井上尚一の発言 (商工委員会)
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○政府委員(井上尚一君) 工業所有権制度改正審議会につきましては、先ほど申しましたように、昭和二十五年の十一月に設置になりまして、昭和三十一年十二月にその答申が出たわけでございます。その間六年の月日をけみしたわけであります。この審議会の構成につきましては、政府側としましては、特許庁、通産省は言うまでもなく、その他関係各省、すなわち、法務省、大蔵省、農村省、厚生省という関係各省からの代表者もこれに加わっております。それから裁判所側からもこの構成のメンバーに加わっております。それから一般民間としましては、弁理士会の代表、弁護士会の代表、それから産業界としましては工業所有権制度に特に関係の深い産業界関係者をかなり広く網羅したような、そういう編成になっておるわけでございます。この審議の内容は非常に広範にわたりまする関係上、大きな会議でもってこれを審議を続けることは必ずしも適当でないと考えましたので、三つの部会を設けまして、特許部会、商標部会、一般部会、それでこの各部会ごとに、特許部会におきましては特許、実用新案、意匠、この三つの法律改正の問題、それから商標部会におきましては商標法の改正の問題、それから一般部会におきましては四法共通の手続規定、たとえば審判制度でございますとか、権利侵害の問題でございますとか、そういう共通の事項、手続関係のことを一般部会で審議を続けたわけでございます。特許部会長には大貝晴彦氏、元特許庁長官でございます。それから商標部会長には村瀬直養氏、元内閣法制局長官でございます。それから一般部会長には兼子一氏、当時は東大教授でござい増す。そういう三氏にこの三部会の部長をそれぞれお願いを申しまして、おのおの、相当部会によって回数は違いますけれども、百数十回にわたる会合を続けまして、審議をいたした次第でございます。
なお、その間、商品分類、これは主として商標の方の関係でございますが、商品の分類の問題につきましては、特に専門委員会を設けまして、これにはまた別に民間の代表者をこれに加えまして、商品分類の改正について別途研究をいたした次第であります。
なお、この審議の過程を通じまして、特許制度に関しまする民間団体といたしましては、先ほど申しました弁理士会、弁護士会の以外に、発明協会というのがございます。またそのほかに、当時は事業者工業所有権協会、今日では日本特許協会と称しておりますが、こういう工業所有権制度に特別関係の深い事業会社をメンバーとするところの事業者工業所有権協会、それからさらには国際工業所有権保護協会、そういう各民間団体に、中間的に審議会の審議と並行しまして、もちろん、こういう各団体の代表者が審議会の委員として加わっているわけでもございますが、これと並行しまして、そういう答申ができますまでの過程におきまして、また答申から法律作成の過程を通じましても、こういう各関係団体に対しましては、随時中間的な報告をし、この内容について説明を加え、また関係各方面の意見をも聞きつつ御審議を続けて参ったような次第でございます。
今回の国会に上程しました法案は、この制度改正審議会の答申にできるだけ忠実を期しつつ、しかし、他面、法制局、法務省等のあるいは大蔵省等との折衝を続けまして、そういう意見で入れるべきものはこれに加えました。三十一年十二月答申以来、今日まで約二年を経過しまして、ようやく国会に提出するような運びに至った次第であります。
なお、つけ加えますが、先ほど申しましたその関係団体に対しまする連絡以外に、経団連あるいは日本商工会議所あるいはその他各地におきまして説明会ないしは一般の意見を聞く機会を幾たびか持った次第でございます。そうい方法を尽しまして今日の成案を得たようなわけでございます。