河野密の発言 (予算委員会)
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○河野(密)委員 私は社会党を代表いたしまして、本予算委員会におきまして今まで質疑を重ねて参りましたその質疑の中から、われわれとしてどうしてももう一度確かめておかなければならない問題について、重ねて政府の所見を承わりますとともに、今度の政府が提出になりましたこの予算に対しましては、私たちも系統的、組織的に一つの考え方を持っておりますので、これらの問題を開陳しながら政府の所見を承わりたい、かように考える次第でございます。
まず第一に総理大臣にお尋ねをいたしたいのでありますが、それは現在の政治情勢、特に二大政党対立といわれる現下の情勢に対して、岸総理はいかなる心がまえをもって政治の運営に当られておるかということでございます。いわゆる保守対革新の二大政党が対立しておるといわれておるのでありますが、御存じのように保守党の立っております基盤とその考え方、われわれ社会党の立っております考え方とその基盤、これは大きな違いがあるのであります。世界観におきましても違いがある。こういうように二つの政党が対立しておって、しかも考え方を異にしておるというような場合において、政権の移動あるいは政治の正常なる運営等については、特別なる考慮が払われる必要があると思うのであります。こういう情勢にあります国をほかに求めるとするならば、これはイギリスがその最も典型的なるものであると存ずるのであります。イギリスにおきましては伝統もあり、政治の情勢もわれわれと違ったところもありますが、少くとも野党に対しましては次に当然政府を組織するものである、こういう考え方のもとにおいて、与党も野党に対する考え方に一段の考慮が払われておるのであります。たとえて申しますならば、野党の首領は陛下の反対党の首領として特別なる待遇を受ける、こういうことに相なっておるのであります。私たちはもちろんこれを日本の現状において求めようとは存じませんし、またわれわれはそれを期待もいたしておりませんが、しかし与党と野党とが二つの政党として対立し、その二つ以外に政党がないという場合におきまして、政治の運営、政権の移動等についてどういう考え方を持っておるか、こういうことをまず私は総理大臣に承わりたいと思うのであります。