岸信介の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(岸信介君) 私は、冒頭に申し上げましたように、日本があくまでも民主主義国家として世界の平和を増進するという立場を堅持しておりますことは、その意味において、この世界の国際情勢というものを分析してみますというと、この共産主義国の脅威に対して、われわれがいかに自由を守り、民主主義を守っていくかということに関しましては、自由主義諸国が非常に苦心をいたしている問題であり、またいろいろ最近起っているところの東欧における問題や、あるいは中近東等の問題、あるいは極東におきましても、朝鮮動乱の問題やあるいはベトナムにおけるところの問題、その他の問題をしさいに分析検討してみますと、私は、決して単に、自由主義国家がいわゆるソ連を中心とする共産主義国を包囲している包囲政策、これにわれわれが関係、協力するとかしないとかいう問題でなくして、もう少し根本的な問題があると思います。従いまして、われわれのとっている根本の問題というものは、あくまでもそういう民主主義国家として自由主義を守り、自由を愛好する国々と提携して、世界の平和を増進する、確立する、こういう立場を堅持しております以上、今申したような国際の情勢から言うと、東西両陣営の対立となり、そこにおけるところの両外交も、一方からいえば包囲政策といい、一方からいえば巻き返しといい、いろいろの事態が起っていると思います。しかしあくまでもわれわれは、根本において民主主義を守り、われわれの自由を確保するという、この根本の考え方を確立することが、ほんとうの人類の向上であり、福祉の増進への道であり、また平和を維持する道であるというこの信念に立ちます以上、それをもし阻害し、それをもしも破壊するという動きがあるならば、これに対してわれわれが自由を守り、民主主義を守るという立場をとる国々と提携して、そうしてこの自由を脅かすところの動なに対して、われわれが防衛し、われわれが守っていくということは、私は当然のことである。そういう意味において、決してこのアメリカに追随するとか、アメリカのそういう対ソ包囲政策に無条件に協力するというのではなくして、われわれの立場から自主的に考えて、私は当然のことである、かように思っております。

発言情報

speech_id: 102615261X02119570424_017

発言者: 岸信介

speaker_id: 6788

日付: 1957-04-24

院: 参議院

会議名: 予算委員会