岸信介の発言 (日米安全保障条約等特別委員会)
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○国務大臣(岸信介君) 清瀬議長は言うまでもなく多年国会に議席を持っており、日本の国会成立のために尽くしてこられた人であります。この今回のとられました処置及び議長の心境については、今、青木委員がお読みになりました議長の手記に明らかでございます。私はこの議長の心境として、国会は決してからだを張って争うとろこであってはならない。従来、ややともすると、一方の党の暴力に対しては他の党がやはり肉体の力をもってこれに対抗して、そうして衝突するという事態が繰り返されておって、はなはだしきに至っては、そういう事態が予測される場合に、議員が家を出るのに水さかずきをして出てくるということを聞くが、かくのごときことは、国会政治の上、民主政治の上からいって評すべきことではない、国会のこの秩序を保つということは、何と言っても根本には議員の良識にまって、そうしてその職責、その任務というものを考え、議会の使命を考えて行動すべきことは当然であるが、しかし、不幸にしてこの秩序が保てぬという場合においては、法の許すところによって、衛視またはやむを得ない場合においては警官でもって秩序を維持する、議員がからだを張ってみずから自衛行為によって秩序を維持するというようなことは今後国会からなくしなければならない。そうしなければ真の議会政治は確立できないということは、議長の真の心境であったように私も聞いております。私は日本の国会政治の現状から見て、議長が長年国会に経験を持ち、議員として一般の尊敬を受けておる老議長がこういう心境になられたということにつきましては、まことにわれわれ国会に席を待つ議員の一人としても考えようによっては恥ずかしいことであり、また議長のその心持ちに対しては、十分に一つ反省をして、将来こういう事態をなくするようにしなければならない。かように考えておるわけでありまして、まことに議長の心境につきましては私どもも同感を禁じ得ないところでございます。