岸信介の発言 (予算委員会)

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○岸国務大臣 世界における軍事科学の発達が、いろいろな兵器を作り上げております。しこうして過去におきましては、あるいは毒ガスであるとか、あるいはばい菌を用いるというようなことが研究され、また一部においてそれが実戦に用いられたこともございます。これらに対しては、文明国は国際条約でこれを禁止するということをとっております。私は今日までのこの核兵器、原水爆の被害というものが、ただ単にその時代の人だけでなくして、さらに次の世代にも、あるいはその次の世代にも悪影響を及ぼすという学問的な研究から見まして、人類の文明の名誉にかけても、こういう兵器をお互いが無制限に用いるということは、当然高い人道的見地から、これは禁止されるべきものであると思います。またそれに向って日本が努力をするということは当然であり、またわれわれの体験から見ましても、これを強く世界に訴えて、そういうものの禁止の方向にあらゆる努力を傾倒すべきものである、こういう見解を持っております。私はただ単に国民の一時的感情を云々しておるわけではございません。この考え方は、私は日本国民の一つの胸の底に強い根拠を持っておる感情であり、あるいは信念と申してもいいと思います。これを実現するということは、ただ単に岸一個が思いつきでどうだということでなくして、私は先ほど申したように、何人が政治の衝に当ろうとも、われわれがこの国民的の強い信念であり考え方というものを実現するということは当然の義務である、こういうことが私の一番強い政治的の根拠であります。

発言情報

speech_id: 102805261X01519580301_011

発言者: 岸信介

speaker_id: 6788

日付: 1958-03-01

院: 衆議院

会議名: 予算委員会