山際正道の発言 (予算委員会)
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○参考人(山際正道君) 第一のお尋ねの、市場操作と公定歩合の上下による金融操作との関連の問題でございますが、御指摘の通り、遺憾ながら、今日の日本の金融界におきましては、証券市場というものが十分確立いたしておりません。従いまして、市場操作を通じて金融の繁閑をはかるという範囲は非常に限られておりまして、ややもすると、銀行間の相対取引で、特定の銀行の金融をゆるめるというような措置に出でざるを得ないような状況にあります。これは、私は、なるべくすみやかにこの証券市場というものを育成することに努力いたしまして、そうして一般の金融繁閑の操作の場として、その証券市場を使えるように、早く育成をいたしたいと考えます。そういたしますならば、公定歩合の上げ下げによる金融操作と、それから市場操作による金融繁閑の調節というものは、おのずからそこに種々な意味を持つと思いますので、その場その場によりまして、同じ程度に両者が重要視されて働く場を持ち得るものと考えております。
それから、将来金融が引き締ってきた場合に、いわゆる選別融資等は、いかなる段取りで行われて参るか、かようなことでございますが、私は、この際といたしましては、御承知の輸出審議会もございますし、また、それを受けまして、金融機関の団体におきましても、あるいは利子規制委員会でありますとか、投融資委員会でございますとか、さまざまの協力機関がございます。現在でも電力、鉄鋼その他基幹的な、いわゆる隘路産業の打開につきましての金融方面の問題は、この銀行協会の投融資委員会あるいは自主規整委員会等において検討されておりますので、これらの諸機関を通じまして、その間の調節は果し得るものと考えております。なお今後、中小企業に対する金融に疎通を欠くような事態は生じないかというお話でございましたが、私は、中小企業の面は、中小企業なるがゆえにその金融の道が閉ざされるという例は、大体の傾向としては、だんだん少くなって参っておるように思います。銀行の統計などを見ましても、いわゆる中小企業金融に銀行が投資いたしておりまする比例は、統計上だんだん増加して参っております。のみならず、三十二年度の予算に関連いたしましても、政府におきましては、予算あるいは財政投融資を通じまして、いろいろとその方面の御心配もおありのようでございます。特に中小企業なるがゆえにその金融の道が閉ざされるというような御心配はまずまずなく、いくと思うのであります。多くの問題は、企業の内容なり企業の運び方の方に、往々にしてその欠陥が伴っておるという点が多いのでございますので、これはまた、しかるべき措置によりまして、漸次是正して参りまするならば、この問題もまず解決し得ることになるのではないか、かように考えております。