栗山良夫の発言 (風水害対策特別委員会)

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○栗山良夫君 それでは、まあそういう押し問答をしておってもしようがありませんから、具体的に今度労働省にお尋ねいたします。
 私が今非常に現地で困っておる事情をある程度まとめてみまするというと、各家庭々々においては、ふだんは大工、左官等とほとんど連絡というものがないわけです、実際問題として。ですから、もう軒並みに家庭がやられれば、一体だれに頼むか、頼む相手に困っちゃう。水道やガスなら向うに主体がありますから、すぐできますが、完全な町の自由職業ですから、これはどこに頼んでいいかわからない。頼みに行ったところへはたくさんの人が集中してしまうから、いつ来てくれるかわからない、こういう実態なんです。しかもそういう状態であるからこそ、日雇い賃金という言葉が適切かどうか知りませんが、日当ですか、これも非常にばらばらになってしまう。そうしてつり上げられる。材料の手配にしても材料の方は何とか手に入るが、さしあたって手間賃の問題。それで、水没しなかった地域、水没してもう排水が完了をして、壁その他の手当を、年末を控えてしなければならぬ。現に水没をまだしている、おそらく年内には排水が完了するでしょうが、そういう所は何とかしなければならない。そういう所が軒並みにあるわけですから、そこで技能者——そういう大工、左官の特殊技能者を何とかして計画的に災害地に集めて、そうして非常に困難なことでありますが、同時に多数の要望に早く沿えるようにする、そういうことが行政的に必要ではないかということを私は考えておる。そこで、そういうことには事実実施をどうしてやるかということになりますと、これは非常に困難な問題で、なかなかできない。たとえば電気会社が災害を受けたというので、東京なり関西なり、ある程度支配統制のきく労務者を大量に動員して、これを復旧させるとか、あるいは堤防のために自衛隊を動員するとか、そういうような格好にいかないわけです。そこで、これをやるただ一つの方法は、労働省が中心になられて、災害県の自治体とよく相談をせられて、そうして全国の、災害を受けなかった地域から何名かずつの特殊技能者を罹災地に派遣するように、そういうめんどうを見てほしい。それから罹災地の方では宿舎その他の用意をする。また受付の窓口を一つ作る。こうして最も効率的な作業のできるような計画を立てる。派遣地と、それから技能者のおられる所との往復の旅費の負担をどうするか、そういうようなことを、ある程度計画的に、迅速にやらなければいけない。そういうことを私は労働省にぜひやってもらいたいという意思を持っているのです。ところが、いつまでたってもそういう動きがなかなか出てこない。ですから、けさから私はやかましく言っているのです。そういう御意思があるかどうか。
 それからもう一つのやり方としては、日本には二十ぐらいの大土建会社があるのです。この大土建会社は全国的な組織を持っております。土建会社が動かし得る大工、左官等の技能者は相当の数おられるわけであります。これらはもちろん全国的な、たくさんの仕事をしておるでありましょうが、そういう人の影響力で罹災地に人を集めて、そうして県なり、市なりと話し合いをつけた一定の賃金でもって仕事をやる。そういうような態勢を、火急の場合には、やれないわけではない。やろうと思えば全然方法がないわけではありません。それをやってもらいたいと言うにもかかわらず、現に建設省は、今お聞きの通り、それから労働省の方も気づいてはおるというもののなかなか動き出しておらない。そこで、私はこの問題を、労働大臣のおられるところで、どうされるかを承っておきたい。特にこの問題は今回限りの問題ではなくて、こういう問題が、不幸でありますけれども、もし将来他の地区で起きた場合にも、直ちにそういう態勢で私は臨むべきじゃないか。一つの考え方として一ぺんやってみる必要がある。今度完全にいかなくても、一部でもやってみてほしい。そういうことを考えているのです。

発言情報

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発言者: 栗山良夫

speaker_id: 24197

日付: 1959-11-10

院: 参議院

会議名: 風水害対策特別委員会