岸信介の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○岸国務大臣 わが国の中小企業はきわめて複雑な、また多種多様の形態を持っておりますが、しかしこれがわが国の経済産業構成の上からきわめて重要なものである。また社会的にも今小坂君の質問されたよう、日本の人口、また広く社会状況から、これが健全な育成をするということはきわめて大事なことであります。私はこれを単に困っているから救済するという意味に考えるべきではなくして、やはりその特徴を生かし、日本の産業、また社会構造上非常に重要な地位にある中小企業者というものが、将来その特徴を発揮して、経済的に産業的に十分その機能を果し得るために、今小坂君の言葉をかりて言えば体質を変えるという点に大いに力を入れるべきものである、かように考えております。そうしてその第一の出発は、やはりこれを組織化するという、その組織を中心にして体質を改善するということが一番望ましいと考えておりまして、この意味において中小企業団体法をぜひこの国会で成立をさしたいというのが、私の念願であります。
さらに金融の問題に対しましても、御指摘のように特殊の機関が設けられておりますけれども、中小企業に対する全体の金融量から言えば、普通の市中銀行の行なっているものが非常に多いのであります。しかしてこれらのものが金融をする場合において、普通銀行の考えているように担保その他のことを考えてみますと、大事業のごとく、中小企業におきましては、銀行の望むような担保力というものが欠けている。これをどうして、補うかということを考えることが、やはり金融問題を解決する非常な要点だと思います。いわゆる信用保証制度というものが従来ありますが、これをもう少し強化拡大する必要があるのではないかということが私どもの考えでございまして、それの構想に基いてどれだけの規模でどういうふうにするかということはなお検討を加えていきたいと思いますが、この信用保証制度の考え方を拡大して、そうして中小企業に適切な担保力を与えて金融を円滑ならしめる、こういうふうに考えております。
それから今も中小企業に対していろいろな立法があることはお話の通りであります。これをまとめて中小企業振興法というような法律にしたらどうかというお考えであります。なるべく中小企業というものを一つにまとめていろいろな方策を網羅するという総合的の政策を盛った一つの振興法というようなものができることは望ましいと思います。もっともこれにつきましては、法制上のいろいろななにもありましょうから、研究を要すると思いますが、できるだけ中小企業に対する政策は総合的に行うという意味において、そういう振興法というものができれば望ましいと考えております。