佐藤榮作の発言 (本会議)

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○国務大臣(佐藤榮作君) 関税についてお答えをいたします。
 まず第一は、関税表品目並びにその分類の問題でございます。今後これを相当品目もふやすし、細分化していく、その必要のあることは政府も認めております。そこで今国際的に広く使用されておりますブラッセル関税表、これを基準とするという考え方が最も望ましい、かように思っておりますので、ただいま関税率審議会におきまして検討をすでに開始いたしております。この新関税表ができ上がりますと、大体品目といたしましては二千ないし三千というようになるだろうと、かように予想いたしております。
 次に、関税が、貿易を自由化いたしました後において、産業保護の機能を果たすということにつきましては異論のないところでありますし、また他面、この関税は、わが国国内の物価体系に与える影響というものも非常に大きいのでございますから、これについても十分考えていかなければならない、かように考えております。従いましてその適正な関税率というものをどういうようにしたらいいか、これは十分関係の方で検討して参るということでございますが、今次の輸出入取引法改正後の動き等も見まして、その実態に即応するような措置をとりたい、かように考えます。その際に、中小企業、農業等、競争力の弱い産業の保護につきましては十分考えていくつもりでおります。大豆についてのお話がございましたが、先ほど農林大臣から御説明いたした通りでありまして、ただいま検討中であります。
 次に、関税率の問題でございますが、関税率水準、こういうことはなかなか取り方がむずかしいのであります。ただいまお話になりましたように、イタリアなどは三五%、非常に高いじゃないか、日本は少し安いと、こういうように御指摘がございましたが、イタリアのこの関税率水準として、いわゆる三五%と申しております場合には、国内消費税の収入をも含めて、そしてこの率を出しておるようでございますから、これはこの比率だけを直ちに比較することは当を得ないように思うのでございます。ことに、わが国の場合におきましては、御承知のように原材料等、無税あるいは非常に低関税のものもございますから、そういう意味から見ますと、全体の輸入総額に対する関税収入という比率をとってみますと、無税や非常に低率のものがありますから、低い率になって参りますが、しかし、これを有税品の輸入だけについて、輸入数量、金額、関税収入、これを比較してみますと、日本におきましては、一九五六年では一六・九%ということであります。一九五八年は十六・九%でございます。米国は一九五八年が二・一%、カナダは五七年一六・一%、こういうことでございますので、わが国の関税率そのものが特に安いとか、これはうんと引き上げ得る余地があるとは必ずしもいえる筋ではないように思います。先ほど御説明いたしましたように、品目の追加並びに分類等をいたします関税率審議会において、国内産業に及ぼす影響あるいは物価等を勘案して、適正な関税率を検討していただくことにいたしておりますので、関税率審議会ですでに取り上げております。そういうことでございますが、非常に広範であり、十分慎重に検討しなければならないことでございますので、急いではおりますが、この国会には間に合わない、次の国会に提案して御審議をいただく、かような段取りでただいま運ぼしておる次第でございます。(拍手)
   [政府委員佐藤基君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 103415254X02119600513_017

発言者: 佐藤榮作

speaker_id: 21117

日付: 1960-05-13

院: 参議院

会議名: 本会議