野原覺の発言 (文教委員会)
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○野原委員 これで質問を終りたいと思いますが、最後に私は宗谷の松本船長以下乗組員の皆さんが非常な御努力をされたであろうということに対して、心から敬意を表したいのであります。特に私は朝日新聞掲載の松本船長の電報「天候および海上は風波次第に悪化し、遂に第二次越冬隊空輸計画をここに断念し、誠に遺憾ながら当海域を離脱するのやむなきに至り、二十四日正午ケープタウンに向け南極海を発つ。」云々という短かい電文が掲載されておりますが、このきびしい自然現象の中で悪戦苦闘をされて全力を尽されたことに対して、私どもは感謝と敬意を表するにやぶさかでありません。ただ遺憾なことは、国民が期待し、国際的にも責任のあった本観測が遂行することができなかったことであります。この点については統合推進本部としては十分なる反省をされなければならない。三十年の十月に閣議決定をして三十一年には船出をするといったような、そういうどろなわ式に問題があったかなかったか、予算その他に問題があったかなかったか、鳥居海上保安庁長官は宗谷は優秀船だ、こう申されますけれども、予備観測ではオビ号に導かれたのであります。今度はまたアメリカにすがったのであります。国際地球観測年の事業というものは国際的な事業でありますから、その国でできない場合は他国が救援する、そういう規定は確かにあるでありましょう。しかしながら、ことごとに他国にすがり、他国の足を引っぱるというような、こういう計画、こういう準備その他に果して問題がなかったかどうか、そういうずさんな準備、ずさんな計画のもとに、かりにやられたとしたならば、永田隊長に対しても、松本船長以下の乗組員の皆さんに対しても、あるいは国民全体に対しても申しわけないことになりはせぬか。こういう点で南極観測統合推進本部というものは、一切のことをあらゆる角度から検討して、もし来年この観測事業が延期されて日本が参加する、こういう事態に至ったならば、このようなことがないように、万般の態勢をとって、帰ってくるならば日本の独力で帰ってきてもらいたい。私はアメリカにすがったり、ソビエトにすがったり、そういうことをしないで独力で帰ってくるということも考えた上で計画に着手されるように要望をしたいと思います。
以上で私は終りたいと思います。