岸信介の発言 (内閣委員会)
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○岸国務大臣 今日まだ安保条約の問題につきましては、藤山・ダレス会談において基本的に日本の自主性と対等性を持った、できるだけ双務的なものにする。ただしそれは日本憲法の制約の範囲内である。こういう基本の話が藤山・ダレスの間にまとまりまして、その具体的な話は東京で交渉しようということで、昨日まで二回の会見をいたしております。まだ具体的の内容にまで入っておりません。今おあげになりました諸点につきましては、これはやはり話し合いの題目になる問題であると私は思っております。そうして特に適用範囲といいますか、防衛の範囲といいますか、沖縄、小笠原を入れるか入れないかということは、きわめて重大な意義を持っていると思います。今一面の理由を石橋委員が御指摘になりました。そういう点も頭に置いて考えなければならぬと思います。同時にわれわれ自身がここに潜在主権を持っているところであります。アメリカも、私とアイゼンハワー大統領との共同コミュニケにおいて再確認をいたしております。沖縄住民の人々が祖国日本と運命をともにする。そういう強い決意を表明されていることも頭に入れて考えなければなりません。これらを十分慎重に検討して、今後の交渉をしたいと思っておりますが、今日の段階におきまして今おあげになりました点について、私がまだ意見を申し上げる時期でない、かように思っております。