岸信介の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(岸信介君) 私は、この国際的な緊張が緩和の方向に向いておるという現実の国際情勢の分析は、必ずしも佐多君と同じような考えを持っておらないのであります。これを緩和しなければいかぬ、また緩和の方向にわわれが努力すべきであるということについては、人後に落ちないという考えを持っておりますが、しかし現実のことは、最近行われたジュネーヴの外相会談の考え方に現われておる両者の考え方から見ましても、根本的にこれは緩和の方向にあるということは言えないと思う。また、日本を取り巻いておるところのこの情勢を考えましても、中ソの間の条約というものは厳然として存在をしておる。また、日本を取り巻いておるところの軍事情勢というようなものについて、これが緩和の方向にいっているというような事実はないのでございます。こういう際に、日本の安全を守るということのためには、日本が日本の力でもって他から侵略をされない、また、侵略をされた場合においては、われわれはこれを実力をもって排除して、そうして日本の安全を守る、こういう態勢をとって、日本が他から侵されない状態を作っておくことが必要であろう。その場合に、一国だけの、日本の力だけでこれをなし得ない場合に、同じような考えを持っており、お互いが信頼し、協力の関係にあるところの国の力を借りて、その援助のもとにわれわれが安全態勢をとる、われわれは理想として国際連合にそうした世界的な安全確保の機構が実際にでき上ることを望み、また、そういうものが動き出すということになれば、もちろんそういう必要はないのでございますが、その間における現状から見まするというと、やはり私は日本の力で日本の安全を守り得ない点を、他の力を借りて日本の安全を守るということは必要であり、また、それをできるだけ合理的な、また日本の発言権や、日本の自主性というものが十分にとりいれられた形において、そういう条約を作ることはむしろ必要である、かように考えております。

発言情報

speech_id: 103215261X00219590703_018

発言者: 岸信介

speaker_id: 6788

日付: 1959-07-03

院: 参議院

会議名: 予算委員会