関之の発言 (法務委員会)
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○説明員(関之君) お答えをいたします。破壊的団体と私の方の役所で破防法上銘を打ちまして従来調査をしておりますのは、左は共産党であります。このデモに共産党が参加いたしたことはその通りでありまして、そのほかにこのデモ及びその前後の行動から見まして、全学連等の矯激な学生団体が破防法所定の破壊活動にきわめて近寄ってきた活動を展開してきたという点が、このデモを中心として看取されるところなのであります。
そこでお尋ねの団体の目的、構成、活動状況ということに相なりまするが、まずここで申し上げたいのは、このデモを中心として、特に安保問題などについての共産党の活動ないしはその方針などが、どういうような状況になって展開しているかということを申し上げなければならないと存するのであります。共産党はこの安保条約の改定問題を、向こう流に申しますと、アメリカ帝国主義と日本の独占資本の体制整備の最も集中的な表現である、われわれはそれをどうしても阻止しなければならない。その阻止のために幅広い統一行動、統一戦線の結成、強化、推進という線でいく。そうして極力この線によって運動を展開するとともに、たとえ、この安保条約の阻止ができなくても、恒常的な今のアメリカ帝国主義や日本の独占資本に抗争する組織体制を作り上げていくというふうなところが、共産党の当面の最も最高の目標と相なっているわけであります。そこで、その目標のためにこの一年来、特に二、三ヵ月来熱心に運動をして参ったのであります。
ところで一体、今度の安保条約改定阻止国民会議というものは、一つの統一行動、多くの団体がそこに参加して運動を展開する、中央において十三の団体が参加をしているわけでありまして、それはただいま警視総監から御説明があった通りでありまして、その十三の団体の中央組織に最初共産党が入るとか入らぬとか、いろいろ議論がありましたが、要するにオブザーバーとして中央組織に参加している。そこで、私どもはこの昨年来の勤評ないしは日中国交回復国民会議あるいは警職法反対というようないろいろのこの二年間の統一行動による運動組織におきまして、共産党の介入というものがどういうふうに発展したかという点を考えてみまして、この安保闘争における共産党の介入というものは一段と進んできた。従って彼らの立場から見るならば、目的は漸次達成しつつある。統一行動、統一戦線、そうして幅広くいろいろな団体の中に共産党を送り込むという戦術から見るならば、目的は漸次達成しつつある、こういうふうに思うのであります。
そこで、その介入の度合いでありますが、中央においてはオブザーバーとして参加いたしたのであります。そうしてこれは警職法のときにもなかった現象であり、いわんや勤評のときにもなかったのでありまして、一つのある画期的な共産党の大衆運動に対する浸透介入の事実かと存ずるのであります。
それからこの阻止国民会議は、全国的に今日まで約六百の組織を作りあげているわけでありますが、その府県段階、そうして市町村段階と、こうありまするが、その各段階の組織ごとに下へいくほど、共産党の介入状況がひどくなっているということを申し上げることができるのであります。府県におきましては、あるいは府県の事務局長、あるいは常任の委員とか、あるいは副委員長とか、中には委員長のところもあるようでありまするが、ほとんど大部分の府県に共産党のそういう者が介入しておりまして、人的構成から見ましても、共産党の影響力はかなり深く浸透する、こういうことに相なっておるわけであります。また、地方の市町村の地区組織になって参りますと、これは府県段階よりも一そう共産党の介入状況が強いのであります。まあ、そういうようなわけで、また現地のその組織体の活動に関する指導方法を見ましても、共産党の活動とその指導、その影響力というものは、相当の程度のものである、こういうふうにこれは判断いたさなければならないのであります。
そこで、そのような介入の状況をもって共産党は進んで参ってきておりまして、当面しからばこの問題につきまして、安保闘争などの問題について何を考えているかという問題に相なるわけであります。
第一は、今申し上げましたように、これは共産党がこの安保条約の問題を、党の言葉で申しますと、米国と日本との軍事同盟である、さらに東ア侵略の拠点をこれによって作るんだ、こういうようなまあその言葉を借りて言いますと宣伝をいたしておりまして、そうしてそれらは何としても阻止しなければならない。そうして米国帝国主義ないし日本独占資本のそういうような企図をどこまでも粉砕しなければならない、そういうようなやり方で幅広い統一戦線、統一行動の結成を目途としている、こういうのが共産党の方針でありまして、その立場におきまして、幅広い統一行動を求める、統一行動の結成を推進するという立場から、その当面の具体的な行動というものは、比較的他の団体が受け入れられるような方法をとってきている。従って全学連その他矯激な団体のごとき矯激な方法は打ち出しておりませんが、非常に他の団体なども受け入れるような方法、手段においてその問題の推進をはかっている。しかし、まあ当面そういうようなふうな戦線の拡大、そうして共産党の影響力の浸透、こういう面を目途としてそういう運動をしております。さて、今申し上げましたような人的のその推進、組織の中の浸透状況から見まして、その影響力というものは漸次拡大しつつあると、こういうふうに判断されるのであります。
次に、共産党のねらいとするところは、たとえこの安保闘争は敗れるかもしれない、向こうから言うならば。安保は要するに批准されるかもしれない、しかしながらわれわれはその闘争を通じて、共産党の参加介入が、幅広い国民の共闘組織、アメリカ帝国主義ないしは日本の独占資本のその推進する諸政策に、今後長く反対するために幅広いところの共闘組織を作りあげていく、まあほんとうのねらいは、おそらくそこらのところにあろうかと、こう思うのであります。
そういうような状況で共産党が戦っておりまして、従って今度のモデにおきましても、このデモが国民会議の決議として最初行なわれたものでありまして、その線に従い、まあ一応議論は尽くしましたが、国民会議の線に従って、このデモに参加いたしておるわけであります。このデモに参加した共産党員の総数は、これは詳しい数字はどうも算出がはなはだ困難でありまするが、学生の共産党員を加えておよそ千名前後というふうに私どもは踏んでいるわけであります。もちろん、これは今申し上げたのは、一般的な共産党の動向でありまして、中には共産党員の中にも非常に矯激なはね返りの考え方を持っている者もおりまして、デモの動員その他について、かなり積極的な役割を演じた者もあるように判断されるのであります。以上共産党のこの安保闘争ないしデモの問題につきまして状況を御説明いたしたのであります。
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