青木正の発言 (地方行政委員会)

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○青木国務大臣 日本の新しい警察制度が国家公安委員会の管理のもとに置かれることになった。そのことは、お話のように従来のようないわゆる警察国家というようなあり方になってはならぬ、また時の政府が警察を勝手に指揮命令するというようなことがあってはならぬ、こういう考え方から出発したものであることは御承知の通りであります。
 そこでただいまのお話でありますが、警察法の第九条にはっきり書いておりまするように、国家公安委員は同一の政党に所属する者が二名以上になってはいかぬ、こういうことで一方の政党に片寄ることを厳に法律で押えておるのであります。そうしてまた、毎年一人ずつ交代するのでありますが、その委員の任命に当りましては、国会の同意を得て総理大臣がこれを任命するということになっておりまして、国会の承認を得て総理大臣が任命し、しかも同一の政党に所属する者が過半数にならぬように配慮されておるわけであります。そしてまた、ただいまお話の中に、委員長が国家公安委員会に入っておるので政治的関与になるんじゃないかというお話でありますが、警察法第四条に「内閣総理大臣の所轄の下に、国家公安委員会を置く。国家公安委員会は、委員長及び五人の委員をもって組織する。」、こうはっきり書いてあるのでありまして、私は国家公安委員でなくして、国家公安委員会の委員長という立場に置かれているのであります。その考え方は、私が国家公安委員であって、国家公安委員の一人として委員会にあって、そうして表決権を持つというあり方であっては、政党出身の国務大臣が国家公安委員会の中に入るという形になりますので、そういうことのないように国家公安委員長と五人の委員をもって構成する、こうなっておるのであります。そうして原則として私は表決権を持っていないのでありまして、この法律にもありまする通り、可否同数の場合に限って例外的に——可否同数でいつまでもきまらぬ場合があり得るわけでありますから、そういうときだけ表決権を持って、しかもふだんは五人の委員でありますので、正常の場合におきましては委員長というものは会議の主宰はいたしますが、表決には入らないという建前になっておるのであります。現実に、私が委員長になりまして、いまだかつて一度もそういう表決に加わるというようなことをいたしていないのでありまして、会議を主宰し、また国家公安委員長は国家公安委員会の意向を代表して——これは外部に代表するというあり方になっておりますので、その点は警察法を昭和二十九年に改正するときにいろいろな論議のあった問題であることも私承知いたしております。そうして論議の結果現行制度ができたのでありますが、すっきりせぬといえばすっきりせぬかもしれませんが、私は、警察の中立性を確保するためには、こういう制度はまことに適当なといいますか、一つの新しい考え方といいますか、警察の中立性を維持するためには最も適当な制度と思うのであります。と申しますのは警察の問題につきまして、閣議なり、あるいは国会において、国家公安委員会の意向を代表する者がなければならぬことも当然でありますので、やはり国務大臣がそういう国家公安委員会の意向を代表して国会なり、あるいは閣議において発言する機会を持つことも、一面において必要と思うのであります。しかし、その国家公安委員長が、国家公安委員会を左右するというような形になっては、それは中立性を害することになりますので、そこでこういうような現行のあり方になった、こう思うのであります。お話のような中立性を害するとか、あるいはまた政党が警察に対して干渉するとかいうことは、現行制度のもとにおきましては、絶対に制度上もでき得ませんし、現実問題としてもでき得ない、かように考えておるのであります。

発言情報

speech_id: 103004720X00919581028_006

発言者: 青木正

speaker_id: 29657

日付: 1958-10-28

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会