千田正の発言 (農林水産委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○千田正君 その必要はないと思いますから、そうならば私は別の論法をもちまして申し上げます。いずれにしても、現実百五十三名という者がとらわれて帰ってきていない。これは早急に帰されるという見込みが立っていない。それならば今日この問題を、いわゆる北鮮に帰すべき人々の問題を海外に宣言すると同時に、この国内的に起きておるところのこうした悲惨な問題を同時に人道上の問題として国外に訴えるとともに、国内において、どうしたならばこういった家族の人たちを慰めつつ、この問題の早急な解決をどうするかという問題が今残されておる、国内のそれが処置でしょう。その点に対して、あなた方はお見舞金をやったのだ、あるいは恩典をつけるのだと、そんなことで留守家族にしろ、われわれ農林水産委員の諸君にしても満足しない。もう少し積極的に国内の方針をまとめる意思があるかどうか、その点を一つお伺いしたいと思います。―それじゃ西村さんとしてはお答えにくいかもしれませんが、というのは、私の質問がはずれていたかもしれない。水産庁の今のやり方だけでは満足していないということです。拿捕されたからといってお見舞金をもらう、あるいは生活が苦しいだろうからといって一部の生活補助金を一時的に何とかして工夫してやる、その程度ではこの問題は国民としては納得いかないのだ。国の力の十分及ばない結果こうした問題が起きたとすれば、国として一応の恒久的な、少くとも帰されるのはいつ帰されるかわからぬ。臨時的な措置ではなく、何かしら生活の基準を考えてあげるのが妥当じゃないか。そういう問題については十分やっているのかどうかということを私はお聞きしておる。
ついでに私は申し上げますが、一体、日本の漁業の行き方はどうなのか、水産行政は曲りかどにきているのじゃないか。李承晩ラインばかりではありませんよ。太平洋においては原子爆弾が実験されて漁もできない。また日米カナダ条約で日本の船は行けない。北洋はソ連によって圧迫を受けている。どこに一体日本の漁船、漁師は行ってやればいいのだ。その操業する立場も圧縮されて、沼や池でとるような方面にまで押し込められてきている。こういうような国際的な漁場の圧縮とともに、国内的な問題としての処置も考えなければならない。その一番刺激的な問題は、現在起きているところの、拿捕されているところの問題、中国と朝鮮との間に境する漁場の問題でしょう。こういう問題に対して、しぼって一体善処の方法を考えているのかどうかということを私はあえて言いたいのです。あなたの方の立場をもっとよく、私は抑留された漁夫のために、あるいは日本の水産行政のためにも、外務省と一体となってこの解決を真剣になってやっていただきたい。単なる国内の処置のお見舞金程度では、私は話がつかないのじゃないかと思う。