安田善一郎の発言 (農林水産委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府委員(安田善一郎君) 議題にいたされました開拓二改正法律案につきまして、先般、その提案理由を本名政務次官から申し上げましたが、簡明に、お許しを符まして補足説明を申します。
まず第一に、開拓融資保証法の一部を改正する法律案の方でございますが、昭和二十八年に開拓融資保証法が制定いたされまして、中央及び各都道府県に開拓融資保証協会が設立せられまして、これによりまして、開拓農家の、金融機関に対しまする、特に農協資金でございますが、その債務を保証することといたしました。保証は中央協会が全額再保証をすることになっておるのでございます。そういたしまして、この制度によりまして肥料、飼料等の短期資金及び中小家畜の中期資金か円滑に融通されることをはかって参ったのであります。このうち中期資金は、三十一年の秋より実施をすることになったのでございます。この制度に対しまする開拓農家の加入の増加、または営農の進展に伴いまして、資金の需要も増大いたしまして、さらには本制度によりまして、昭和三十三年度は、中小家畜導入五ヵ年計画の第二年目に当ります。この促進をはかる必要がありますために、今回、中央開拓融資保証協会の出資金等が三億八千百六十二万円でございまするが、開拓農家の要望に応じまして、その需要の進展に備えまして、融資保証ワクの増大をはかりまするために、一般会計より三十三年度は三千万円の増資をいたしたいというのが、本案の事由でございます。この関係は、過般予算の説明でも概略申し上げた通りでございます。なお、中央融資保証協会は、政府からの三十三年度一般会計から三千万円増資をするほかに、三十三年六月末、六月末と中しまするのは、同協会の年度末でございますが、それまでに準備金約一千四百万円ございまするので、そのうちの一千万円を基金に繰り入れる計画でございまして、すでにこのうち六百万円が本年一月末までに繰り入れられておるのでございます。すなわち中央保証協会の準備金からは、一千万円が基金に繰り入れられ、また繰り入れられる予定であるわけでございます。政府追加出資の三千万円の算出基礎を申し上げまするというと、これは前国会で御審議御可決を願いました開拓営農振興臨時措置法の出発に当りまして、中小家畜の導入をはかることにいたしました五ヵ年計画を、私どもは御審議に供しましたのでございますが、三十三年度は、その第二年目でございます。第二年目の三十三年度は導入計画といたしましては、豚を三万八千頭、綿羊を七千六百頭、鶏を十一万羽と予定いたしまして、それに要しまする資金は約一億八千万円でございます。この所要資金に対しまする原資は、農林中金の資金をもって融通させていただくような話がつけてありまするが、これに要する基金は、かねて法律及びこれに基く省令に従ってきめてありまする通り、融資額の六分の一を要しまするので、その大分の一は、すなわち一億八千万円の六分の一でございまするので、三千万円となるわけでございます。これが政府追加出資の算定基礎でございます。なお、中小家畜導入五ヵ年計画によりまする導入総頭数は、豚十九万一千頭、綿羊三万七千頭、鶏五十五万羽でございまして、その所要資金は九億円と見積られるのでありますが、これに要しまする基金は一億五千万円でございまして、これは三十四年度以降になお期待をしておるわけでございます。三十三年度の協会の保証計画といたしましては、三十二年十一月末、中央協会の出資金が三億七千五百六十二万円でございまして、これに、今年六月末までに準備金より基金に繰り入れまする一千万円、このうち本年一月までに六百万円繰り入れ済みでございますが、それと政府追加出資三千万円を加えますというと、本年六月末におきましては、協会の出資金は四億一千五百六十二万円となりまして、その六倍の三十四億九千万円が、三十三年度の保証の限度であるわけでございます。その保証計画の内訳を簡単に申し上げますと、肥料で約十八億円、飼料か一億八千万円、中小家畜で三億六千万円、その他わら工品、農機具、農薬、種苗等の需要資金でございまするが、この分といたしまして九千万円を予定いたしまして、計二十四億九千万円でございます。
以上が、開拓融資保証法の一部改正案の補足説明とさせていただきたいと思っておる分でございます。
その次に、開拓者資金融通法の一部改正をする法律案の提案理由も、また過般、木名政務次官から御説明を申し上げましたが、私から簡明に補足をさせていただきます。
政府は、去る二十六国会におきまして制定されました開拓営農振興臨時措置法等に基きまして、既入植者の営農振興に力を注ぐことにいたしております。これに基きまして三十二年度から準備を進めておりまして、開拓者諸君、その団体等、関係在庁等の御協力も得まして、着々と準備を進めておりますか、この臨時措置法に規定いたしまする営農の基礎が不安定な開拓者というのは、三十一年度までに約一千地区について、不振地区と申しますよりは範囲が広範囲な入植当時の営農数型になお到達することが、所定期間ではむずかしそうな、営農の基礎か固まらない開拓者を広く含んでおるのでございまして、現在の入植者約十五万のうちその約七割、十万四千戸を予定しておるのでございます。臨時措置法ができ、またそれに補足いたしまする自作農資金その他の各種の法律、また開墾建設工事の追加工事、開拓地の土地改良工事等の特別措置に応じまして、この常農基礎がいまだ不安定な開拓者も、自分の営農改善計画と、開拓農家のある開拓地区の振興計画について非常な熱意を示して御尽力を願って、立ち上られつつあるのでございます。御承知の通りと思うのであります。私どもは、同法の御審議に当りまして、御説明申し上げまして御了承を得ましたように、おおむねこの十万四千戸の営農不安定の開拓者に対しましては、今後なお四年間、すなわち昨年度からおおむね五年間をもちまして、入植当初の従来の営農類型で庶幾いたしました目標よりは相当上回りまして、農業所得が年間約三十五万円、こういうところに振興目標を置きまして、そうして各種の施策を、財政難の関係もございまするが、できる限りはかりたいと思っておるのであります。
目下の状況を申し上げまするというと、同法に基きまして開拓営農復興組合か指定をされまして、その組合においては、振興計画の指導と承認が鋭意進められております。特に熱意の盛んな所を中心にいたしまして、開拓関係の団体では全面的にこの計画を早く樹立するように指導されておるのが特徴でございます。結果は、昨年の十二月末におきましては約二割の計画ができまして、都道府県知事の承認を得て、本省に上っておるのでございます。本年の三月末すなわち本年度末の見込みを申し上げますと、開拓者団体の期待をいたしておりまするのは、その対象農家の約五割が計画が立てられまして、県知事の承認を得る見込みとなっておりますが、若干これよりは下回るかという感じもいたしております。いずれにしても、三十三年度は約五万戸についてこの振興計画で適切に立てられることを予定いたしますれば、戸数としては十分だと考えておる次第でございまするか、自余の振興組合となりまするところにつきましては、すなわち十万四千戸から五万戸を引きました残りは、法律に従いまして三十三年度中に計画を立てて施策をその次に移していただくようにいたしておるわけでございます。そうしまして、これらの開拓者が振興計画達成上必要な大家畜並びに畜舎、サイロ等の農業川施設、農機具等を購入、設置するための資本がなお必要でございまするか、入植当初には、現在ございまする営農数型を、三十三年度からは改訂をしたいと思っておりまするが、改訂前の現在の営農類型に従がいましては、規模も小さくて、類型に従いまする補助及び融資も少きに過ぎるという国会の御批判もございまして、現地の事情を私どもも研究をいたしまして、今回の振興組合、振興対象になる開拓者につきましては、十万四千戸に対しまして、五カ年間に一戸平均約十一万円の政府資金を追加投資する計画でございます。この五年間に一戸当り平均約十一万円の追加投資をすることが、この法案の、すなわち開拓者資金融通特別会計法の特別会計によりまする融資の、同融通法の改正法案の趣旨でございます。
このほかに、農林漁業公庫からも約七億円の融資をいたしたいと思っておるのであります。三十三年度でございます。こういうふうにいたしまするというと、昭和三十七年度までに、開拓者資金融通特別会計から融資すべき総資金量は約百十四億となりますが、三十三年度は、このうち五万戸に対しまする分としまして十六億二千五百万円を計上した次第でございまして、この関係は、過般、予算の説明で私から概略を申し上げた次第でございますが、その中身を申し上げますと、これによりまして乳牛は約一万二千頭、役畜を約二千頭、畜舎、サイロ、堆肥舎等を約六千棟、自動耕転機を約三百台購入または設置を予定いたしておるのでございます。一方、貸付金の償還条件でございまするが、これか本改正法律案の関係条文でございまするが、従来は中期資金といたしまして、家畜用のために償還期限を八年、そのうち据置期間を三年と定めてございます。ただ、従来でも、昭和二十八年と九年の連年災害を受けた方に対しましては、原則といたしまして、利率は同様で五分五厘でございますが、償還期限を十二年としている例外がございます。今回は、営農振興臨時措置法の特別措置に応じまして、資金の確保をいたしまするとともに、計画達成上は、右の大家畜及び農業川施設、農機具等の資金の供給に当りましては、開拓者の営農の基礎を早く確立することをも考えまして、全面的にこれを十二年の償還期限に延長したいと思っておるのでございまして、その分の改正法律案を出しておるわけでございます。これらの開拓者に営農の基礎を確立させますれば、戦後いろいろの事情の変化に伴いまして、十五万戸のうち、約十万四千戸が営農安定を欠いておりますものが、従来の営農数型よりある程度修正をせられて、農業所得も増加する目途のもとに、安定に近づいていく、こういうふうに考えておるのでございます。
以上が、簡単な補足説明でございます。