鈴木直人の発言 (地方行政委員会)
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○鈴木(直)委員 私は大蔵当局と自治庁当局に質問をいたしたいと思うのであります。
本年の四月六日の当地方行政委員会におきまして、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律案が決議されたのでありますが、その際に附帯決議といたしまして「アメリカ合衆国の軍隊及び国際連合の軍隊が使用する固定資産並に旧軍港施設所在の市町村に対し、政府は国から当該固定資産に対する交付金相当額を交付する等の措置を講ずること。」という附帯決議が行われたのであります。これに類する決議が参議院地方行政委員会でも、内容的にはちょっと違いますけれども、行われておるように承知しているのであります。その際に自治庁長官としましては、この実現を期するために努力するというような御答弁があったと思います。この問題について、政府が現在予算の編成をする過程にあると思うのでありますが、その過程において、政府内においてどのように進行しているか、どういう考えをもって進んでいるかということをお聞きしたいというのが、私の質問の要点であります。もちろん現在予算はそれぞれ各省において検討されておることでもありますし、あるいは与党におきましても、現在予算編成についていろいろ検討をし、研究をしている最中でございますから、最終的にどのようになるという点については、あるいはまだ御答弁はできないと思うのでありまするが、この問題についてはぜひ三十二年度の予算において、この附帯決議の実現を期したいと当委員会は考えておるのであります。従いまして、政府側の関心を高めて鞭撻する意味をもって質問をするのであります。この決議が行われました理由については、詳細に申し上げる必要はないわけでございまするが、現在国または地方公共団体が所有する固定資産のうちに、アメリカ合衆国軍隊が、日本国とアメリカ合衆国との間の安保条約の第三条に基く行政協定に基いて使っているもの、また国連の軍隊が日本国に有する国連の軍隊の地位に関する協定に基いて使用しているものというものが相当あるはずであります。政府当局においてもその調査はできておると考えているのであります。しかもこれらの基地関係施設の所在している市町村は、約百八十市町村に及ぶということも聞いておるのでありまして、これらの市町村は、他の市町村に見られない多額の財政支出と国に対する協力とを余儀なくされておることは、御承知の通りであります。しかもこういう軍事施設は、飛行場とか演習場というような例に徴しても明らかなように、通常市町村の区域内において広大な地域を占めておりまして、しかもそれが市町村における市街地の中心と目されている地域を広範に占めておる場合が多いのであります。しかもこれらの財産は国または市町村の所有するものであります関係で、固定資産税を課税することはできません。従って固定資産より財政収入を得る道は、全く閉ざされているということは御承知の通りなんです。また市町村の産業経済その他各種の面における発展が阻害されてその繁栄が遮断されている向きも多いということは事実なんであります。従いましてこれらの市町村に対して、国は固定資産税相当額の何らかの財政的な措置をするということが当然であると思うのであります。しからばこれに対して地方交付税、特別交付税のような措置でもってやったらどうかというような議論もあると思います。参議院の地方行政委員会の附帯決議を見ますと、「特別交付金交付等適切なる方途を講ずること。」となっておりますから、同じくこれは地方交付税ではありませんが、地方交付税でもってそこの市町村に特別な措置をしたらいいじゃないかという議論もあるのでありますが、それは地方交付税の建前と性質が違うことは今さら申し上げる必要もないと思います。従ってこの地方交付税をもってこれをカバーするということは、地方交付税制度そのものから見て不適当であるわけでありまして、従いましてこれはどうしても特殊な事情でありますので、やはり特別の交付金のようなものを、国において考えることが妥当な措置だと思うのであります。もちろんこれらのものは国の予算全体に関係することでありますから、いろいろ予算編成過程において捻出しなければならぬ問題で、大蔵当局においても相当頭を悩まされる問題だと思うのでありますけれども、この基地問題というものは、日本の現在の置かれておる国際的立場から見ましても、きわめて重要な問題でございます。御承知の砂川基地問題なども世間に現われておりますように、相当やはり国際的、国内的に重要な問題でございますので、この基地問題を解決するということは、ただ単に事務的な問題だけから考えらるべき問題ではないということを考えまして、私の所属する自由民主党においても、今回特別に基地問題のための特別委員会を設けまして、検討を開始いたしておるような状態でございますが、先般の附帯決議において決議されました項目につきましては、十分政府におきましても関心を持たれまして、この三十二年度の予算の上において現われてくるようにしたい、こう考えておりますので、現在どのように経過がなっておりまするか、自治庁と大蔵当局から一応御報告を承わり、またその考え方についても承わっておきたいと考える次第であります。