岸信介の発言 (予算委員会)

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○岸国務大臣 中国大陸と日本との関係は、地理的に申しましても、歴史的に申しましても、あるいは民族的に申しましても、非常に密接な関係にあるところでありまして、この意味において、世界のどの国よりも日本は中国大陸に対する関心は最も深いと思います。また長いつき合いの上から、われわれの認識というものは、世界のどの民族よりも最も深いものを持っておると思います。しかも、日中の関係が今日のような状態にあることは非常に遺憾な状態である。従って、これを何とか打開していかなければいかぬということは、私は国民のひとしく願うところであると思います。そして、こういう断絶しておる状況がどうして起こっているかということを考えてみますると、私は、その非常に多くの部分が誤解であると思います。特に、安保条約の改定等に対しての中共側の言い分を見ますると、私が先ほど来論じてきているように、これは全くわれわれの真意を取り違えておる、あるいは故意に曲解しているのじゃないかとすら思われるような言動すらあるのであります。こういう状態は非常に遺憾であって、そのことに対して、われわれが誠意を持ってその誤解を解くように、正当な理解をするように進めて参らなければならぬことは言うを待ちません。しかし、中共政府の国際的地位についての問題につきましては、これはただ単に日本と中国との間の関係だけでは解決できないので、いわゆる世界政治の流れにおいてこれは解決していかなければならぬ。この意味から申しまして、私は、関係諸国と十分話し合いをしていかなければならぬ、しかし、その場合において、先ほど来申しておるように、われわれが中国に対して持っておる深い関心と認識と、従来の長いつき合いから生じておるところのわれわれの持っておる考え方というものを、十分に関係諸国にも理解せしめつつ、話し合いをして解決していく必要がある、かように考えております。

発言情報

speech_id: 103405261X00219600205_019

発言者: 岸信介

speaker_id: 6788

日付: 1960-02-05

院: 衆議院

会議名: 予算委員会