富川保太郎の発言 (地方行政委員会)

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○富川参考人 先ほど御説明申し上げましたような自然増三十四億というものは、もうすでに減税の四十九億の中に織り込み済みでありますので、自然増収というものはもうないと考えなければならぬと思うのであります。自然増以外に十五億住民税に食い込んで、三十一年よりさらに少くなることになっておりますので、ただいまお話のようなベース・アップ、給与改訂というものがございましても、その余地はないと私は思います。そういうことはかりに昨年度末の〇・一五というものでさえ富裕団体には特別交付税が参りません。普通の交付団体がその七割はいただくことになりそうでございます。そういうことから見まして、富裕団体であれば〇・一五というものは何らの措置が講ぜられないということと同じように、今度の給与改訂が行われましても、また富裕団体なるものは何の措置も必要がないのだと政府ではお考えになっているかもしれませんが、その富裕団体を含めた住民税で三十四億の自然増であるものを四十三億減税するのであれば、富裕団体でさえマイナスが起きて参っておるという状況でありますので、もし給与改訂が起ればその実施には相当苦労することだと思います。このことはただ市町村だけにマイナスが起るのではなくて、また第二方式あるいはそのただし書き、第三方式採用のところだけが影響するかといいますと、三十三年及び平年度においては、第一方式のところも合せて、府県、市町村を通じ百十六億の減収になるわけでありますから、府県も市町村も富裕団体も交付団体も、全部がマイナスを背負っておることでありますので、給与改訂ははなはだ至難である、かように考えなければならぬと思うのであります。わけても別表に出ておりますようなところは非常に影響をいたしますことであり、また町の名前をごらんいただきますれば、いわゆる力のあるとかというところにはないとお考え願えると思います。かりに地方税全部でありますと、法人税あるいは法人税割等の非常な増収を見込んでおります。これはマイナスが起きないでプラスになっておりますが、法人税あるいは法人税割というものは、そうした会社の本社所在地が非常に大きく伸びるわけでありまして、そうでなく別表に列記してありますような町は、住民税が減って法人税割がふえてくる町の名前でないとお認め願うことができると思います。だから住民税でいっても、税収全部で法人税もしくは法人税割でプラスが出ておるから取り返しがつくではないかということは、総体的な計数においてしかることが言えるのであって、個々の町村、わけて人口も少い、あるいはいなかの町でありますと、その住民税の減収は、法人税割もしくは法人税等で埋め合わすことができない府県、市町村ではなかろうかと思うのであります。ゆえに法人税割でふえるかれ何とか給与改訂もできるではないかという考え方は、総体論として通用することであって、個々においては私は通用しかたい場合が多い、かように考えておるのであります。

発言情報

speech_id: 102604720X00819570312_022

発言者: 富川保太郎

speaker_id: 21853

日付: 1957-03-12

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会