角屋堅次郎の発言 (農林水産委員会)

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○角屋委員 治山治水の総合的な対策を樹立するに当りまして、これはこの前にも申し上げたわけでございますけれども、やはり、国土の総合開発、あるいは治水面においても、今後の産業経済の発展と関連を持った利水問題、こういうものを含めて、いわゆる国土の総合開発、あるいは治山治水、利水、それぞれの関係地域における産業の発展、こういう全体的なことをにらんで、その一環としての治山治水、こういうものでないと私はいけないと思う。この問題を討議するに当っては、やはりそういう総合的な視野から内閣においても検討していただきたい。その中で農林省といたしまして積極的に働いていただきたい。また、総合的な計画の一環として、まず、昭和三十五年度の予算編成に当っては、そういうものが一つの柱としてはっきり出てくる、こういうことについて最大限の努力をしていただきたい。こういうことをまず希望しておきます。このことは、小委員会のいろいろな論議の結果、決議案文の一項、治山及び治水に関する事項として、「特定の治山及び治水事業については新計画を樹立して抜本的対策を講ずるため、特別会計を設置してその早期完成をはかることとし、これがためすみやかに所要の法制的、予算的措置を講ずるものとする。」ということが出て参っておるわけでありまして、これは今日の災害の情勢から見て当然の推移だろうと思います。この点は、大臣が後ほど参られましたならば、治山治水関係閣僚懇談会における問題等についてもお尋ねしたいと思いますけれども、農林省として今後積極的に推進をしてもらいたい。私どものいろいろ判断するところでは、建設省の治水、こういう面が表面に浮び上りまして、農林省の治山というものはそのあとにくっついていく、こういう感じが印象として避けがたいのでございますけれども、やはり、山から川から海に至るまで一貫した問題でございますから、そういう点、各省のセクショナリズム、こういうことを離れて、総合的な対策の樹立に万遺憾なきを期していただきたい、こういうことを特に要望申し上げておきたいと思います。
 そこで、根本的な恒久対策を樹立すると同時に、現実の問題として、日本の地勢、気象その他の関係上、年々台風というものはやはり不可避である。それが、非常に強い台風が累次にわたって来るか、あるいは軽度の台風で済むかということは別として最近の災害の状況から見ましても、年々各県各地域において相当大きな災害を生じてきておるということから見ますと、災害というものは不可避な条件にある。この前も申し上げたのでございますけれども、気象学者の専門的な意見によりますと、中程度の台風でも水爆数個のエネルギーに匹敵するということが言われておるわけでございまするから、こういうふうに不可避であるという前提に立ちますと、災害に対する防災的な面、あるいは災害が起った場合の適切な処置、こういうものが当然必要になってくるわけでございます。そこで、やはり、災害に対する適切な措置の一環として、たとえば災害の問題についての適時的確なる情勢の把握という問題と関連をして、去年起った伊豆の極端な災害の教訓の中からこういうことが出されて参っておるわけであります。すなわち、わが国の災害対策の状況、特に伊豆災害の教訓からいたしまして、台風の進路を測定するためのレーダー、電子計算機、ロボット雨量計などの気象器具と、気象台、国、県、市町村を結ぶ無線電話の整備は刻下の急務である。毎年繰り返される災害に対しての復旧費は全国で二千億にのぼるのであるから、その一割程度の額でこれらの設備を相当完備できる。
 従って、伊豆災害の状況等から見ても、有線電話が途絶をしてしまう、あるいは道路、橋梁がほとんど流失、佃没して、災害地とその他との連携が呼密にとれない、そのために被害をますます大きくしたということが教訓として得られ、科学的な災害対策の樹立というものの一環としてこういう問題が出て参っておるわけであります。いわゆる気象体制の問題、あるいは気象体制に関連をした各県市町村までの通信網の整備の問題が特に指摘されておりますけれども、そういう問題についても、台風が不可避であるという前提に立つならば、抜本的な対策を樹立してそういうことについての金一を惜しんではならない、こういう段階に私は来ているのではないかと思います。これは単に気象においてこういうものが利用されるだけではございませんから、総合対策の一環として災害対策の問題も考えて、新しい予算編成の時期でございますから、こういう問題についても、農林省の立場からも特に精極的に検討してもらいたい、こういうふうに考えておるわけでございますけれども、この点についてはいかがでありましようか。

発言情報

speech_id: 103205007X01319590911_008

発言者: 角屋堅次郎

speaker_id: 28562

日付: 1959-09-11

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会