大坪保雄の発言 (内閣委員会)
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○大坪委員 もう一点くどいようでございますけれども、政務次官の御発言はまことに勇ましい。真剣にやる、確信を得るまでやる、そして全面的な被害の実情を調べなければならぬと仰せられますけれども、それはその通りに違いない。しかしそれはおそらく有明海の実情というものを御承知ないからだろうと思う。あそこには筑後川を初めいろいろな川が流れ込んでいる。しかしこれは大体塩水が上ったり下ったりしている。あの辺は大体かっては海であったと認められるのですが、五里くらいのところまで塩水が干満しておる。そういう状態の干拓地帯なんです。特に佐賀県の状態なんかは、私どものところでは潟泥と言っておりますが、丸のつけ根くらいまでめり込むくらいの泥土である。そこにいろいろなものが付着するわけなんです。それから御承知の通り有明海の海口が非常に狭いから、おそらくあの海の水は外海に還流はしないのです。川から流れ込んだ水も、その辺にもたもたしておる間にまた満潮によって押し反される。干潮になっても湾口から外に出るという状態になり得ない。だから一般のこの辺の川のように、雨が降れば大海に流れ込むという状態じゃない。これが泥土に付着し海水の中に含有されたまま上流に行ったり下流に行ったりして浮遊している状態なんです。これは昨年もいろいろ水産委員会でも論議された問題ですから、ここで繰り返したくないと思いますけれども、これは実情土からホリドール使用の結果であろうということははっきりしているのです。まだ研究が足りないというお話でありますけれども、二十七年ごろから使って二十八年、九年に至って漁獲高が激減している。特に二化メイ虫期にホリドールの一斉撒布をした直後に雨炉降ったそのあとはアミのごときは漁獲高が皆無となっておる。しかもその死骸が海中に浮いているという実情も漁民は認めているのです。だからこれはホリドールの使用の結果であるという確信を彼らは持っているわけです。どういう調査機関でどういう研究をなさっているか知りませんが、ホリドールの害のためにエビやアミが死ぬのか死なないのか、そういう研究が数年たってもできないということはあるはずがないと思うのです。あなたは勇ましく真剣にやると仰せられるけれども、実際はやっていないのじゃないかというのが私どもの心配なんです。これは有明海二万戸、人口にして約十万の漁民の死活問題です。この大部分は零細な専業漁民で、これによってのみ食っておる。こういう連中の死活問題である。しかも彼らの確信し、しかして疑っていることは、農林省の指導したホリドール使用の結果だということなのであるから、これに対してはほんとうに真剣にやらなければならぬ。二年も三年も五年も真剣にやっていこうというだけでは、気合いだけであって、それはほんとうの意味の真剣ではなかろうと私どもは思う。ほんとうに真剣に御研究になって結論を早く出していただかねければならぬ。大体およそいつごろになれば、少くとも有明海だけについても、ホリドールの害がエビ、アミ等に及ぶかいなかという確信が得られるか。研究結果はいつごろになればできますか。およその見当はお見込みがございましょうか。その点を重ねて伺っておきたいと思います。