千田正の発言 (予算委員会)
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○千田正君 時間があまりございませんから簡潔に質問いたしますが、お答えは十分はっきりしていただきたいと思います。
次に暴力の問題につきましては、最近非常に取締りが厳重になって、ある程度少くなったようにも見えるのですけれども、実際においてはそうでなくて、むしろ別な面において派生してきておる、こういうのは私が申し上げるまでもなくおわかりだろうと思います。それで社会不安が決して減じてきておらない。取締りは一片の法律だけではできないのじゃないか。その根源に横たわるものをやはり適切に見定めて、そうしてそれに対していろいろな点からこうしたものの取締りなり、撲滅をはからなければならないのではないか。どうも従来見ると一片の法律だけをもって押える、押えてみたところがすぐまた法的欠陥が現われて、それが一年もたたないうちにまた釈放されて戻ってくるというと、また同じことをさらに繰り返していく、今日の暴力ざたというものはほとんどそうである。最近に至っては、やはり政治的背景その他をもって、いろいろな団体をもってこの暴力ざたが盛んになってきておる。こういう問題はやはり暴力追放という首相の理想からいえば、単なる法律、一片の取締りだけではだめじゃないか。何かその根源を突きつめて、そうして考えなければ、この暴力追放なんというのはやり得ない。私はその点について一点。
時間がありませんから、二点の貧乏という問題につきましても、この予算を通じてみましたところが、十分にこの貧乏対策ができておらない。たとえば厚生省の白書にしましても、労働省から出ておるところの失業者の対策の問題にしましても、潜在失業者を含めるというと、一千万をこえるというようなことは、岸首相が考えておられるところの貧乏追放とは、およそ縁の遠い問題が起きてきているのではないか。青少年に至っては、今日学校は卒業しても就職はできない。首相のおっしゃるところの青年よ希望を持て、理想を持てという、あなたの高い理想が、青年自体に何ら侵透しておらない。職がないのだ。思想上においては、あなたの好ましからざる方向へと転落しておるのが現在の姿であるということを考えましたならば、総理としましては、二年有半、今日二悪追放を一つの公約として掲げられてその理想を実行するためにやってこられた二年半の功績というものは、はなはだ私は薄いと思う。でありますから、この暴力追放の今の問題、貧乏の来たるべきその根源を衝いて、そうしてどういう方針をもって今後これを貫くか、これは今日地方選挙なりあるいは参議院選挙を通じて、また振り返って、振り出しに戻って、首相が新たなる決心をもって国民に約束しない限りにおいては、民主主義のいわゆる二大政党云々ということは、むしろ今日は言うべき時代ではないのじゃないかと私は考えますので、この際、はっきり国民に公約すべきところの実行に対する方策を述べられんことを希望しまして、私は質問を終りたいと思います。