天野公義の発言 (運輸委員会)

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○天野(公)委員 港湾局長におもに高潮対策等についてお伺いしたいと思います。
 先般の伊勢湾台風によりまして、非常な被害を残したということは、今後高潮対策につきまして、全国的に再検討していかなければならない、こういうことになったと思うのであります。先般来新聞その他で、運輸省、特に港湾局で高潮対策について再検討をなされておるようでございますが、それはそれといたしまして、全国的にどうなっておるかということを、私もまだよく知らないのであります。全国的な高潮対策に対する港湾局の考え方というものを、一応後ほど資料でこちらの方にお出しを願いたいと思います。
 特に、一つのモデル・ケースといたしまして、私はこの際、東京地区の問題について主として御質問をいたしたいと思います。今日まで東京地区の高潮について、どのぐらい潮が上がってきたかということを見て参りますと、大体昭和二十八年から三十三年までいろいろな台風が大きなのが来ております。しかし、その中で最高潮位というものを見て参りますと、二・八五メートルというものが最高潮位なんであります。それまでの台風はみな二・八五メートル以下の潮位で、あるいはキティ台風というような大被害が起きた。また昨年は亀戸の堤防が決壊した、こういうような工合でございます。もし東京に、伊勢湾台風のようにかりに五・八メートルでないまでも、五メートルの高潮がやってきて、そして堤防が決壊していくということになりますと、五メートルの線で東京の地図を見て参りまするならば、江東五区は全部水没をする、そして川口市も水につかり戸田橋の方まで行く、都心部におきましては後楽園のところにも水が入る、銀座からずっと南のあの辺は全部水につかる、こういう工合になるわけでございます。その五メートルの潮が来た場合には非常に大きな被害が考えられるわけであります。特にその中で問題になりますのは、江東地区のいわゆる荒川と荒川放水路、また江戸川というようなところの川によって囲まれている地域、こういう地域におきましては特に低地帯である。低地帯であるばかりでなく回りが全部河川並びに海岸によって囲まれておる。そういうところに五メートルくらいの水が参りますと、住民はほとんど逃げ場がないということになるわけであります。かりに綿糸町辺を例にとりますと、五メートルの高潮が来るならば総武線のガードの上まで水が来るということになるわけでございまして、そういうようなことが起こった場合の被害高というものははかり知れないものがあるわけであります。特に荒川放水路とそれから隅田川の間は昼間人口百万、夜間人口七十万、年間生産高は三千億、こういう工合にいわれておる地帯です。特にその地帯が一番低い。しかも年々地盤沈下をする、こういうような工合であります。今運輸省並びに建設省でやっております高潮防潮堤並びに河川堤防というものは、大体五メートルないし五・五メートルを基準としてやっておるのでございますが、今度の伊勢湾台風のような高潮を考えて参りますと、この高潮防潮堤によってはとうてい防御できないのではないかというふうに考えられるわけであります。従ってこれら高潮対策に対する運輸省並びに——とりあえず運輸省の考え方をお聞きしたいと思います。

発言情報

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発言者: 天野公義

speaker_id: 2879

日付: 1959-11-18

院: 衆議院

会議名: 運輸委員会