藤山愛一郎の発言 (本会議)
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○国務大臣(藤山愛一郎君) 水谷議員の御質問、特に外交の問題につきましては、総理が確信を持って十分御答弁になりましたので、実は私の答弁を申し上げる余地はほとんどないと思うのでありますが、ただ、私の名前を特に指摘されまして言われました御質問の中で、事前協議の問題につきましては、御承知の通り、総理が言われました通り、協議が成立するためには意見の一致を見なければならぬこと、これ当然でございます。特に、今回の条約におきまして、事前に協議するという、「事前」という字を用いましたのは、この同意を前提とすること、もちろんなのでありまして、その意味から申しまして、われわれが同意しない以上は、この条約に違反して参ることになろうかと思います。そういう限りにおきまして、岸・アイク共同声明も、またそれを確認いたしたわけでございます。
それから、ソ連との関係あるいは中共との関係についてどういうふうに外務大臣は現在考えておるかという御質問があったと存じております。ソ連との関係におきます覚書等の点につきましては総理が答弁せられましたが、今日、われわれは、貿易に関する交渉をソ連といたしております。現在、延べ払いの点につきましても、あるいは期限等につきましても、円満な話し合いが進みつつあるのでありまして、その意味におきましては、われわれはソ連と隔意ない話し合いを続けてきておるのでありまして、共産圏といえども、決してそうした話し合いについてわれわれは偏見を持ってやっておることはないのであります。そういうことでありまして、中共との関係におきましても、われわれ自身が偏見を持って対処しようとは考えておりません。しかし、中共は、日本の態度を相当誤解している点があることは、これまたいなめないと思うのでありまするし、また、これらの関係の調整につきましては、基本的には、やはり、アジアにおける諸般の情勢を歴史的にも解決して参る必要があろうと思います。しかし、今日、われわれが、誤解のない、お互いに信頼し合った立場に立ちまするならば、貿易関係等についての打開の道をはかっていくことは当然必要でございますし、私が昨日外交演説等に申し上げました通り、将来、世界政治の中における中共の立場というものを考慮して参らなければならぬこと当然でございまして、われわれ自身が偏見を持ってこれらに対しているということは断じてございません。(拍手)
〔国務大臣佐藤榮作君登壇〕