岸信介の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(岸信介君) 今日、また将来の日本の立場を考えてみまするときに、いわゆる経済外交の推進という、この私が申し述べておることは、ただ単に東南アジアとかあるいは中南米とか、あるいはアメリカということに限定せずに、全体に向ってこの問題は考えて参りたいと思います。ただ国々、地方々々によりまして、その主題となり、また経済外交のやり方なり、その内容等につきましては、それぞれ異なっておると思います。たとえば中南米方面におきましては、われわれの経済外交の何から申しまして、もちろん、貿易の増進ということも重大な問題でありますが、特に移民問題というようなものは非常に大きく取り上げて参らなければならないし、これを推進していく必要がある。また、アメリカとの関係におきましては、今お話のように・主として貿易関係並びに将来の日本における技術的な提携や、その他日本各地における産業の発展の上にアメリカの技術を導入するとか、いろいろな提携するという問題もありましょうが、アメリカに向っての日本の輸出品のいろいろな制限であるとか、あるいは輸出についてのいろいろな問題というものを解決していくことが重要な問題となろうと思います。また東南アジア方面につきましては、主として、しばしば申し上げておりますように、これらの国の政治的独立を裏づけるような経済計画、また経済の繁栄ということをこれらの国々が望んでおり、努力しておりますから、これにいろいろな意味から協力していくということが主題になると思います。私は特にどこそこの地域に主眼点を置くということではなくして、一般的に今申したような各種の事情を考慮して、その国に適した、また、最も緊要な方向に対応してわが方の経済的外交を進めていくということが必要だろう、かように考えます。