岸信介の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(岸信介君) 多少私の言葉が不十分である点もあったとも思いますが、私の申し上げた趣旨は、中国に、カイロ宣言のときには中華民国という言葉が使ってあるから、日本文の翻訳はそうなっておりますが、それは要するに、その当時は政府は一つであったからいわゆる中国という考え方をすべきものであろうと思います。中国に、これを台湾その他のものを引き渡すということがカイロ宣言で明らかにされた、それを、ポツダム宣言を日本が受諾した関係上、これはそういうことを踏襲しておるわけでございまして、サンフランシスコ条約からだけ申し上げますというと、日本としてはこの領土権を放棄しただけであって、こういう関係から見て中国に帰属するということを、帰属するということを日本としては承知せざるを得ない立場にある。そうするというと、中国というものを、それでは政府が事実上二つできたわけでございますから、どちらの政府が正統政府として認めるかということについては、それは大いに議論のあったところであったけれども、平和条約を結んだときの趣旨から見るというと、中華民国政府というものを中国の正統な代表者と見てこの条約を結んだという立場に当時あったわけでありまして、この政府によって代表されておる中国に帰属すると、こういうふうに岡崎国務大臣も申し上げたんであろうし、われわれもそういうふうに考えておると、こういうことを申し上げたわけでございますから、その間に食い違いはないものとわれわれは考えておりますと、こういうことを申し上げたのであります。