柏正男の発言 (内閣委員会)

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○柏委員 私どもは憲法調査会が現在の憲法に関する関心を高める意味において公聴会を開かれ、あるいは分科会においてもそういう制度を御採用になるということについては、その点は憲法を周知せしめるという意味を持つことにおいてけっこうなことだと私どもは思います。しかしながらこれが今度改正の問題を取り上げていく、改正の宣伝の機関にそういうものをお使いになるというような事態になっていきますれば、私どもはそういう公聴会のやり方とか、そういうようなものに対してもっと違う意味でこれを考えていかなければならない。そういう意味におきましては、私どもは現在ここに五名の事務官を増すというようなことにつきましても、現実にただ今の説明を承わっただけでは、総会が委員会の段階に移り、委員会が分科会の段階に移るという程度であって、必ずしも実質的な事務の量の増大というようなものが、その形だけでは現われてこないのではないか。ただ委員会が分科会に移るというようなことによって回数が多くなり、あるいはそういう速記の量がふえたり頒布する書類の量がふえたりという形は考えられぬことはございませんが、憲法改正というような段階まで入りませんと、実は七人が十二人になるというだけの事務量が考えられないというように思うのでございます。しかしもうすでに予算にも計上されておることでもございますから、今さら言ってもいたし方ないと思いますが、そういう面から見て私どもは憲法調査会が現在の段階においては決して改正のところまでは進まず、現在の憲法の内容を明らかにしていくという程度のところで進んでおるのだと思います。
 次は官房長官にお尋ねいたしたいのでございますが、現在の状態において国民の中には憲法調査会は憲法を改正する一つの予備機関である。総理大臣自身も、自分は憲法改正論者である、ことに九条を含めた憲法改正を考えているのだ、あるいはこの問題は憲法とは離れましても、安保条約も改正する、ことにその中には防衛の範囲が拡大されていく、あるいは国民が心配するような核兵器を使うような戦争への中に巻き込まれていくのじゃないかということに対しても心配をいたしております。そういうことと今度の警職法の問題なども関連して考えてみなければならないという情勢のもとで、憲法調査会が新しく陣容を増される、また今後の調査の範囲を広げていかれるということにつきましては、私どもも果してそういう状態が将来のためになるものかどうかということを心配いたします。それで憲法調査会の仕事は、今後どういうプログラムで、あと何年くらいこういう状態が続けられていくものか。憲法改正までの間に、どのくらいのプログラムをもってこの憲法調査会を運営されていくか、これは一つ官房長官の方で何らかの目安を持っておいでだろうと思いますからお聞きいたしたい。

発言情報

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発言者: 柏正男

speaker_id: 30555

日付: 1958-10-31

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会