佐多忠隆の発言 (予算委員会)

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○佐多忠隆君 資金の調整の問題が、銀行間のいろいろな自主規制その他で、非常にスムースにいくだろう、その点は非常に甘くお考えになっておると思うんですが、これは、現在の資本主義自由経済のもとにおいて、ことに日本の現在の銀行間のいろいろな状態を考えますと、それがなかなか簡単にうまくいくとは思えないのであります。と申しますのは、なるほど過去においても、これまで、この一、二年あるいはもっと長い期間にわたって、日本では、資金の蓄積ということが非常にやかましくいわれて、インフレにならないためにというので、資金の蓄積が非常にやかましくいわれて、毎年々々国民総合経済のバランスをとってみると、資金の蓄積、資本形成というのは、金額からいっても、それから総合的な経済バランスの中からいっても、比率からいっても、非常に高いものが毎年々々蓄積されて、ある意味では過剰蓄積といっていいくらいに大きな蓄積が、金額としても比率からも行われておる。これは私は、世界に類を見ないのじゃないかと思います。それにもかかわらず、ほんとうの意味での蓄積がなされていないために、現在のように、基幹産業その他に資金が回ることが非常に過去に少くて、そして今になって、その規模を拡大しなければならないといって、あわててきている。今まで資金の蓄積がなかったかというと、決してそうじゃない。金額的には、あるいは比率的には非常に多かったにかかわらず、必要なところにそれが効果的に回っていないというようなのが過去の実情であったし、現在においても、選別融資なり何なりが行われなければならないのにかかわらず、なかなか市中の金融機関相互の間においては、それが効果的に行われるとは、ちょっと私はみられないと思うんですが、従って、そういう事態でありますから、それを前提とすると、もっとやっぱり対策なり政策を考えなければならないのではないか。金融機関の、特に市中銀行の諸君は、口を開けば、公共機関であるからということで、公共性を非常に振り回しておりながら、しかし、利益を追求することにおいては、最も私的な、エゴイスティックな動きをしているのが率直に言って金融機関だと思う。従って、そういうものにまかしておいて、果して選別融資その他がうまくいくのかどうか。この点はもっと、この機構の問題としても、政策の問題としても、十分に掘り下げて考えてみなければならない点じゃないか。これは、中央銀行としても、さらには政府としても、十分考慮をしなければならない点のように思うのですが、そこいらを総裁はどういうふうにお考えになっておりますか。

発言情報

speech_id: 102615261X01519570323_019

発言者: 佐多忠隆

speaker_id: 2485

日付: 1957-03-23

院: 参議院

会議名: 予算委員会