栗山良夫の発言 (予算委員会第二分科会)

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○栗山良夫君 私はこの問題は掘り下げていけば時間がかかりますので、きょうはこの程度にしておきたいと思いますが、特に大臣に強く要望しておきたいと思います。
 予算委員会における総括質問あるいは一般質問においても完全雇用問題がもう非常にやかましく取り上げられましたが、やはり完全雇用というのは内閣のこれは重要政策なんですから、それを直接受けられるのは通商産業省であるわけであります。で、通商産業省でも特に中小企業対策ということがこれがもろに受けるわけであります。従って、そういう意味では、今私が述べました考えについて大臣も共鳴をしていただいたわけでありますから、その考え方が法制的にも、また、具体的にも、中小企業に直接予算化されて、そうして中小企業がほんとうに振興する、育成するように緊急な施策を一つとっていただきたい。まあ今国会には間に合わないでしょうから、来国会ということをおっしゃいました、次の国会ということをおっしゃったのでありますが、それを特にやっていただきたいということを特に要望しておきます。
 たとえば私が非常に不思議に思っておることがありまして、これはまた後ほど専門の方の部局にお尋ねいたしますが、たとえば鉱工業関係の技術補助ですね、これも非常に強化したと、鉱工業関係の技術研究に対して格段の措置をとっておる、こういうことが先ほど説明せられましたが、私はどうも中小企業という立場から考えるというと、そういうような気がしないのです。役所から出されました資料に基いて工業化試験補助金あるいは応用研究補助金、こういうものの三十年度の補助の内訳を見まするというと、資本の大小に関係なしに、これは野放しに出されております。そしてまあ試みに見まするというと、資本金五千万円以下と五千万円以上とを比較してみますると、工業の企業体にとって比較してみると、ちょっと私計算してみたのでありますが、全部で工業の方で見ますというと、工業化試験補助金の場合は三十一件あって、そのうちで十六件というものがこれは大企業、数字で言うと五一・六%くらいになりますかね、そのくらいはこの五千万円以上の企業についているわけです。今一番問題になるのは中小企業の近代化であり、技術振興でありまして、こういう大資本を持っておる会社というものは自力でどんどんなし得るわけです。ところが、そういうところにもこういうわずかな金、これは一億に足らないのですが、わずかな金をどうして流すか、私はこういう点について非常に割り切れないものを持っております。ほんとうに中小企業が自力で技術研究ができ、そこにいろいろ発明をし、それを工業化まで持っていこうとしましても、金がなくてできない。結局大企業が取り上げてしまうことになる傾向が強いのですが、その場合に、中小企業を守ってやろうとするならば、五千万円以下の中小企業に、このなけなしのわずかな補助金くらいならば全部つけて、大企業の方は自力で、御遠慮下さい、別のもので補助してやるのですから。こういう面で施策してやらなければならぬと思うのです。それがどうしても出ていないというのはどういうわけですか。これに対して通商産業省としては、こういう方針がいいとお考えになっているか。あるいはまた、工合が悪いということであれば、近い将来に変える御用意があるのか、その点を伺っておきたい。大臣から一つ基本的な考えを伺って、それから工業技術院長の方から、技術的な観点から必要な点を一つお答え願いたい。

発言情報

speech_id: 102615272X00219570330_019

発言者: 栗山良夫

speaker_id: 24197

日付: 1957-03-30

院: 参議院

会議名: 予算委員会第二分科会