千田正の発言 (予算委員会)
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○千田正君 まず総理大臣にお伺いいたしたいのでありますが、総理大臣兼外務大臣としまして、表向きの外交としましては、すでに国際連合のヒノキ舞台において一応日本の自主外交の窓をあけておりますが、逆にその裏の経済外交、そういう問題に対しての実際の総理並びに外相としての方針を私はまだ承わっておらないのです。特に問題となって参りましたのは、昨日の夕刊各紙におきまして、ソ連の第一書記のフルシチョフ氏と畑中政春氏との会見におきまして、日ソ漁業が行詰ってきたこの段階においては、科学的な基礎の問題ではなく、すでにそういう問題を置き去りにされまして、逆に政治的なかけ引き、しかも貿易と相関連してこの問題を解決しようじゃないかというようなことが各新聞に出ておりますが、こうなってくるというと、農林大臣が懸命になって日ソ漁業委員会において、八−十の漁獲量の問題、それを裏付けするところのいわゆる科学的基礎、そういうような学問的な、実際問題を離れて、もう政治的なかけ引きの問題に追い込まれてきたという点をわれわれは深く考えるのであります。これは当初から私は非常に杞憂を持っておって、最後にはそうしたかけ引き的な問題がくるのじゃないか、かような杞憂を持っておったのが、それが当ったような感じさえするのであります。日ソ漁業交渉が行き詰って、最後の段階としまして貿易問題と相関連して、この問題を解決しようじゃないかというような空気がソ連側の一つの方針として出てきた、こういうことは今度の岸内閣としましても、大きな外交問題として考えなくちゃならないと思いますし、先般総理はテボシャン・ソ連大使とお会いになられて、約一時間半にわたりいろいろな御交渉があったようでありますが、その間におきまして、
この行き詰った日ソ漁業問題の解決に、先方側から貿易という問題をかけ引きの一つの議題として出されておるのかどうか。これは今後におけるところの日ソ漁業に大きな転換を意味するものでありますから、総理としましての、また兼外相としての御所信を承わりたいと思います。