古野伊之助の発言 (逓信委員会)
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○参考人(古野伊之助君) 遠慮することも要らないのですけれどもね。今までの日本の経営委員会というのは、実務を担当する各局長の諸君とひざを交えてどんどん遠慮のない話をし合って、そうしてこうやっていくのがいいじゃないかというようなことをきめていくような仕組みにはなっていない。みんな忙しい人で一カ月に二度ぐらい呼び出して、そうして幹部会という現業の局長諸君が話し合って作った作文に一応目を通して、その説明を聞いて、そうしてまあ判をついていくというような格好ですからね。これをもう少し直していくということが今お話の目的に沿うような方向だと思います。現業の責任担当の諸君の中から何人かを経営委員会に始終出席させる。そうしてまた経営委員の側も一人か二人は毎週一回ぐらいはやってきて、そうして仕事の実態も話し合う。そうして経営委員会に書類として出てくる前に、どういう考え方でこれを持っていくかということが、すっかりのみ込めていけるような何か仕組みに変えていくことが、一番所期の目的を達するために正しい仕組みではないでしょうかね。
それから、従業員の待遇とかいうような問題もいろいろありましょうが、これは何とかして電電公社が日本の各企業に対して範をたれるぐらいの、率先してやっていけるようなところまで、ぜひ、莫大な国家の資産を預かって、そうして、無税で商売やっているのですからね、だから、この仕事をりっぱに育てると同時に、従業員の立場も、そういういろいろな制約を受けないで改善していくことが可能なような仕組みを、一つ創造していくという意気込みでやっていくべきだと考えるのですが、きょうはここへ引っ張り出されてさんざんしかられて、これから心を改めてもう一ぺん経営委員会をやり直しますというような格好になってしまって、こういう機会に、そういう虚心坦懐なお話し合いがあって、これを機会に、局長諸君がそろっているわけだが、知恵をしぼってほんとうに公共的事業で、しかも民間の企業としての能率を上げ、成果をおさめていくというような努力、つなぎ合わせることは、実際は非常にむずかしい問題ですけれども、理屈ではやさしいのですけれども、前だれがけになれといっても、そうすぐ前だれがけにはなれませんからね。電電公社に働いておる人たちは、何十年来の逓信省以来の引き継ぎの方ばかりなんだから、それを民間の仕事をやるような気持になれというような、なれの号令だけではどうにもなることではない。今の局長諸君と今の経営委員会というものを、もっと密接につなぎ合わせをこしらえて、そして、それが一体となって経営の方向を動かしていく、というような仕組みに立て直していくのが当面の問題でしょうね。