小山亮の発言 (運輸委員会)
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○小山(亮)委員 この保険の問題は、ただいまあなたのお話によりますと、今回の場合には百七十名の保険金が取れる、こういうふうにおっしゃいました。これだけ保険金が取れれば、あとの話は非常に楽になると思います。しかしあなたのおっしゃるただし書きが非常に気に食わないのです。保険会社は、契約によれば重大なる過失のあった場合には、この保険金をそのままスムーズに払うか払わないかということはその限りでないということを言われた。それに対してあなたは、船員が重大なる過失のあった場合ということをおっしゃった。しかしそれは違うのです。船員の過失のあった場合には、必ず保険会社がこれをカバーしなければならぬのです。船員、船長の過失はすなわち船主の過失なんです。商法によって船長は明らかに船主の代理人なんですから、その船長の過失の場合には、必ず保険会社が保険金をカバーしなければならないのです。ただしこれは重大なる過失という場合は、意味はまた違う。ある場合には、保険金を取ろうという目的のために故意に船を危険の状態に持っていくという場合があり得るのです。事実としてそういう場合があるのです。そういう場合には、この保険金に対する賠償の責に任じないということはあります。しかしほんとうに善意をもって船長が船の操縦をやっておった場合に起きた遭難事件、過失に対して、当然保険会社がその損害を填補すべきことは当りまえのことなんです。これは少しも疑う余地がない。この本件の場合を考えてみまして、北川丸の船長はたまたま切符を切るために六分間かじを離れたということを私は聞いておる。六分間十六才の若い船員にかじをとらしたということは聞いております。しかしながらそれは故意に船を危険なる状態に導くために、かじを離れたものだとは私は考えない。必ずそれはやはり船の安全ということを考えながら、大丈夫だと思ったその油断が、ついにこういう事件を引き起したのであって、これは過失ではあるけれども、決して故意に船を危険に導こうとする行為ではない。従って保険会社がこれに対して理由をつけて保険金を支払わないという態度に出ることは、許しがたいことであると私は思うのです。この点に対して見解を明らかにしていただきたい。