杉原荒太の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○杉原荒太君 ただいま議題となりました条約三件につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を一括して御報告申し上げます。
 まず、関税及び貿易に関する一般協定の新第三表(ブラジルの譲許表)の作成のための交渉に関する議定書の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
 この議定書は、ブラジルの新関税法の制定に伴って、ガットにおける同国の関税譲許表を新しく作り直す必要が生じ、そのため、これに関連して、ガットの関税交渉会議がわが国を含む二十五カ国参加のもとに昨年ジュネーブで開催され、その結果作成されたものであります。この議定書に基きまして、わが国はブラジルから十四の税目の関税譲許を獲得するとともに、ブラジルに対して二つの税目の譲許を与えることになっております。
 本件の審議におきましては、この議定書に基いてわが国がブラジルから獲得する権利、及び同国に与える義務の具体的内容、並びにブラジルの関税譲許に関連して新たに定められた他のガット諸国の譲許に均霑することによってわが国の得る利益、現在停滞状態にあるブラジルとの貿易の打開策等の点について質疑が行われました。
    —————————————
 次に、日本国とカンボディアとの間の経済及び技術協力協定の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
 カンボディアにおきましては、昭和二十九年十一月、サンフランシスコ平和条約に基く賠償請求権の放棄を通告して参りましたので、政府はこの好意に報いるために、同国に対し、経済開発のため援助を供与する用意がある旨を申し入れておったのであります。その後、昭和三十二年に至り、カンボディア政府より、農業及び牧畜の開発のため、わが国の援助を得たい旨の希望の表明がありましたので、自来交渉を進めて参りました結果、本年三月二日この協定の署名が行われたのであります。
 この協定は、わが国がカンボディアに対し、総額十五億円の無償の援助を、原則として三年の期間内に、日本国の生産物及び日本人の役務の形で供与することを定めたものであります。しこうして、この援助の内容としては、主として農業技術センターと、家畜の改良をはかるための種畜場の設置が計画されておることが付属書に定められております。
 本件につきましては、種畜場設置の計画は、牛のごとき場合、熱帯方面においては特に注意を要すると思われるが、いずれの側から持ち出されたのか、またその種畜の種類はどういうものであるか等の点について質疑が行われました。
    —————————————
 最後に、日本国とユーゴースラヴィア連邦人民共和国との間の通商航海条約の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
 政府の説明によりますと、わが国とユーゴースラヴィアとの間の通商航海条約は、大正十二年に締結されたものでありまして、戦後の実情に適しない点がありましたので、昭和二十八年以来、新条約の締結について交渉が進められました結果、本年二月二十八日、ベルグラードで本条約の署名が行われたのであります。
 この条約の内容は、戦後わが国が他の国との関係においても採用しております一般通商航海条約の原則をできるだけ取り入れたものであります。
 本件につきましては、新条約を必要一とした具体的の実情、他の国との通商航海条約と特に異なる点、並びに両国間の通商関係の現状等について政府の説明が求められました。
 委員会は、昨三月二十六日、以上三件に対する質疑を終え、討論、採決の結果、三件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)

発言情報

speech_id: 103115254X02019590327_022

発言者: 杉原荒太

speaker_id: 25319

日付: 1959-03-27

院: 参議院

会議名: 本会議