石田博英の発言 (予算委員会)
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○石田国務大臣 御指摘のように大企業と中小企業との賃金格差は年々開きつつあるようでありますが、この基本的な原因は、やはり中小企業の生産性の低さというところにあるのではないかと存じます。従ってこれを根本的に解決いたしますためには、総合的な中小企業対策を樹立推進をいたして参ることが大切だと考えておるわけでございますが、労働行政といたしましては、先ほど御質問にございましたように、下からの支えといたしまして最低賃金制をできるだけすみやかに実施いたしたいと存じております。このことはもとより中小企業の経営者が支払い得る立法的な措置を伴わなければならぬことは言うまでもないのでありますけれども、しかしおよそ企業を興し人を使う者は、その使っている人に対して相応する賃金を保障し、支払わなければならないという経営者の道徳というものを、まず基本的に確立していく必要があるのではないかと存じております。その内容は今中央賃金審議会で御検討を願っておりますし、さらに労働省といたしましても、わが固の経済の実情に沿ったものを作り上げるように努力いたしておるわけであります。
一方大企業の賃金の上昇が激し過ぎるという国議論でありますが、やはり労働賃金は生産性の向上に伴って当然これが上ってこなければ、基本的には労働意欲というものを振起させるわけには参りません。しかし生産性向上に伴いまする利益の分配は、ただ勤労者に対してだけ重点を置かれるべきものではなくて、やはり資本の蓄積その他によりまする経営の強化あるいは製品の値下げその他によります国民への還元、こういう三つの観点からこれを取り扱っていかなければならぬと思いますと同時に、いま一つは大企業におきましても、やはり国民経済的な立場から労使の良識をもって話し合われることを期待いたします。特に大企業と系列関係にありまする中小企業との関係につきましては、大企業はその生産性向上に伴いまする分配を自分の下請の中小企業に対しても行うような思いやりを期待いたしたいと存じている次第でございます。