海野三朗の発言 (予算委員会第二分科会)

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○海野三朗君 今、地方の通産局を通じてと言われましたけれども、地方の通産局では、そういうことに対しては全くわかっていないと私は見る。その実例をあげて伺ってもいいのですが、最も大切なる研究がほぼ完成しておるということも地方の通産局がぼんやりしておる。なぜぼんやりしておるかと申しますと、通産局の方のその方面に従事する人たちにその人を得ないからじゃないかと私思うのですが、そういう点については、地方の通産局が持ち出してこなければ、つまり工業技術院にも持ってこれない、局長、次官にも話が至らないということになっておるので、私は通産省のそういう方面に対する考えというものは麻痺しておるのじゃないかと思っておるのですが、大臣はどういうふうにごらんなさっていらっしゃいますか。たとえば東北大学の計測研究所がございます。あそこでどういうことをやっておるか。この間、私はあそこを見てきたのでありますが、人間のばかだか利口だかをためすところの機械を発明しておる。頭にはめると、ばかだか利口だかすぐわかる。こういうことなんです。医学部の方では、これがぜひ必要であるからたくさん作ってくれないかという医学界からの申し込みがありましたけれども、あの研究所においてはその金がないし第一、人間がいないのです。ところが、あそこの教授及び助教授でこれを作り上げておった機械を私は再度見にいったのでありますが、そのときには、大学病院の方に借りていかれて精神科の方でまず試験をしておる。仙台の通産局は何をしておるか、私は局長に出てこいと言ったのだが、そのときには出てこない、課長が出てきておる。君たちは何をしておるのかと言ったのでありますが、地方の通産局というものはそういうことを取り上げて本省に持ってきてそうしてその方面の研究が実際化する、そういうことに当らなければならないのじゃないか、私はそう思う。それからもう一つは、雲に字を書く、雨雲に字を書く、これができておる。ところが、そういうことができておっても実際にこれを工業化し得ない。地方の通産局は何をしておるのでありますか。私はこの点に対しては通産局からもう少し麻痺しておる状態を何とかしていかなければならないと思うのでありますが、ただいま工業技術院長がるる述べられましたけれども、どうもそれはただ単なる理屈をお述べになったので、実際現状はそうなっておりません。どうなんですか。私はそういう機械を見てきたのですから、頭が変になっているかどうかすぐわかります。これは仙台の計測研究所、あそこに相当の博士がおります。それからレンズですね、レンズもすばらしいレンズがすでに作られておる。そのレンズは何であるかと申しますと、これは専門的なことになりますが、遠方の写真をとりますとぼんやりするのです。なぜぼんやりするかといいますと、コンベックスレンズに平行光線が当りますと、フォーカスがライン状にくるのです。ライン状にくるからイメージがはっきりしない。これをワン・ポイントに集めることを考えて、今実際にその試作をやっておった。また、それでもって作ったレンズで遠山の景色をとった写真を私は見てきた。そういうことは実に世界的な発明なんです。なぜそういうものに仙台の通産局はぼんやりしているか、そのぼんやりしておるという一例を私は申し上げるのでありますが、全国の通産局はたくさんあると思うのですが、そこで何をしておるのですか。そういうことにこそ金を与えて、実際工業化することに尽されることが通産行政のあり方じゃないかと私は考えるのでありますが、大臣はいかにお考えになっておりますか。

発言情報

speech_id: 102615272X00219570330_026

発言者: 海野三朗

speaker_id: 13534

日付: 1957-03-30

院: 参議院

会議名: 予算委員会第二分科会