農林水産委員会

1958-03-07 参議院 全71発言

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会議録情報#0
昭和三十三年三月七日(金曜日)
   午後一時三十七分開会
  —————————————
 出席者は左の通り。
   委員長     重政 庸徳君
   理事
           柴田  栄君
           藤野 繁雄君
           鈴木  一君
   委員
           秋山俊一郎君
           佐藤清一郎君
           関根 久藏君
           田中 啓一君
           田中 茂穂君
           堀本 宜実君
           東   隆君
           江田 三郎君
           大河原一次君
           河合 義一君
           北村  暢君
           千田  正君
           北條 雋八君
  政府委員
   農林政務次官  瀬戸山三男君
   農林省農林経済
   局長      安田善一郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
  —————————————
  本日の会議に付した案件
○開拓融資保証法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○開拓者資金融通法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
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重政庸徳#1
○委員長(重政庸徳君) ただいまから農林水産委員会を開きます。
 開拓融資保証法の一部を改正する法律案(閣法第六号)及び開拓者資金融通法の一部を改正する法律案(閣法第六五号)、(いずれも内閣提出、衆議院送付)を、一括して議題にいたします。これらの法律案は、昨日衆議院本会議において全会一致をもって可決され、当院に送付、即日当委員会に付託されました、これらの法律案については、去る二月二十七日の委員会において提案理由の説明を聞いたのでありまして、本日は、まず、これらの法律案の内容その他参考事項について、補足説明を求めます。
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安田善一郎#2
○政府委員(安田善一郎君) 議題にいたされました開拓二改正法律案につきまして、先般、その提案理由を本名政務次官から申し上げましたが、簡明に、お許しを符まして補足説明を申します。
 まず第一に、開拓融資保証法の一部を改正する法律案の方でございますが、昭和二十八年に開拓融資保証法が制定いたされまして、中央及び各都道府県に開拓融資保証協会が設立せられまして、これによりまして、開拓農家の、金融機関に対しまする、特に農協資金でございますが、その債務を保証することといたしました。保証は中央協会が全額再保証をすることになっておるのでございます。そういたしまして、この制度によりまして肥料、飼料等の短期資金及び中小家畜の中期資金か円滑に融通されることをはかって参ったのであります。このうち中期資金は、三十一年の秋より実施をすることになったのでございます。この制度に対しまする開拓農家の加入の増加、または営農の進展に伴いまして、資金の需要も増大いたしまして、さらには本制度によりまして、昭和三十三年度は、中小家畜導入五ヵ年計画の第二年目に当ります。この促進をはかる必要がありますために、今回、中央開拓融資保証協会の出資金等が三億八千百六十二万円でございまするが、開拓農家の要望に応じまして、その需要の進展に備えまして、融資保証ワクの増大をはかりまするために、一般会計より三十三年度は三千万円の増資をいたしたいというのが、本案の事由でございます。この関係は、過般予算の説明でも概略申し上げた通りでございます。なお、中央融資保証協会は、政府からの三十三年度一般会計から三千万円増資をするほかに、三十三年六月末、六月末と中しまするのは、同協会の年度末でございますが、それまでに準備金約一千四百万円ございまするので、そのうちの一千万円を基金に繰り入れる計画でございまして、すでにこのうち六百万円が本年一月末までに繰り入れられておるのでございます。すなわち中央保証協会の準備金からは、一千万円が基金に繰り入れられ、また繰り入れられる予定であるわけでございます。政府追加出資の三千万円の算出基礎を申し上げまするというと、これは前国会で御審議御可決を願いました開拓営農振興臨時措置法の出発に当りまして、中小家畜の導入をはかることにいたしました五ヵ年計画を、私どもは御審議に供しましたのでございますが、三十三年度は、その第二年目でございます。第二年目の三十三年度は導入計画といたしましては、豚を三万八千頭、綿羊を七千六百頭、鶏を十一万羽と予定いたしまして、それに要しまする資金は約一億八千万円でございます。この所要資金に対しまする原資は、農林中金の資金をもって融通させていただくような話がつけてありまするが、これに要する基金は、かねて法律及びこれに基く省令に従ってきめてありまする通り、融資額の六分の一を要しまするので、その大分の一は、すなわち一億八千万円の六分の一でございまするので、三千万円となるわけでございます。これが政府追加出資の算定基礎でございます。なお、中小家畜導入五ヵ年計画によりまする導入総頭数は、豚十九万一千頭、綿羊三万七千頭、鶏五十五万羽でございまして、その所要資金は九億円と見積られるのでありますが、これに要しまする基金は一億五千万円でございまして、これは三十四年度以降になお期待をしておるわけでございます。三十三年度の協会の保証計画といたしましては、三十二年十一月末、中央協会の出資金が三億七千五百六十二万円でございまして、これに、今年六月末までに準備金より基金に繰り入れまする一千万円、このうち本年一月までに六百万円繰り入れ済みでございますが、それと政府追加出資三千万円を加えますというと、本年六月末におきましては、協会の出資金は四億一千五百六十二万円となりまして、その六倍の三十四億九千万円が、三十三年度の保証の限度であるわけでございます。その保証計画の内訳を簡単に申し上げますと、肥料で約十八億円、飼料か一億八千万円、中小家畜で三億六千万円、その他わら工品、農機具、農薬、種苗等の需要資金でございまするが、この分といたしまして九千万円を予定いたしまして、計二十四億九千万円でございます。
 以上が、開拓融資保証法の一部改正案の補足説明とさせていただきたいと思っておる分でございます。
 その次に、開拓者資金融通法の一部改正をする法律案の提案理由も、また過般、木名政務次官から御説明を申し上げましたが、私から簡明に補足をさせていただきます。
 政府は、去る二十六国会におきまして制定されました開拓営農振興臨時措置法等に基きまして、既入植者の営農振興に力を注ぐことにいたしております。これに基きまして三十二年度から準備を進めておりまして、開拓者諸君、その団体等、関係在庁等の御協力も得まして、着々と準備を進めておりますか、この臨時措置法に規定いたしまする営農の基礎が不安定な開拓者というのは、三十一年度までに約一千地区について、不振地区と申しますよりは範囲が広範囲な入植当時の営農数型になお到達することが、所定期間ではむずかしそうな、営農の基礎か固まらない開拓者を広く含んでおるのでございまして、現在の入植者約十五万のうちその約七割、十万四千戸を予定しておるのでございます。臨時措置法ができ、またそれに補足いたしまする自作農資金その他の各種の法律、また開墾建設工事の追加工事、開拓地の土地改良工事等の特別措置に応じまして、この常農基礎がいまだ不安定な開拓者も、自分の営農改善計画と、開拓農家のある開拓地区の振興計画について非常な熱意を示して御尽力を願って、立ち上られつつあるのでございます。御承知の通りと思うのであります。私どもは、同法の御審議に当りまして、御説明申し上げまして御了承を得ましたように、おおむねこの十万四千戸の営農不安定の開拓者に対しましては、今後なお四年間、すなわち昨年度からおおむね五年間をもちまして、入植当初の従来の営農類型で庶幾いたしました目標よりは相当上回りまして、農業所得が年間約三十五万円、こういうところに振興目標を置きまして、そうして各種の施策を、財政難の関係もございまするが、できる限りはかりたいと思っておるのであります。
 目下の状況を申し上げまするというと、同法に基きまして開拓営農復興組合か指定をされまして、その組合においては、振興計画の指導と承認が鋭意進められております。特に熱意の盛んな所を中心にいたしまして、開拓関係の団体では全面的にこの計画を早く樹立するように指導されておるのが特徴でございます。結果は、昨年の十二月末におきましては約二割の計画ができまして、都道府県知事の承認を得て、本省に上っておるのでございます。本年の三月末すなわち本年度末の見込みを申し上げますと、開拓者団体の期待をいたしておりまするのは、その対象農家の約五割が計画が立てられまして、県知事の承認を得る見込みとなっておりますが、若干これよりは下回るかという感じもいたしております。いずれにしても、三十三年度は約五万戸についてこの振興計画で適切に立てられることを予定いたしますれば、戸数としては十分だと考えておる次第でございまするか、自余の振興組合となりまするところにつきましては、すなわち十万四千戸から五万戸を引きました残りは、法律に従いまして三十三年度中に計画を立てて施策をその次に移していただくようにいたしておるわけでございます。そうしまして、これらの開拓者が振興計画達成上必要な大家畜並びに畜舎、サイロ等の農業川施設、農機具等を購入、設置するための資本がなお必要でございまするか、入植当初には、現在ございまする営農数型を、三十三年度からは改訂をしたいと思っておりまするが、改訂前の現在の営農類型に従がいましては、規模も小さくて、類型に従いまする補助及び融資も少きに過ぎるという国会の御批判もございまして、現地の事情を私どもも研究をいたしまして、今回の振興組合、振興対象になる開拓者につきましては、十万四千戸に対しまして、五カ年間に一戸平均約十一万円の政府資金を追加投資する計画でございます。この五年間に一戸当り平均約十一万円の追加投資をすることが、この法案の、すなわち開拓者資金融通特別会計法の特別会計によりまする融資の、同融通法の改正法案の趣旨でございます。
 このほかに、農林漁業公庫からも約七億円の融資をいたしたいと思っておるのであります。三十三年度でございます。こういうふうにいたしまするというと、昭和三十七年度までに、開拓者資金融通特別会計から融資すべき総資金量は約百十四億となりますが、三十三年度は、このうち五万戸に対しまする分としまして十六億二千五百万円を計上した次第でございまして、この関係は、過般、予算の説明で私から概略を申し上げた次第でございますが、その中身を申し上げますと、これによりまして乳牛は約一万二千頭、役畜を約二千頭、畜舎、サイロ、堆肥舎等を約六千棟、自動耕転機を約三百台購入または設置を予定いたしておるのでございます。一方、貸付金の償還条件でございまするが、これか本改正法律案の関係条文でございまするが、従来は中期資金といたしまして、家畜用のために償還期限を八年、そのうち据置期間を三年と定めてございます。ただ、従来でも、昭和二十八年と九年の連年災害を受けた方に対しましては、原則といたしまして、利率は同様で五分五厘でございますが、償還期限を十二年としている例外がございます。今回は、営農振興臨時措置法の特別措置に応じまして、資金の確保をいたしまするとともに、計画達成上は、右の大家畜及び農業川施設、農機具等の資金の供給に当りましては、開拓者の営農の基礎を早く確立することをも考えまして、全面的にこれを十二年の償還期限に延長したいと思っておるのでございまして、その分の改正法律案を出しておるわけでございます。これらの開拓者に営農の基礎を確立させますれば、戦後いろいろの事情の変化に伴いまして、十五万戸のうち、約十万四千戸が営農安定を欠いておりますものが、従来の営農数型よりある程度修正をせられて、農業所得も増加する目途のもとに、安定に近づいていく、こういうふうに考えておるのでございます。
 以上が、簡単な補足説明でございます。
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重政庸徳#3
○委員長(重政庸徳君) ただいまから、これら両法案の審議を行います。まず質疑に入ります。御質疑の向きは御質疑を願います。
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千田正#4
○千田正君 今、局長の御説明で大体わかりましたが、特に私はお伺いしたいのは、営農振興計画によりまして、各都道府県知事の承認を得て政府に申達していきますところの各組合ですね、これに対して、できるだけ早く貸付の処置をしてもらいたい。それで、私は、先ほどのお話によるというと、今月末までには、相当の組合数と、それに基く戸数か出てくると思いますが、大体現在まで、さっきは昨年末現在の戸数をおっしゃっておられたんですが、二月末あたりまでわかりませんですか、承認して申達してきたものは。
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安田善一郎#5
○政府委員(安田善一郎君) 十二月末までで二割でございますが、一月末で三割になっております。
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千田正#6
○千田正君 それで、この計画に基いて、従来より一歩進んだ営農態勢が整えられていきますが、償還条件等が、従来のようにあまりむずかしいというと、せっかく皆さんか立案して開拓者のために考えたのか、速効的効果をなさないでは困るのであって、これに対する問題の一つとして、償還条件ですね、この償環条件に対しては、政府は資金履行の条件として、たとえば生活保護の対象になっているあるいは留守家族、あるいは行方不明者に対する問題等も、相当お考えになっておるわけけであります。改善計画に対して、新たなる緩和策について、何か条件を考えておられるかどうか、その点をお伺いいたしたい。
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安田善一郎#7
○政府委員(安田善一郎君) 開拓者の持っておりまする負担の中には、生産的で優良なる債務と申しますか、当然生産的で償還が可能なという性質のものもございますし、個人消費その他特別の事由で、不良の債務もあると思いますが、いろいろあるうちで、開拓者資金の政府特別会計から融資しておるものは、三十一年度末で百三十一億残高がございます。天災法の災害営農資金では三十八億余でございまして、公庫資金としましては十九億余ございます。全体では百八十八億ございます。三十二年度分を加えますと、二百億をこえるわけでございますが、このうちで、御指摘になりました開拓者の中には、生活保証を受けておる者があるが、これに対してはどうか、こういうことでございますが、昨年度の開拓法案についての御審議の際にも出ましたか、私が最近見積っておりまするもの、全国農家で生活保護法の適用を受けておる開拓農家は、約三千五百戸でございます。青森県あたりでは、その一割ぐらいあるようでございますが、この問題に対しましては、熊本の阿蘇等においても例がございますが、耕作農業あるいは家畜を入れた農業に割合従事しないで、他へ賃かせぎに行っておるような、きわめて低調な開拓者もあるのでありますが、特別のそういう離農的な入植者は別といたしまして、営農に今後いそしんで、農業で立っていこうという力がほとんど全部でございまするけれども、生活資金等で非常に困っておる、また営農の進度も進んでおらない、こういう所に対しましては、まず第一に、開拓者資金特別会計につきましては、同法に基き、政府が必要な場合融資をしたのですから、償還はできる限りは必ず償還をしていただいて、また借りていただくというのか条件でございますけれども、必要な場合償還延期の措置をとることができるのでございまして、また過般、国の債権の管理等に関しまする法律が出ましたが、三十二年度中に農地局、特に農地事務局長をしてその開拓者関係の政府資金の償還困難なものに対する償還延期、どうしても償還ができないときはこれを免除する、こういう措置についての管理事務は農地事務局長に委任していただくことに大蔵省と話をきめまして、開拓者側、また開拓者の団体からその申請があるのに応じまして、これをよく調べて、その措置をとるように準備を整えたところでございます。また、開拓者に対しまする融資は、そのほとんど全部が開拓農協を通じて連帯債務の形で出ておりますが、一部その組合員である開拓者が行方不明等になりまするというと、債務を負うたまま連帯債務者であるところの他の開拓農家及び開拓農協が、余分の債務を負うことになるわけでございますが、これに対しましても、政府資金に関しましては、同様の措置をとるようにいたしておるのでございます。またこの延期と、それに続く法に基きまする免除ばかりでなしに、開拓地を開拓者に売り渡しまして、営農は確立していないが、とにかく自作農であるという形になっておりまする対象開拓農家に対しましては、自作農資金のうち三十三年度約五億のワクをもちまして、三十三年度も同様に約五億のワクをもちまして、個人債務で、他の方法ではなかなか処理がむずかしいものに対する長期低利の資金供給による借りかえを考えております。次に災害経営資金でございますが、先ほど申し上げました三十一年度末では三十八億余あると申しましたものでございますが、これは、昨年から一部は、私どもの役所でいえば経済局の金融課でやっておりまする天災法に基く災害経営資金の利子補給と、損失補償並びにその期間延長を考えておりますが、今般は、これを経営改善という名前にすることにいたしまして、天災法の融資から開拓営農振興臨時措置法に基きまする資金の方へ切りかえまして、その利子補給額も昨年が約三千六百万円であったと思いますが、三十三年度は一億二千万円に増加いたしまして、より長期にする、簡単に申しますと、三年ないし五年の償還期限を十年の償還期限の方に切りかえる、そういうふうに措置をいたしております。これは予算の計上及びこの改正法案でありません開拓営農振興法の運用によります措置でございます。農林漁業金融公庫資金十九億の負債に対しましては、政府資金に準ずるものでございますので、開拓者資金特別会計におきまする措置と同様に取扱いをいたしたいと思っておるわけでございます。しかし、いずれにしましても、負債を緩和するのも、営農を振興して必要な建設工事の追加補助、開墾の進度を高める、営農の高度化を進めるというような形で、経営上からの余裕をもって早く返していただくことの方がより重点でございますので、一方以上申しましたように、債務の条件緩和をいたしまするとともに、営農振興の方をはかって、両々相待って措置をしたいと思っておるわけでございます。
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千田正#8
○千田正君 その両々相待ってやるということはまことにけっこうなんですか、昨年は大体融資の面ですね、開拓資金融資の面は、特別会計などの、開拓者に今まで貸した分か返ってきた、償還してきた金に見合ってまた貸してやるという方法をとつておったのですね。三十三年度はどのくらいの予定をしておるのですか。
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安田善一郎#9
○政府委員(安田善一郎君) 三十三年度も償還金をもちまして、さらに再融資をする。原資としておりますものか九億八千万円でございますが、償還期限のきておりますものの七割を見込んでおるわけでございます。
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千田正#10
○千田正君 一方においては営農の条件はある程度緩和していきますから、必然的に償還の方も多少おくれることを見越さなければならないのであって、それで償還した七割というのだと、ますます何か貸付営農金額が減るような気がするのですが、返ってきたのにプラス・アルファで貸してやらないというと、なかなか伸びていかないのじゃないか、そういうふうに考えるのですが、返ってくると予定されたもの七〇%ということじゃなく、返ってくると予定したものを一〇〇%くらい貸してやるという親心を持っていただかないというと、伸びていかないのじゃないかと思うのですが、その点はどうなんですか。
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安田善一郎#11
○政府委員(安田善一郎君) その点は、全国団体も作っております開拓者の農協連、及び開拓者連盟等ともよくお打ち合せをし、また県庁の係官ともよく研究をいたしましたのですが、千田先生御指摘の分は、従来、返してはまた借り、借りてはまた返し、また借りるというふうにぐるぐる回っておったのは、天災法の短期資金が第一でございますか、その他の措置の分も御指摘のようであったと思いますが、三十一年度の末までの償還計画、償還の実績を見ますると、年度のズレが少しありますか、翌年にかかって償還したものかありますが、昨年度償還期限に到達しておりまするものは、今まで最低が九割でございます。従いまして、開拓者の意向も加え、実績に徴しまして、七割で、確実にそれを見込んでも、新たな融資措置の原資にして確実であるという見通しを大体持っておるのであります。あわせまして開拓者自身もほかの資金を早く返しましても、資金運用部の資金を中心にして政府出資を加えた開拓者資金特別会計の政府資金でございますが、これは返すものは返して、必要なところへ、開拓農家は違う場合もありますが、結局開拓者だけに貸す金でありますから、これは必ず優先的に返すようなふうの仕組みで考えてくれてよろしい、こういう御意向が圧倒的でございましたので、償還条件等の緩和をはかりますれば、原資には事欠かないと、こういうふうに見ておるのであります。なおしかし、それでは安全を期し得られませんので、昨年から始めました自作農資金で割当してありますが、まだ使ってありませんが、三十二年度分五億、三十三年度分五億、計十億を予定しておるわけでございまして、これは五分十五カ年償還でございますので、その分で調節すれば、営農計画もうまく立って、県の承認が得られることの方が僕はむしろおくれるんじゃないか、こういうふうに思っております。
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千田正#12
○千田正君 さっきの御説明のあの自作農創設資金は、三十二年度で五億、三十三年度で同じような金額という御説明がありましたか、今のお話の面も、特別会計からの、いわゆる改正する融通法によって特別会計から貸すのも、七〇%では不足だという私の説について、いろいろ御説明がありましたが、そういう面を調節する意味において、自作農創設資金の方からも出すということですか、十五カ年の十億というのは。
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安田善一郎#13
○政府委員(安田善一郎君) 自作農資金を特にワクを設定しまして、開拓者に融資しようとしまするのは、個人債務で、いかにもそれがなければ開拓者の立ち直りかよろしくないというものを目標にして貸そうという措置をとることにいたしましたのでありますが、生活及び営農の基礎を固め、また進めていくのに一番むずかしいのはその個人債務、その次は災害資金でございますか、それ以外の生産基本資金と申しますか、開拓者資金は、そのおそれかない、むしろ優良債務に当ると、こう見ておりますので、一番困難なものの方に自作農資金の措置をとりまして、二番目に困難なものの災害資金を、振興法の営農改善資金に切りかえて、利子補給、損失補償を加えますれば、ちょうど先生の御指摘のような気持で措置したということになると考えたわけでございます。
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千田正#14
○千田正君 そうしますと、三十二年度と三十三年度が大体五億で、その五億ぐらいの貸付の対象となるものは、個人債務、たとえば病気である場合とか、あるいは、災害、たとえばよく開拓地において火事になったり何かそういうこともありますが、そういうようなときの復興資金や何かは、この面から適用して貸してもらえるわけですか。それから、開拓初期の資金の不足の分とか、そういうようなものは、今のお話の五億のワクから借りられるわけですか。
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安田善一郎#15
○政府委員(安田善一郎君) その通りでございます。それを用意して待っておりますが、まだ借りにきてくれません。笑いこれは無理に貸さないのでないのでありますが、営農振興計画を立てて借りてもらいたいと思っておるせいだと思います。
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千田正#16
○千田正君 そうしますと、たとえば改善計画に基く面で、各都道府県の知事の承認を得てきたものに対しては、その内容を見て、どんどん貸し付けていく、これは、あんまり複雑化するというと、ちゅうちよ逡巡して、今のような貸したいのだけれどもどうしたのかというようなことで、もたもたしている点があるんですが、手続の上においては、やはり改善計画を実行する上からいっても、できるだけめんどうな手続をとらせないようにして貸してやるということにならないと、立ち上りかおそいのじゃないかと私は思うのですが、都道府県から知事の承認を得て申請してきた場合は、本省としてはできるだけ早くこれを許可してやっていただきたい、こう思うのですが、その点はどうですか。
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安田善一郎#17
○政府委員(安田善一郎君) 私どもも、この一年の経過に徴しまして、そのように思っておるのであります。むしろ開拓者諸君の方か非常にまじめでございまして、計画を立て、それを実行するというための会議や、記入の仕方等、非常に緻密にやられまして、他面、五分の一か三分の一ずつを早くやって、一日でも早く一部でも開拓農家の立て直しの措置が具体化するような方針でなしに、十万四千戸全部を一齊に出発させようという団体としても御無理もない気持を持っておられましたために、若干の時期のおくれがございますが、運用に当りましては、開拓団体の方もできるところから早く措置をとる、関係庁の方も、昨日米関係官の会議をいたしておりまして、全面管理を国がしておるほどの開拓者で、立て直しに当っても特別法を立てましたような開拓地区でございますし、営農の振興及び負債の緩和も政府資金を中心にいたしておることにした状態でございますから、他の場合よりは簡単にできるように指示を与えつつあるのであります。
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千田正#18
○千田正君 もう一点。開拓地における橋であるとか、あるいは学校の生徒の通うところの道路の修築とか、そういう問題か開拓地にとっては、ある一面においてなかなか重要な施設なんですね。そういう腐朽した橋のかけかえであるとか、あるいは道路の不通だった所の修築であるとか、あるいは共同施設の改善とかいうような問題については、しょっちゅうやっておられると思いますけれども、歩いてみると、五年たってもそういう施設ができておらないという所もわれわれは見ることがあるのですが、そういうことに対しては、今度の予算において十分に盛って、迅速にやっていただけるようになっておりますか、どうですか。
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安田善一郎#19
○政府委員(安田善一郎君) 開拓者の生活と成長のために、他の国民層との差があることとして一番心配なのは、ちょうど今御指摘の点だと思います。学校であり、電気であり、飲料水であり、あるいは衛生設備であるわけでございますが、これに対しましては、三十三年度におきましても一部流用をすることができる余地がありましたので、五千六百万円余をもちまして、次年度の繰り上げ施行をいたしまして、その対象は、中学校の四棟の増設、電気施設の九十七キロメーターの設置、飲料水の三百五十四カ所でございますが、
   〔委員長退席、理事藤野繁雄君着席〕
三十三年度に当りましても、特にこの点に留意をいたしまして、発電や移住施設等において、従来補助がなかったのもつけ加えまするとともに、おおむね古い開拓地には入植当初に予定した程度のものはだんだん完成にほとんど近づくという程度の予算を計上しておるのであります。
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柴田栄#20
○柴田栄君 昨年の四月に開拓営農振興臨時措置法が施行せられましてから、今日までに開拓営農振興組合並びにその組合員に対し益して、開拓者の資金がどの程度貸し付けられておるか、あるいはまた今後貸し付けられる予定は大体どんなお見込みですか。
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安田善一郎#21
○政府委員(安田善一郎君) 柴田先生の御質問にお答えすることと同じことになるわけでありますが、千田先生にお答え申し上げましたように、この前御可決願いました営農振興法に応じましては、昨年末までに一万二千の振興計画か出てきたわけであります。一月末でその五割増しになっておるわけでございます。年度末に五万くらいになっておりますが、振興計画そのものに応じました措置は、本年度これからと来年度になるわけであります。ところかその振興計画は、債務の償還条件を緩和する分と営農を振興させていく部分と二つございまして、三十二年度端的にまずやるのは、災害資金をより長期に切りかえるその利子初給と、その損失を補償するということになりますので、その他のことは三十二年度必ずしもそれを予定しませんでした。開拓者資金特別会計による政府資金約十九億、その既入植者は八億五千でございますが、災害資金を切りかえるほかは、開拓者資金としては八億五千の貸付を終りつつあるわけであります。三十三年度は、これを十六億二千万円余にしようとしておるわけであります。
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柴田栄#22
○柴田栄君 それらの開拓資金というのは、現行の償還期間八年という条件付で大体貸しておられるということでございますか。
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安田善一郎#23
○政府委員(安田善一郎君) 三十二年度に行いましたのはそうでございます。三十三年度以降は、改正法律案によりまして十二年に延ばしたいと思っておるわけであります。しかし、同じような措置があって、従来から御説明申し上げましたように、一千地区の特に悪い不振地区等は指定しておったわけであります。そこで、この借りかえ措置を考えまして、結局、営農振興組合となりますものに対しましての開拓者資金特別会計の融資は、振興計画が立てられた以後は、一齊に切りかえはできないかと思いますが、初めて貸す三十三年度以降は、本法案が通りますれば十二年償還になりますが、そう時期を延ばさないで全部十二年に借りかえされるというようなふうに持っていきたい、こういうふうに思うのです。
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柴田栄#24
○柴田栄君 その十二年に延長になります理由と申しますか、特に十二年を選ばれた理由ということは、どういうことでございますか。
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安田善一郎#25
○政府委員(安田善一郎君) これは私どもは、ほとんど全部の開拓農家について営農実績調査をしておるのであります。営農実績調査で従来営農類型が悪かった分を修正して、修正した営農類型を適用する、また開拓者の状況を、いろいろありますが、安定、やや安定、不安定、やや不安定というふうに分けてみまするというと、おのずからこの開墾の進度を早めてもらう部分、これに対しましては炭カルの助成とか、道路工事の追加工事とか、その他の建設工事も行いますと同時に、開墾作業費も、期限が切れても入植当初の予定通りは追加補助をしようと、こういうふうにいたしますると、あとは、営農の問題になるわけであります。営農の問題を、家畜、特に大家畜と中小家畜を先ほど申しましたように導入することといたしますと、非常にまれな災害がきたり個人的に非常に個別な事由がない限りは、十二年償還をするとすれば、一年分の償還は、農業収入をもって生活をまかないつつ償還ができると、こういうことでございまして、もう一つの見通しは、二十八年と二十九年の災害時に、特別に国会の御審議を得まして償還年限を十二年とした例がございますので、最近の歴史上一番ひどい災害のところの償還期限まで持っていくのがまあ常識的だろう、それ以上出るのはちょっとひどいだろう、こう思ったわけであります。
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柴田栄#26
○柴田栄君 御説明でわかるわけですか、しかし、十二年ときめられた場合には、最悪の場合でも大体償還可能だというお見込みだと、たとえば非常な、今後といえども非常な災害があり得る、そのためにせっかくの営農計画かまた根底からくすれるというような場合があり得るとすれば、その場合に、一体特例はもう考えておられないと、こういうことでございますか。
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安田善一郎#27
○政府委員(安田善一郎君) 先ほど申し上げましたように、法律の条文で、開拓者資金は特別の措置を、特別のいい条件を作っているという気持で、きっと償還年限かきめてあったのじゃないかと思うのであります。そこで、八年を十二年にするのでも、法律改正すら要するのであります。普通の場合には、法文で償還期限をきめたのは少いのじゃないかと思うのであります。そこで八年を十二年に延ばしますというと、逆の意味で、他の条文で、必要があって措置できる場合は、償還延期できるという条文がありますから、八年を消して十二年にしてしまえば……。むずかしい条件のときはひとしく償還延期も適用するつもりでございます。
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柴田栄#28
○柴田栄君 次に、先ほども御説明されまして、八年の場合は三年間の据置期間というお話しでしたか、十二年の期間を認めた場合の据置期間は、従来通りというお考えでございますか。
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安田善一郎#29
○政府委員(安田善一郎君) そうでございます。
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