樋詰誠明の発言 (農林水産委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○政府委員(樋詰誠明君) 三十年度におきましては、御承知のように二十九年度にすでに現物が到着いたしまして、価格の関係で割当量は到着量の一部で一応一ぱいになったということのために、通関できずに税関でとどめておかれたというものが約三千七百万枚あったわけでありますが、これは三十年度に入りまして割当をいたしましたあとで、三十年度の割当に基きまして、それだけの通関を認めております。で残りの約六千三百万枚でございますが、このうち十月の末に韓国を船出いたしまして、十一月上旬に日本に到着したものが大体三千二百万枚あるわけでございます。でわれわれといたしましては、生産期には通関輸入しないという方針で進んできておりましたために、かねてから早く韓国のノリは生産期にかからないように入れるべきであるということで指導してきたのでありますが、御承知のように八月十八日に韓国の対日経済断交というようなことがあったりいたしまして、夏の間一番輸入に適する時期に入れることができなかったわけでございます。その後十月になりましてそれが解除されたわけでございますが、われわれといたしましては、十一月からは一応生産期として輸入させないから、とにかく早く入れろ、入れるなら早く持ってこいということで、再三韓国側にも、あるいは商社にもその点を注意してきたわけでございますが、ついに十一月にならなければ入らないということがはっきりいたしましたために、十一月に入ってから通関を求めてくるというものは、これは翌年の生産期が終る——大体三月の末で終るというふうに一応了承しておりますが、いずれにいたしましても、生産期が終るまでは通関させないからということで、税関の方に通関差しとめを依頼したわけでございます。その際、韓国側からすでに船積みして、生産期とはいいながら、一週間や十日のことで絶対にその品物を通関させないというようなことは、はなはだ国際的に見ても不信義である、これは十一月になって入ったものであっても当然十月に船積みしている、しかもその船積みがおくれたということは、いろの理由で業者そのものの貴めに百パーセント帰すべきものではないというような点から、それの通関をぜひ認めろというような要求が非常に強く韓国側からあったわけでございます。しかしそれに対しまして、われわれの方では生産期にとにかく韓国ノリが入ってきて市販されるということでは非常に困る、こう考えましたために、かりに通関する——通関しなければ一応韓国に対して支払いができないわけでございますが、韓国の商社がどうしてもこの積み出したものに対する支払いを受けたいということであるならば、来年の春になって生産期が終ったというときに初めて市販をさせるという条件を双方に入れまして、そうしてその倉荷証券を銀行に寄託する、原物を流さないといったような措置をとるというのであれば、これは一応国内の生産業者に迷惑を及ぼさないと思われるから、その程度までは国としても一応国と国との関係であるいは妥協すべきではないか、こう思うけれども、どうだというようなことの交渉があったわけでございますが、いつ解除されるかわからないというノリの値段をあらかじめきめるということはできないという先方からの申し出があったわけでございます。そこでわれわれといたしましては、その決済が今できないというのであれば、これはもう絶対通関させるという方法がないので、それならばもうやむを得ないから、いよいよ国内に入れてもいいという時期まで待っていただくほかないということで待っていただきました。で、これにつきましては、韓国の参事官あるいは総領事の方々もみえまして、非常に国際的に不信義であるというようなことで、日本側はだいぶ攻撃も受けたのでありますが、われわれといたしましては、一応対外的には通関したければ、通関だけは認めて、市販を認めないということであれば、国内の業者にはそう御迷惑をかけないのではないかということで交渉した結果、ついにそれがだめになって、今日に至るまでそのまま税関にとめられておるというような状況になっておるのです。

発言情報

speech_id: 102415007X02319560327_012

発言者: 樋詰誠明

speaker_id: 13669

日付: 1956-03-27

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会