小平忠の発言 (国土総合開発特別委員会)

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○小平(忠)委員 具体的な内容につきましては、これは省略いたしますが、そのように謙虚に出られるなら、私もあえて追究はいたしません。問題は、やはり中谷論文の中にも非常にいいことを書いておるのです。同時に産業計画会議の中にも、私はヒントをつかんでおるところもあると思うのです。特に私は一つの例を申し上げますならば、第一次五カ年計画の当初に着工いたしました、北海道総合開発の最初の総合開発の多目的ダムとして、幾春別ダムは、洪水調整、灌漑、それから飲料水、それから電源、鉱工業用水等、五つの多目的のダムであります。このダムが、ようやく第一次五カ年計画の最終年度である三十一年度に完成をいたしまして、実は過ぐる三月の一日に湛水を始めました。ところが、このダムは、建設省所管で実は継続事業費として予算がつけられ、一応ダムの完成を見たわけであります。これに六十数億の金がかかっておる。ところが、ここに一つ御指摘申し上げたいのは、せっかく膨大な国家予算を投じて水をためた。三月の雪解け水をためますと、一応満水になります。その水を有効に使えるかどうかというところに問題がある。そのせっかく貯水をした水を、石狩川にただ放流をしなければならないという面があるのであります。というのは、ダムの建設と並行しまして、下流の灌漑用水、すなわち農業用水としての事業が並行して進んでない。ようやく三十二年度にその下流でありまする一万二千町歩の補水と、約五千町歩に及ぶ新規開田、食糧増産をしなければならない、そのためにこの水を使うということになったのですが、ようやく三・十二年度において約二億余の予算がつけられて、その水を使うための灌漑施設をやるという段階でありますから、実際に幾春別のダムの水を使って、それを灌漑水として実際に使うには、まだあと三年、四年、五年後のことになる。その間ブランクになる。これは電源には使えるけれども、肝心な農業用水としては使えないということは、総合開発の一環として、多目的ダムとしてやっておりますその事業の予算のつけ方が、ダムは建設省所管である、農業灌漑用水は農林省所管であるという形において、総合的に、並行的にいってないところに問題があるわけであります。これは総合開発として進める場合に、今後もこういうような轍を踏んではいけない。同時に、せっかく膨大な国家予算を投じてそのダム建設を終ったならば、その水を全面的に有効に使えるようにするためには、やはり下流の灌漑施設――現に産業計画会議なり、あるいは中谷論文によって、一つも食糧増産の実は上っていないじゃないかと指摘されたが、それは食糧増産なり人口収容の問題は、予算を投じたから、すぐ翌年から現われるものではありません。しかし一日も早く効果あらしめるためには、やはりおくれたけれども、下流の灌漑施設の予算を重点的につけて、総花的でなく、手をつけたやつは重点的に一日でも早く完成するという施策が必要であると考えるのであります。この点についていかがにお考えでございますか。

発言情報

speech_id: 102604321X00919570403_008

発言者: 小平忠

speaker_id: 11712

日付: 1957-04-03

院: 衆議院

会議名: 国土総合開発特別委員会