の方でやりたいということを地方のブロック会議においてきめられまして、予算書その他計画書を提出されまして、国民体育大会の委員会というのがございますが、これは各県から代表者が一人ずつ出ております。それと三十二の競技団体の代表者と集まりまして、そこでいろいろ審議いたしまして、適当な県をきめる。すでに第十六回まで、一応体育協会側としてはやれるならそこでやりたいということを昨年内定いたしておる次第でございます。昨年の九月に自治庁の方から地方財政の赤字解消の問題にからみまして、この国民体育大会が地方財政に非常に負担をかけるということで、これは一応地方財政が建て直るまでは見合せたらどうかというような川島自治庁長官のお話がありました。それにつきまして私たちは、すでに各県の方においてこういうふうなことも勘案して、自分の方でやりたいということをきめておる。この際われわれが地方財政の赤字というものを十分に考えまして、なおかつ各県の負担能力があるならば、やはりこの線を私たちとしては持っていきたい。地方持ち回りの意義というものを私たちは非常に大きく買っておりますので、これを続行していきたいということを申し上げました。
そこで十月に自治庁長官と時の文部大臣と厚生大臣と私たちとが集まりまして、いかにすれば地方持ち回りが可能であるか、果して地方持ち回りをやるのがいいかどうかということを徹底的にお話し合いをいたしまして、その結論といたしまして、当時新聞紙上にも伝わりました申し合せ事項をきめたのであります。それで地方持ち回りはやはり原則としてやる方がいい。しかしながら地方の財政というものを勘案して、十分財政的にこの影響を練って、そうして負担能力ありと認めたところならやらすということでもう一ぺん検討する。ただし兵庫県と静岡県はすでに準備も進んでおる、従ってここでは今直ちにやめるということよりも、これは既定方針通りやらしたらいい。富山県以降につきましては、もう一ぺん計画を検討して、文部省と自治庁と十分折衝せられてやる。原則として地方持ち回りは第十六回までは、六ブロックできめただけはやっていこうこいうふうなことになったのであります。その後本年一月になりまして、閣議で地方持ち回りは現在の状態においては無理である、兵庫県はもうきまっており、すでに準備も進んでおるかち、兵庫県はやるとして、静岡以降はこれを取りやめたらよい、こういうようなお話になったので、私たちといたしましては、すでに静岡は十月のときの申し合せで大体やるということをきめて、地元もその線に進んでおりますし、すでに七割以上の施設はできてきておる、すでに実際のこの具体的の開催準備に入っておる、従って静岡まではそのときの申し合せもあるのだから、これは私たちとしてはやりたい、それ以降についてはあのときの申し合せ通り、もう一度この予算について十分な審議をいたしまして、できるものならその既定の方針でやっていきたい、こういうふうな考え方で現在おるわけなのであります。問題となる地方財政の点につきましては、もちろんこれは地方財政の方に十分な責任もありますし、またお考えもあることと存じます。私たちといたしましては、できるだけ現在の事情から考えまして、財政上の負担をかけないでこの問題が解決するような工合にその計画書をさらに検討いたしまして、むだな施設あるいは将来あまり利用価値のないような施設、無理にこしらえなければならないような施設はこれを取りやめて、現在の施設、それを幾分か拡充するなり、あるいは将来その地方において十分に活用できるようなもの、たとえば学校の施設だとか、あるいは地方公共団体の施設、こういうふうなものを十分活用いたしまして、各競技団体ともお互いに自粛して、この国民体育大会を続行していきたい。そして地方でやることによりまして、地方で初めてこういうふうな正しい競技を見る機会を与えるということは、将来その地方の人々にスポーツというものを理解さす、また身近かに見させてスポーツを行う機会を与える、こういうふうな意味で、また一方国民体育大会というものは、国民的、全国的な行事で、そういうことがなければほとんど何もこない地方に与えますことは、全体的、精神的の面からいいましても、また健民運動と申しますか、その地方のスポーツ振興に対しても非常にいい影響を与える。これは今日まで十回の経験で私たちは十分信じておりますので、この際地方持ち回りということ、これを地方財政とにらみ合せて可能な限りにおいて行うということを一切に念願しておるわけであります。
大体そういうふうな事情で今日参っておりますので、この委員会でお取り上げ下さいましたにつきましては、十分一つ御審議下さいまして、地方財政の今後の再検討、そして並行して国民体育、スポーツの振興とが達成いたされますように御審議願えれば非常に幸いと存じます。