藤山愛一郎の発言 (予算委員会第二分科会)

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○国務大臣(藤山愛一郎君) 大きな外交政策の上から言えば、私は羽生委員のお考えがむろんわれわれの考え方であって、日本を守るということの大きな面から言えば、当然世界に紛争がなく、特に周辺に紛争がないということ、また同時に、世界が平和になるための軍縮問題、その他いろいろな問題が解決されていかなければならぬ、そういう問題についてわれわれの外交は努力して参らなければならぬと思います。また防衛そのものにいたしましても、やはり現在の実情から申しますれば、国内の国民生活の安定とか、あるいは失業に対する対策という問題も、これはやはり広義な意味における国防だと私は思うのであります。しかし実際に現実の問題となりますと、現に膨大な武力を持っておる国もあり、また一方第一次世界大戦後の世界の状況から申しますと、大戦というもので揺り動かされた世界の現状から申しますれば、必ずしもまだ安定になっておるとは思われない。大戦から直接きた結果である分裂国家の問題もあるし、たとえば東南アジア、中近東においてそれぞれ独立した国もあるわけですが、あの第二次大戦の末期における混乱の中から独立したのでありますから、独立した国自身が、西欧に対するばかりでなく、独立した国相互間にもいろいろ問題があるわけであります。従って植民地独立後の西欧との関係ばかりでなく、それぞれの独立国家間においても、やはり紛争は、局地的紛争の関係ばかりでなく、それぞれの独立国家間においても、やはり紛争は、局地的紛争の起る種というものは非常に私はあると思う。ですからそういうことで、一方では膨大な戦力を持つ国があり、また他方ではそういうように局地的紛争の起るような要因というものが、これは二十年とか三十年たつとだんだん安定して参りましようけれども、現在はその安定の過程にあるということですから、局地的紛争というものも私は絶えないと思うし、またそれをできるだけ平和的に解決していくということを、国連その他を中心にして望ましく、やって参らんければならぬけれども、やはりそうした問題はあるのでありまして、そういう現実をやはり見ていきますと、外交の上でも、あるいは防衛の上でも、現実の政策を担当しております者としては、そうその理想論だけでは……、やはり現実のそういうところに目を置いて、われわれの足固めをしっかりしていくということが必要だと思う。従って外交の方針として、お話のように、ただ軍事上の防衛だけに頼らないで、できるだけそうした問題の解決に努力をするという御趣旨にはむろん賛成でありますし、われわれもその方針でやっておりますけれども、それだからといって、必ずしも現実の事態、日本自身の侵略に対する防衛をないがしろにしていい、現在の段階ではいいということにならないのじゃないか、こういうのが私どもの見解でありまして、外交活動が鈍いという点についてのお小言は十分承わりますけれども、まあ大きな意味から言えばそういうことです。

発言情報

speech_id: 103115272X00319590325_029

発言者: 藤山愛一郎

speaker_id: 10389

日付: 1959-03-25

院: 参議院

会議名: 予算委員会第二分科会