増子正宏の発言 (内閣委員会)
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○政府委員(増子正宏君) 資料としては特別にございませんが、法律案でごらんいただきたいと思います。内容を逐条的に簡単に申し上げたいと思います。
まず第一に、給与法の第五条を改正いたしておりますが、この第五条は、御承知のように、俸給の定義でございますが、その一項に「通勤手当」を加えましたのは、今回新設いたします通勤手当も、この項に規定されております他の諸手当と同様、俸給に含まれないものであることを明らかにしたものであります。
次に、第十二条でございますが、この条には、御承知のように、もと勤務地手当に関する規定があったのでありますが、暫定手当に切りかえられました際に削除になったものであります。そこで、今回全文改正の形で、ここに新たに通勤手当に関する規定を設けた次第であります。
まず、この第一項でございますが、これは通勤手当の支給対象に関する規定であります。通勤手当は、この第一号及び第二号に掲げる職員に支給することといたしたのであります。
その第一号でございますが、これは通勤のために交通機関または有料の道路を利用し、かつ、その運賃を負担することを常例とする職員であります。しかしながら、これらの職員のうち、交通機関等を利用しなければ地理的な関係または身体上の条件等で通勤が著しく困難なものは別といたしまして、特に交通機関を利用せず、徒歩で通勤しましても片道二キロ未満の通勤で済む、いわゆる近距離通勤者には支給しないことといたしたのでございます。この程度のものは通常徒歩によるのが相当と考えられ、民間でもこのような例が多いからでございます。
次に、第二号は、通勤のため自転車その他これに類する交通の用具を使用することを常例とする職員でありますが、これも第一号の場合と同様、いわゆる近距離通勤者は除くわけでありますが、そのほか交通機関等と自転車等とを併用する職員につきましては、第二号から除きまして、第一号の職員として取扱うことといたしたわけであります。なお、自転車等の交通用具の範囲は人事院規則で定めることといたしました。
次に、第二項は、第一項第一号に掲げる職員、すなわち、交通機関等の利用者に支給する通勤手当の額を規定したものであります。その額は、その職員の一ヵ月の通勤に要する運賃等に相当する額から百円を控除した額とし、その算出につきましては人事院規則にゆだねることにいたしました。
なお、この際、百円の控除制をとりましたことにつきまして御説明申し上げます。そもそも通勤に要する経費は、生計費を俸給額算定の一部の基礎といたしております現行給与制度の建前及び生計費の実態等から見まして、俸給額の中にある程度それが含まれていると考えるのが相当であります。従いまして、今回俸給のほかに支給しようといたします通勤手当の算定に当りまして、通勤に要する経費として実費相当額の全部を基礎といたしますと、俸給と重複支給の部分が生ずることになるわけでありますので、この点を調整する意味におきまして、実費相当額から一部を控除することといたした次第であります。次に、この控除額につきましては、職員の現に負担している通勤費が町村在勤者でも平均百円程度であること、及び片道二キロ以上の徒歩通勤者に対しては手当を支給しないということとしておりますので、そのこととの均衡等を考慮いたしまて、これを百円といたした次第であります。
次に、通勤手当の月額の最高額は、人事院勧告に従いまして六百円とし、なお、交通機関等と自転車等とを併用する職員につきましては、きわめてまれなケースであろうと思いますが、もしその月額が百円未満となるような場合には百円を支給額とすることにいたしました。
第三項は、第一項第二号に掲げる職員、すなわち自転車等の利用者に対する通勤手当の月額を規定したものでありますが、その額は百円といたしたのであります。これはこの場合の通勤に要する実費相当額といたしまして、自転車の平均的償却費を考慮いたしまして、これを月額二百円と見まして、これに交通機関等の利用者の場合と同様百円の控除を行なった結果の額でございます。
次に、第四項でありますが、通勤の実情の変更に伴う支給額の改訂と通勤手当の支給に関する細目は、人事院規則に委任することにしたわけでございます。
次に、付則について御説明を申し上げますと、第一項はこの法の施行期日でありますが、この点につきましては、昨日、衆議院におきまして、「公布の日から施行し、昭和三十三年四月一日から適用する。」というふうに修正の上可決されましたので、申し添えておきます。
第二項は地方自治法の一部改正でありますが、普通地方公共団体の常勤職員に対しまして支給できる手当の種類を規定しておりますこの条項に、通勤手当を加えまして、国家公務員に準じて地方公務員にもこの通勤手当を支給し得る道を開いたわけでございます。第三項、最後の項は国家公務員災害補償法の一部改正でございますが、災害補償の算定の基礎となる平均給与額に通勤手当を含めようとするものでございます。
以上が関係条文の内容でございますが、なお、この改正法の実施に要します経費は、一般会計として約十八億、この中には義務務育職員の半額国庫負担分五億六千万円を含んでおるわけでありますが、そのほかに特別会計として八億六千万程度、合計しまして、国の経費といたしましては二十六億六千万円程度でございます。さらに、このほかに地方公務員関係で二十五億六千万円ほど要するわけでございまして、この関係におきましては、合計いたしまして、国地方を通じて五十二億円程度の経費を要するということになるわけでございます。以上。
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