島居辰次郎の発言 (文教委員会)
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○島居政府委員 先ほど申し上げましたように、第一の場合は、自力でいくことも全然不可能ではないということを申し上げました。しかしながらそれも天候があるので、その見込みもいろいろ不可能に近いようなこともあろうから、それで外国船の援助をやったのであるということを申し上げました。外国船の援助といっても、今のように片一方の明細ははっきりわかりませんが、片一方のグレイシャー号は、去年ちょうど三月ごろに行ったことがあるので、これなら確かであろう、こういうふうな目算のもとにやっているのであります。なおかつ先ほどの海鷹丸の方に隊員を移乗するにつきましては、なかなか技術を要しますし、危険なこともあるので、十分注意して、海鷹丸が近くなったときならできるだろうが、天候が変るとなかなかむずかしいと船長も言っておりますので、万一外国船が来ましても、宗谷が脱出できない最後のときには、グレイシャー号またはオビ号の方へ隊員を移乗させるというふうに、私の方では考えておるのであります。
なお船の危険その他についてでありますが、もっと詳しく申し上げたいと思います。
まず簡単に要点だけを申し上げますと、船体は日本の船舶工学の権威を集めて、万一の場合に備えて、つまり氷の圧力あるいは氷の張り詰めたときに船体がその上に浮くのでありますが、そういうふうに浮き上るようないろいろな設計の構造がしてあるので、一応の手はつけてあると思っております。なお燃料については調査をしておりますが、これも暖房あるいはその他について持っております。また飲料水についても、飲料水を作る、つまり海水はちょっと困りますが、上に降った雪は溶かせば飲料水に使えますので、そういう方法、なおまた食糧についても、予備食を使えば、隊員を含めて全部一応大丈夫だろう、こういう電報を松本船長から受け取っております。