淺沼稻次郎の発言 (予算委員会)
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○淺沼委員 そこで私は、やはり全面講和の主張の中には、戦争放棄というばかりでなく、いずれの国とも仲よくして自主独立——自主独立ということになりますならば、一方の陣営との間に何か軍事同盟を結ぶというようなことはなかった考え方であろうと思うのであります。しかも振り返って考えてみますならば、サンフランシスコにおいて講和会議が開かれた際に、いわば対日平和条約に調印をしたその人の中でも安全保障条約に判を押さなかった人があるのであります。ある意味から申し上げますならば、日本とアメリカとの間における安全保障条約というものには国民の相当数の者が反対であり、全権の中にも判を押さなかった者があるのであります。これは何を意味するかと申し上げますならば、やはり日本は軍事同盟は結ぶべきではない、自主独立、厳正なる立場に立ちながら中立堅持という思想が相当あったからと私は思うのであります。さらにそのことが国民並びに政府の側において修正をされておるような傾向になりましたのは、すなわち鳩山内閣におきます当時の対ソ平和宣言であろうと思うのであります。すなわち国の行き方というものが、戦争をやった国とどことも平和を結んでいく、この努力をしなければならぬということが国民の要望であり、政府の方針であって、しかもサンフランシスコ会議においては、ソビエトとの間においてはできないということから、ソビエトとの間においてどうするかということを政府みずから取り上げて、そうしてわれわれもこれは支援をいたしましたが、それでソビエトとの間において平和宣言が成立した、さらにその他の共産国との間にも漸次平和条約ができていく、こういうような状態になったことは、やはりどこの国とも平和な状態を続けようとする政府の考え方と、さらに加えて国民の考え方が一体となってそうなったと私は思うのであります。これに対してはどういうお考えでしょうか。