河野密の発言 (予算委員会)

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○河野(密)委員 時間がなくなりましたから、最後に大蔵大臣にお尋ねをする項目を一つ、二つ申し上げたいと思うのであります。昭和三十五年度の予算編成方針は、健全財政を堅持して、財政面から景気に刺激を与えることを避け、通貨価値の維持と国際収支の安定を確保すること、こういう基本方針を定められております。これは私は間違っていないと思います。そのよって立つ根拠は、日本の経済の現状はきわめて微妙な段階にある、過去の経験によって経済の過熱は避くべきである、国民総生産は一五%の増を示しておる、こういうようなことを土台といたしまして、右のような方針をきめられたと思うのであります。しかるに昭和三十五年度の予算を見ますると、まず問題にすべきものは予算の規模でありますが、一般会計予算において千五百四億円昨年に比してふえております。これが一〇・六%。財政投融資が七百四十三億円増になっております。一四・二%の増。それからこれに三十四年度の補正に回した分が百三十九億あります。防衛費の債務負担行為、これが千四十九億あります。戦闘機分の七百四十一億円を含めまして防衛庁関係で千四十九億。これだけでも相当に大きい予算の膨張でございまするが、そのほかに国債費を二百七十九億円減らしております。これは目に見えない一つの予算のふくらまし方であります。さらに賠償費を八十三億円減らしております。これも目に見えない予算のふくらまし方であります。でありまするから、実質的な規模というものは、予算の面の一兆五千六百九十六億というようなものよりもはるかに大きくなっておることは、これは言うまでもないのでありますが、こういう予算を組まれて、公債財源によらないからといってこれは一体健全財政と言えるであろうかどうか。これが私の第一に疑問とするところであります。
 昭和三十五年度の政府対民間の関係は、大体千八百億の散布超過というようなことであります。前年度、三十四年度の二千二百億以上の散布超過に比して少しくそれは少なくなるような見込みでありますが、私はこの前年度の今申し上げたようなこういう数字から見ましても、散布超過は相当大きくなると思うのであります。さらに自然増収の見積もりが、これはしばしば問題となりまするように、二千百五十三億租税において見積もっておる、専売納付金において百六十二億円の増を見積もっておる、こういうようなことでありまして、この財政の立て方を見ますると、われわれはこの財政によって、一体どういうことが起こるだろうかということを頭の中にまず描くのであります。この財政は政府がしばしば国会の壇上やその他で言われるような、手放しで楽観すべきような状態をはたして導くであろうかどうか、さらに為替貿易の自由化ということが問題となっておるこのときにおいて、はたして日本の経済を強化するに役立つところのものであるかどうかということは、これは国民のひとしく疑問とするところであると思うのであります。大蔵大臣のこれは単にかけ声だけでなく、率直にどう考えておるか、これを一つ伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 河野密

speaker_id: 28496

日付: 1960-02-05

院: 衆議院

会議名: 予算委員会