石谷憲男の発言 (農林水産委員会)
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○説明員(石谷憲男君) お手元に、「林野庁職員の昭和三十年十月以降賃金改訂に関する調停案提示にいたるまでの経緯」という印刷物をお配りいたしておるわけでございますが、要約いたしまして御説明を申し上げてみたいと思います。
この印刷物の十六ページをごらんいただきたいと思うのでございますが、これには前文、主文、理由、こういうふうに三段階に分けまして、調停案の内容が具体的に提示されておるわけでございます。これをかいつまんで申し上げまするというと、
第一点は、「今直ちに基本賃金を改訂する程の動きを示していない。」こういったことを明記してあるわけでございます。次の点は、「しかしながら林野職員の賃金は、業務の実態より見て改善を要する点があると認められる。」これも前文からうかがわれるわけでございます。
次に、「林野職員の給与は、その業務の実態よりみて、必らずしも、適正なものとは認め難いので、適当な時期にこれが改善の措置を講ずること。」これが主文の第一にうたってあるわけでございます。なお、本調停案並びに昭和二十八年、二十九年の両年度に出されましたさきの調停案からいたしまして、「林野職員の給与問題の解決には、その業務の特殊性より見てこれに適応する体系を確立することがその前提をなすものであり、且つ、目下の急務である。」こういうことがしばしばの調停案、あるいは二十九年の仲裁にも、そういう趣旨のことが強調をされておるわけでございます。
そのほか、この主文の二項、三項、四項でございまするが、二項につきましては、もうすでに本年の三月の年度末の団体交渉において具体的なものが決定をいたしまして、処理済みでございます。さらに三項につきましては、これは定期昇給の問題が書いてあるわけでございまするが、現状必ずしも年間の必要なる原資の確保に成功をいたしておるという実情ではございませんけれども、とにもかくにも四月、七月、十月、年間四回の定期昇給時期のうち、三回までの昇給につきましては、すでに交渉がまとまりまして、実施をいたしておる、こういう現状であるわけでございます。
それから次の四項の問題でございまするが、これはいわゆる今と相なりましては年末の手当をめぐる問題ということで、これから団体交渉に入って、早期に結論を得たい、かように考えておりまする事柄でございます。
従いまして、この一項の問題にかかわること、かように考えまして差しつかえないものと思うのでございまするが、これにつきましては、私どもはすでに三月十五日付の本調停案の出されました直後におきまして、組合との間に、実施に関する覚書を交換をいたしておるわけでございまして、さらにまたこれに関する口頭の了解事項も取りつけておるわけでございまして、これがいわば問題の出発点に相なっておるわけでございます。
そこで、いわゆる給与改善という問題の内容でございますが、この中にはもちろん適当な時期にベース・アップの問題を取り上げる、あるいは不合理の是正措置といたしまして、すみやかに賃金体系の確立においてこれらの措置を具体化する、こういうことが当然取り上げられて参ると考えておるわけでございます。私どもは本調停案の趣旨にのっとりまして、当時といたしましては、さしあたって基本賃金の改訂をいたすということはいたさないということを、はっきり三月三十一日の覚書の中にも明記いたしておるわけでございますが、ただし、その後の客観的条件の変動があった場合におきましては、十分に協議の上措置しようじゃないかということも、あわせてうたっておるようなわけでございます。
そこで客観的条件の変動ということでございまするが、これは口頭の了解事項といたしまして、民間賃金の上昇、国家公務員の給与改善に関する人事院勧告、公共企業体等の給与改善等の措置、こういう一連のものをさしておる、こういうことでございます。従いまして、すでに現段階におきましては、これらの客観的諸条件の推移というものが相当程度に顕著に転変いたしておるという事実の認識にはもちろん立つわけでございまするが、これらの諸条件というものが成熟いたしまするところの時期を見通しまして、しばしばの調停案においてうたわれておりまする、いわゆる給与問題の根本的解決をはかるための措置といたしまして、いわゆる新給与体系の確立という問題の相談の中に、そのような情勢を反映さした措置を取り入れて具体的に問題の推進をはかって参ろう、こういうことでおるわけでございます。もうすでに本年の春以来しばしば団体交渉を持ち、さらにこの問題の具体的な解決のための小委員会等も設けまして、事柄の推進をはかっておるわけでございまするけれども、今なお妥結という状態に立ち至っておらないというのが現状でございます。